あらすじ
努力なんて、誰でもできる――。コロンビア大学心理学博士が、科学の最新の知見をもとに、あなたの常識を次々とひっくり返す! 目標を「成し遂げる」方法を説く。
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Posted by ブクログ
目標達成する能力は誰でも高められる。
努力すれば成長できると信じる。
自分は楽観主義だと思っていたけど、「防御型」の部分もたくさんあることがわかった。
ミスを犯したくないから、仕事で失敗する夢をよく見たり。
自分のためにも、しっかり計画をつくり、自分を安心させてあげたい。
目標は具体的に。
やる気を高めるには、「なぜ」で考える。
難しく不慣れなことをするときは「何」の視点で考える。
成長過程を楽しめる「習得型」の目標を意識する。
人間関係を良好にする「関係性」
技能を向上させる「有能感」
情熱がもてる目標を選ぶ「自律性」
この3つは幸福感につながる。
他者の目標に対して
•目標と目標の到達手段を自分で選ばせる
•フィードバックは、今度はこんなふうにしたら?一緒に考えよう
•具体的に褒める
•努力を褒める
とても勉強になった。
Posted by ブクログ
正しい目標設定の仕方が分かる本。
ひとことで内容を説明するなら、『やり抜くひとの9つの習慣』✕『やる気があがる8つのスイッチ』(どちらも著者の本)といった感じだと思う。
第1章を読んだら第2章、第2章を読んだら第3章と、次々に読み進めたくなるような、魅力的な内容だった。
第6章と第9章だけでも読む価値がある。
第6章には、どのタイプの目標(獲得型・防御型、証明型・習得型、何・なぜ)をどのような場合に選べば良いのかが詳しく解説されている。
また第9章には、目標達成のための具体的な行動計画の立て方が書いてあるので、この章を読むだけでも有効な計画を立てることができそう。
章末にそれぞれポイントがまとめてあり、手っ取り早く習得したければより詳しく知りたいところだけを抜粋して読むのもアリかと思う。
今回の内容は、単純に「証明マインドセットから成長マインドセットにシフトしよう」と書かれているのではなく、目標の種類によっては証明マインドセットも役に立つということが書かれてあり、なるほどと納得する部分も多かった。
フィードバックについても書かれてあり、自分だけでなく子どもに対してや新人育成にも活用できそう。
Posted by ブクログ
自分はネガテイブだからって何でもかんでもポジティブに考えようとしてきたことを反省…
「成功を確信すると同時に、成功のためには厳しい道のりを乗り越えなければならないと覚悟する」
Posted by ブクログ
社会心理学者の著者が書いた本。モチベーションと目標達成に関する研究内容とその結論がふんだんに紹介されていて、読みごたえ充分。エビデンス、論文好きには◎
Posted by ブクログ
「自分が何を好きで、どんな時に幸せを感じ、これからどんな未来を歩みたいのか」という自己分析、自分の未来を考える上でもの凄く参考になる本。またこの本に書いてある手法を適切に用いることで、ビジネスや人間関係の人生の事象を通して、欲しい結果、感情が手に入れられる確率がかなり上がるだろう。モチベーションや自制心について興味のある人にオススメ。たくさん読んできたが、科学的知見に基づいた成功本は少ない。良作。
「「何」と「何故」を考える」、「何を得たいのか、何を守りたいのか」。
Posted by ブクログ
意志力系の本はいくつも読んできたけど、その中でもオススメの一冊。
外国の本にしては珍しく回りくどい言い回しも無く、ノウハウも詰まっていた。
でも結局こういう系って、人それぞれ相性もあるから万人への正解は無くて、学んだことを試してみて自分に合うかどうかの仮説検証していくことが大事。
以下、気になったポイントの箇条書きメモ。
・意欲がわかない時は「何故」を考え、失敗したストーリーを具体的に描く
・誘惑に負けそうな時は、「なぜ」を考え、失う損失や周りで頑張っている人を思い描く
・シンプルだけど具体的な計画を立てる。いつどこで何をするかまで決め、行動と紐付けることで無意識レベルまで持っていく
・常に楽観主義であるべきだが、目標達成に向けてのハードルが楽だと思ってはいけない。
Posted by ブクログ
最高でした。
こんなに納得しながら読んだ本は久しぶりです。心がけのような話ではなく、脳はこういう仕組みだからこうしたらこういう効果が出るよ、という具体的な方法が書いてあったのがとても良かったです。
電子書籍で買いましたが、保存版として紙の本も買いたいなと思いました。
Posted by ブクログ
マクゴニガルの本と分類としては一緒で、科学的根拠に基づいた実践可能な内容となっているが、本書は(副題にもあるように)どちらかというと意志力を使わずに実践できるような内容となっている気がする。人間の行動特性に対する分類の仕方は見事で、その中で全体として共通しているのがwhy型思考をベースとしている点である。これは(ジャンルが少し違うが)サイモン・シネックの論理と一緒であると感じた。
概して、自己啓発本は「自己啓発本に書いてある内容を実践して自分の生活を改善する」というメタな次元でまずは実行できるかどうかが鍵となる。当然ながら、どのようにやればいいかといえば、それはその自己啓発本に書かれた内容に基づいてやれば良いのである。とはいえ、やっぱりちゃんと本の内容を理解して実行するのは、皮肉にも意志力が少なからず必要な気もしてしまう。。
Posted by ブクログ
日々仕事を行う中で、非常に良い啓蒙をもらったという印象。特に、証明型と習得型の違いについて。
ただちに、自分に置き換えて、何かに躓いたときに思い出すこととしたい。
Posted by ブクログ
201402/
「ベストを尽くせ」よりはるかに有効なのが、「具体的で難易度が高い目標」の設定です。/
遠い将来について考えるとき、わたしたちは現実的な考えよりも、メリットを優先させる理想主義者の視点に立ちます。近い将来について考えるときは、ビジネスライクな現実主義者の視点に立ちます。遠い将来については探検家のように夢と野心を抱く人も、近い将来の話になると会計士のように現実的に考えるのです。つまり、予定を決めるときは、近い将来か遠い将来のどちらについて考えているかを自覚し、それが自らの思考にどう影響しているかを考慮すると、よい判断がしやすくなります。/
ラクに目標を達成できると考えると、私たちは努力を怠ります。そして、いざフタを開けてみると、現実が甘くないことを知り、打ちのめされるのです。このような罠に陥らずに目標を設定するためには、「目標設定時には達成後に得られるものをポジティブに考え、実際に行動するときは、達成のために必要なことを現実的に考える」というアプローチが最適です。/
「防御型」は邪魔されたほうが頑張れる/
獲得型は、正確さよりもスピードを好みます。/
エドワード・デシとリチャード・ライアンが主張する「自己決定理論」には、多くの心理学者が同意しています。この理論では、基本的欲求は「関係性」「有能感」「自律性」の3つであると定義します。/
決意があってもゴールにたどり着けない大きな理由の一つは、行動のタイミングを逃すことです。/
一日のなかには、行動の機会がたくさんあります。わたしたちはチャンスに出会うと、自覚しているか否かにかかわらず、何をすべきかを考えます。ところが、選ぶべき行動が多く、迷いが生じるために、せっかくのチャンスを逃してしまうのです。取り組むべき目標と行動は何かを考え、そのときの気分に合わせて最適なものを選ぶのは容易ではありません。/
シンプルな計画が桁外れの効果をあげる
(「何を」「いつ」「どこで」「どのように」実行するかを具体的に示す)/
クリスマス休暇の直前、学期末試験に向かう学生を呼び止め、調査への協力を依頼します。調査のテーマは、「現代人の休暇の過ごし方」です。
参加を承諾した学生には、クリスマス休暇をどう過ごしたかについての詳しいエッセイを、帰省先で書くよう依頼します。投函期限は、クリスマス当日から48時間以内です。
半分の学生のみに、もう一つ指示を出しました。エッセイを書く予定の時間と場所を具体的に決めてもらったのです。学生はその場で時間と場所を紙に書き、ゴルヴィツァーらに渡してから、試験会場に向かいました。
クリスマスから数日後、ゴルヴィツァーらのもとにエッセイが届き始めました。エッセイを書く場所と時間を決めなかった学生、つまり、計画を作成しなかった学生で実際にエッセイを送ってきたのは、わずか32%でした。一方、各時間と場所を決めるという、ごくシンプルな計画を作成した学生は71%もエッセイを送付してきました。計画をつくらなかった学生たちの2倍以上の数値です。/
ネガティブなフィードバックを与える場合は、本当に相手のためになるよう留意すべき点がいくつかあります。
まずは、問題をできるだけ「具体的」に示すことです。
悪い例:君は連絡や報告がなってない。
良い例:君のプロジェクトの進捗とスケジュール管理の状況をもっとよく知りたい。毎週簡単な打ち合わせをしよう。そこで逐次報告してほしい。/
相手を気遣いたくても、相手に責任がないかのように思わせる言葉をかけるべきではありません。「成果が出ないのは自分の責任だ」と自覚することで、改善のために何をすべきかを考えるようになるからです。「努力が足りない」「別の方法を試すべきだ」と相手に伝えるのは、心からそう感じているのであれば必要なことです。ただし、本人にそれを改善する力があると理解させることが大切です。相手を信じ、しっかりとそれを伝えましょう。
悪い例:化学の成績が悪いのを気にすることはないよ。君には向いていないんだ。作文ではすごい才能を発揮しているじゃないか。
良い例:化学の成績のことだけど、勉強方法が適切でなかったのではないだろうか。作文と同じような姿勢で化学の勉強に取り組んではどうだろう。次の化学の試験までにどれくらい改善できるか、勉強時間と勉強方法について話し合おう。/
研究によっても、報われない努力を誉められた相手は、自分の愚かさをさらに強く意識するようになることが分かっています。フィードバックを与えた人の意図に反する、逆効果が生じることが多いのです。真剣に取り組んだ結果うまくいかなかったときは、ただ慰めようとするのではなく、必要な情報を伝えるようにしましょう。/
科学的に正しい「ほめ方」5つの鉄則
(1)賞賛の言葉は「本心からのもの」であること
(2)相手がコントロールできる行動を重視する
(3)人と比較しない
(4)自律性の感覚を損ねない
(5)達成可能な基準と期待を伝える/
大切なのは、能力だけをほめないことです。能力を生かすために必要な努力やアプローチも同時にほめるようにするのです。
悪い例:よくできたわね。あなたは本当に賢い子だわ。
良い例:よくできたわね。試験勉強を頑張ったからだわ。たくさんのことが身についたはずよ。/
ほめるときは、相手が成長した点に注意を向けましょう。他者との比較ではなく、本人の現状と過去の実績を比べるのです。成長したことをほめられれば、さらに自分を向上させようとする意欲が高まります。
悪い例:君はこの学部のなかで一番優秀だ。
良い例:君はこのプログラムを始めてからとても成長した。いまではもう立派な研究者だ。/
勉強のできる子供に、「将来はハーバード大学に合格間違いなしだね」と言ったり、運動が得意な子供に「未来のオリンピック選手だな」などと言ったりするのは、無害な誉め言葉のようにも聞こえますが、そういう言葉を繰り返し聞かされた相手は、「自分にはそうなるしか道がない」と考えてしまうこともあります。
ハードルを高く設定するのは大切ですが、現実的であることも重要です。
悪い例:いつもこれくらいのプレーができれば、メジャーリーグも夢じゃないぞ!
良い例:今日は素晴らしいプレーだった。次の試合でさらにいいパフォーマンスを出すためにはどう練習や準備をすればいいか、考えてみよう。/
Posted by ブクログ
【内容】
『目標達成』のやり方について。各章にポイントがまとめられていて読みやすい。個人的にはイントロの『自制心』についての話が面白かったので感想述べます。
【ビフォー】
ダイエットに失敗したり、やる事を先延ばしてしまったりと自分は意思力が弱い人間だと思っていたが、『意思力が弱い』のではなく『自制心が減っていた』からできなかったのだと学べた。
【気付き】
人は誰でも『自制心』を持っており、日々色んなことでそれを消費している。自制心は筋肉のように鍛えれる。例えば、汚い言葉を使わない、姿勢を正す、などちょっとしたことでいい。さらに『自制心』は使うと減るので、低下した状態を見極めないといけない。例えば、リハビリ中の依存疾患者は、アルコールや薬物に手を出してしまう危険な状況を忘れないように、『HALT』という略語を使う。Hは空腹、Aは怒り、Lは孤独、Tは疲労を表す。これらの状況がもっとも自制心が低下しやすい。
【TO DO】
自分がHALTの状態になってないか確認して上手くコントロールしていく。自制心が低下している時は重要な判断はしないようにする。
Posted by ブクログ
自制心が筋肉みたいなものだという話,どこかで聞いたことがあると思ったら,『意志力の科学』でもそう言ってたのを思い出した.またこの手の本を買っていたことに改めて自分の意志力の弱さを感じてしまう.
「なぜ」と「何」を考えることで,動き方が変わる.僕は「なぜ」にフォーカスを当てがちなので,「何」にも注目して動けるようになりたい.つい先日,第1四半期ですべきことを工程表に落とし込んだら確かに動いた.気がする.
目標はあくまで自分が決めたほうがいい.少なくともそう思わせた方がやる気が出る.自律って大切なんだなぁ.
あと面白かったのが,こんな時にはこんな目標を立てると良い,というもの.僕はスピードが遅いので基本的には「獲得型」の目標が最適.心しておこう.
Posted by ブクログ
【文章】
とても読み易い
【ハマり】
★★★・・
【共感度】
★★★★・
・自らの意志で選んだ目標は、モチベーションと満足感を高める
・自ら進んで行っていた読書も、宿題として強制されるとモチベーションが下がってしまう
・ネガティブなフィードバックを与えるときは、具体的な問題点を伝えて、改善を促す
【気付き】
★★★★・
・自制心は筋肉と同じように、鍛えなければつかないし、使いすぎると疲労する
・人は無意識的に暗黙理論に縛られて行動を選択している
・人間の素質が変えられると考えている人のほうが目標を達成しやすい
・能力を示すのではなく、能力を得ることに注力すると、幸福感が増し、多くの事を達成できる
・内発的動機付けは、賞罰、監視、時間的制約によって低下する、管理されていると感じると自律性を失う
・報酬は時に、内発動機付けを低下させる場合がある
・内面化とは、外部からの要求を自分にとって価値のあるものとして受け入れること
Posted by ブクログ
「目標を達成する能力は誰でも必ず伸ばすことができる」
そのためには正しい目標と自分に適したアプローチが必要。
自分には粘り強さと努力が足りてないんだと痛感。
自分を知るってすごく辛い作業だけど兎にも角にもそこからスタートさせなきゃいけないんだな。
Posted by ブクログ
明晰に分解、解説された行動原理。直感的に混同、誤解している点もあり参考になる。
意識した上で要鍛錬。
・自制心は消耗する。鍛えられる。
◯具体的で難易度の高い目標設定をする。
・ベストを尽くす、は目標ではない
◯思考タイプ(動機付け)
・抽象的な「なぜ」→やる気が出る、遠い目標で好まれる
・具体的な「なに」→難しい行動ができる、近い目標で好まれる
◯次の一歩に着目すると先延ばしにしなくなる
◯長短比較:得られるメリットと乗り越えなければならない障壁を比較する
◯暗黙理論
・決定論者:現在の能力の証明に集中
・成長論者:失敗は愚かさの証明ではなく貴重な学びの場
◯無意識が目標達成に向けた行動を後押しする→引き金となるものを周囲に用意する
◯証明型:能力を示すためによい成果を挙げることを重視
◯習得型:成長や進歩、技能の習得を重視
→習得型の方が粘り強い。難しい問題に当たるときの目標設定に適
◯フォーカス
・獲得型:楽観主義でモチベーションが上がり、リスクを好み、スピード重視に有効
・防御型:悲観主義でモチベーションが上がり、警戒を好み、正確性重視に有効
→自身の偏りを理解、状況の合わせてフォーカスを向ける方向を変えるのも一手
◯基本的欲求:関係性、有能感、自律性
◯与えられた目標を「自分の目標」に変える
◯目標設定(求めているものと障壁となるものを確認)
1.簡単なことや、得意なことをするとき
→証明型、獲得型
2.やる気が湧かないとき
→なぜ、防御型
3.難しい(不慣れな)ことに挑戦するとき
→なに、習得型
4.誘惑に負けそうなとき
→なぜ、防御型
5.スピードが必要なとき
→獲得型
6.正確さが求められるとき
→防御型
7.創造性が求められるとき
→獲得型
8.過程を楽しみたいとき
→習得型
◯計画策定
・何、時間、場所を決め、「〜のときは、〜する」「もし〜であれば、〜する」条件型計画にし、あらかじめ障壁を明らかにして対処を組み込む
※基本型:なぜ、成長論者、証明型、獲得型
◯科学的に正しい「ほめ方」の5つの鉄則
1賞賛の言葉は「本心からのもの」であること(誠実に話す)
2相手がコントロールできる行動を重視する(才能ではなく行動をほめる)
3他者と比較しない
4自律性の感覚を損ねない(ほめられることを目的にさせない)
5達成可能な基準と期待を伝える
Posted by ブクログ
目標にはタイプがあり、それを達成するために、心理学的な観点からどのようにアプローチすればいいのかを説いている。
ポジティブ思考になればなんでもできるみたいな科学的根拠がない自己啓発本などとは一線を画す良書。
Posted by ブクログ
☆自分の行動を自由に操る方法を覚え、スケジューリングに利用する。
◎頑張る!やポジティブに!みたいな抽象的なことでは、なく科学的に証明された方法をたくさん紹介している。
条件型計画という、「もし、〜なら、〜する」というif-thenでまとめられる計画する方法がかなり使えそう。
目標達成(やってのける)が出来きにさせる。
ゴールの瞬間ではなく、ゴールに向かう細かなプロセスをイメージする方が効果的というのも、覚えておきたい。
40p
「なぜ」というしてんで捉えると、日々の小さな行動にも、意義を感じやすくなる。理由が明確になることで、小さな行動が大きな目標を達成するための一歩に変わる。
55p
達成によってえられるものを想像し、次に進路を阻む障害物を熟考する。
75p
無意識は、自らにとって望ましいと思われる目標のみに反応するのです。
123p
「獲得型」は、得ること「防御型」は、損しないことを重視する。
188p
必要な行動を「いつ」「どこで」「どのように」実行するのか計画する。
203p
気分の良くなるものであれば、様々なものが自制心の回復に役立ちます。
Posted by ブクログ
仕事やダイエットなどの目標達成に向けて、挫折せずにどう取り組むか書かれた本であり、とても参考になった。
部屋の片付けなど短時間で終わるものは、その完了後をイメージする「獲得型」で取り組む。
ダイエットや禁煙は、しなければ自分の魅力や健康が損なわれる恐怖を想像する「防御型」で。
辛い仕事や課題には、長い目で見て自分の成長を意識する「習得型」で。
つまり達成したい目標の種類に合わせて取り組み型を変えれば、モチベーションを維持できるという内容。上記例では、取り組み型を入れ替えると挫折してしまう恐れがある。
Posted by ブクログ
経験則的にいいんじゃないかと思っているやり方が、社会心理学の裏付けによって納得できる本。
また間違ったやり方が分かった。
☆ベストを尽くせ、は明確な目標が定められないために、ベストとは程遠い結果しか生み出さない。
☆まず目標を決め、具体的に「いつ」「どこで」「どのように」その達成のために行動するかをはっきりと決める。
それによって、状況や手掛かり、それに続く行動が脳の中で強く結びつく。
☆成功そのものをイメージするのではなく、「成功のためにステップ」をイメージすること。
Posted by ブクログ
科学的、客観的に「やる気」について事例をひいて説明してくれるスタンスが心地いい。
自己啓発書みたいなタイトルだけどそこは雲泥の差がある。意志や精神力を日々刻々と増減したり、ほかのモノで一時的に代替可能な量的なものとして考えてるのも面白いところ。
Posted by ブクログ
人生の成功とは何か?というと大層だが、
何か大切な目標があり、それを達成している、
というのが一つの条件だろう。
大きな目標を達成している人は、才能があり、人並み外れた努力をしている。普通の人にはできない。
そんな風に思っていないだろうか。
この本の著者は、そうではない、と考えている。
社会心理学などのさまざまな研究から、目標の立て方、環境づくりを工夫することで、目標の達成の可能性を高めることが可能である、と説く。そしてそのコツを惜しげもなく披露して、より多くの人が目標を達成し、豊かな人生を歩んでほしい、そう考えている。
例えば、
長期的な目標と短期的な目標、どちらがよいか?
自分の成長を目標とするか、人に認められることを目標とするか?
ポジティブなフィードバックとネガティブなフィードバック、どちらがよいか?
これらは全て、目標の内容やその人の特性によって変わる。だから、世間でよくある、ポジティブ思考がよい!なんていう単純な結論にはならない。
そのあたりを、さまざまな研究結果を交えて、分かりやすく教えてくれる。こうすべき!という教条的な雰囲気もなく、多面的な説明で、抵抗も感じない。端々にあらわれる著者の体験談も、人々への感謝や優しさが感じられる。
Posted by ブクログ
『この10~20年の間に目標達成に関する社会心理学的研究は目覚ましく進歩を遂げ、その学術的研究の成果を分かり易く一般に開放し、読者に役立つ情報を提供すること』が本書の目的とのことで、実際に当該スタンスに基づいた内容はとても参考になった。
自身の目標設定の仕方に迷った際には第6章を、同僚や部下への動機付けの参考にしたい場合には第7章と13章を再読したい。
Posted by ブクログ
具体的かつ実践可能な行動計画を建てることが大事
★本の概要・感想
コロンビア大学ph.dの著者が「目標達成」について語る。誰もが大事だと思っているが実践しづらいことはないか?「計画をたてること」「人の目を気にしないこと」「簡単に諦めないこと」等。そのような行動習慣について科学的見地から「それが大事なんです!」と解き明かしてくれるのが本書。学校が夏休みの宿題の実行計画を建てさせようとすることには、意味があったのだなぁ等と思う。モチベーションや目標達成率に関わる多くのTipsが紹介されている。どんな立場にいる人にも実践可能なことが書いてあるのでおすすめ。
★本の面白かった点、学びになった点
*目標だけではだめ。具体的な行動計画をセットにする
目標だけを与える場合と、具体的な行動計画をセットで与えた場合、目標率の達成率に大きな差がでる。休暇中の過ごし方についてまとめて提出してもらう課題を出したところ、具体的に「いつ、どこで書くのか」までをセットで書いた群は、かなり多くの人が書くようになった。したがって、どんな目標でも、そのために、具体的に何をどこで行うのか、までを考えなければならなないい。
*「能力の習得」のために動こう。「能力の証明」のために動いても頑張れなくなる
・この世には習得型と証明型、動機づけに2パターンが存在する。習得型は自身の能力を伸ばし、新しい知識や経験を得ることを目的としている。証明型は周囲の人間に自分の優秀さを証明するために動いている
・端的に言うと、証明型を続けると不幸になる。したがって、できる限り習得型で動くようにしてもらいたい
※場合によっては、証明型の動機の方がよい場合もある
*無意識に訴えかえける
・無意識で決定した通りに人は動くようになる。例えば、実験前にある調査をおこなって
*目標達成のために必要なのは才能よりもGRIT
GRITという本が出てからこの「才能よりも努力し続けられるかどうか」が目標達成に必要である。この事実はある程度周知されつつあるなぁ
*「自分で選んだ道だ」と思えると人は頑張れる
・何をやらせるにしても、できる限り「自分で選んだ」と実感させることが大事である。カスタマイズ性や操作性をあげると、おなじ学習アプリでも生徒のハマり方が変わるのだ。名前やデザインを自由に変えられるようにした場合、より多くの生徒が学習アプリにハマるようになった
・ただやらせるのではなく「自分で選んだ」と思わせることでモチベーションは上がる
●本のイマイチな点、気になった点
キャリア系研究者の本を何冊か読んだ人には目新しいことはすくないかも。スタンフォードのティナ・シーリグの本とか。行動経済学系の本とか。
●学んだことをどうアクションに生かす
・具体的な行動計画を手帳に書く
・フィードバックはきっちりとする。出来ていないことを慰めない
・無意識を形作るためにプロとして読み終えたい本を置く
●タグを設定しよう(evernoteにもね)
Posted by ブクログ
目標を成し遂げるためにはどうすればいいのか。
自分の意志を目標達成にスムーズに向けるための方法論である。
「証明型」と「習得型」、「獲得型」と「防御型」など自分のタイプや状況に応じたアプローチは非常に納得できた。
Posted by ブクログ
自制心は筋肉のようなもの。
消耗する、鍛えられる、報酬で強化できる。
ベストを尽くす、より具体的な目標のほうが達成されやすい。
なぜ、と理由を考えるとやる気が出る。
何をやるか、を考えると、難しい行動ができる。単純な行動に分解すると先延ばしがなくなりやすい。
なぜやるか、を考えるより何をやるか、に意識を向けたほうが先延ばしがnai.
簡単にできる、とは考えない。困難はあるものの乗り越えられる、と考えるほうが成功する。ポジティブ心理学の本当の部分。
目標は具体的に、ハードルは高めに、なぜではなく何を、を考える、達成可能と考えるが簡単にできるとは違う、目標はメリット障壁の両方を考えておく、そのほうがやる気が高まる。
評価を欲しがる人は成長できない。
証明するため、ではなく習得するため、に努力する。過程を愉しむ。
獲得型は楽観主義と相性がいい、リスクを好む
防御型は楽観主義は逆効果、警戒を好む
状況に合わせてフォーカスを変える。
自律性=自分で決めているという実感が動機付けに働く。
獲得型は、得られるメリットについて考える。
防御型は、失敗したときに生じる損失を直視する。
誘惑に負けそうなときは、失うものを意識する。
病気がきっかけで健康への意識に目覚める人が多い。
スピードが必要な時は得られるものを意識する。
いつ、どこで、を決めておくだけで勉強するようになる。脳内で条件と行動が直結する。
食べる前に何かする、飲む前に何かする、と決める。
計画を作る、何をするか具体的に決める、時間と場所を決める、あらかじめ障害を想定して対処方法を考えておく。
自信家ほど誘惑に負ける=過信すると罠に落ちる
自制心を定期的に鍛える、負荷をかける、休息を与える=自制心を休ませる、少しだけ甘いものを摂る、過信は禁物。
楽観主義は効果的だが、最悪の事態に対処方法を検討しないと危険を招くこともある。非現実的な楽観主義をやめる、現実的に行動する、能力に固執しない、ゴールではなくプロセスはイメージする。
相手がコントロールできることを指摘する、人と比べない。達成可能な期待を伝える。
Posted by ブクログ
やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~2013/9/20
著:ハイディ・グラント・ハルバーソン、 児島 修
「目標を達成する能力は、誰でも必ず伸ばすことができる」
本書に記された、モチベーションの原則や目標達成のヒントはすべて、ゴールを目指して前に進むうえでの大きな力になる。
必要なのは、本当に効果的なものは何かという知識と、行動への意欲を持ち、それを実行することである。
本書の構成は以下の13章から成る。
①ゴールをかためる
②なぜそこを目指す
③おのれを知る
④楽観するか、悲観するか
⑤ただ成功してもうれしくない
⑥欲しいものと邪魔なもの
⑦背中を押す
⑧地道に壁を越える
⑨シンプルな計画をつくる
⑩自制心を日増しに伸ばす
⑪現実を見よ
⑫あきらめるとき、粘るとき
⑬フィードバックの魔法
上記の13の言葉を眺めるだけでなんだか目標が達成できそうである。
ひとつひとつが本質であり絡み合ってはじめてその効果を発揮する。
本書で取り上げられていることが基本は心理学から成る。知って得することばかりが学術的な観点から述べられている。
あとはこれを自分がどう活かしていくかだけである。