あらすじ
頭がいいとは、前後の文脈、横のつながりで物事を理解し、考え、話ができることである。偉人から芸人まであらゆる知的な人を参照し、知性が滲む話術と文脈力の鍛え方を伝授する。『語彙力こそが教養である』姉妹編。
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Posted by ブクログ
「語彙は文脈力があってこそ自分自身の知性として表出する」
単なる知識としての語彙に意味はないんですよね。
使いこなしてこそです。
自分の中にある語彙をどうやってアウトプットするかが文脈力にかかってきます。
「知性とはつなげていく力」
自分の中にある知識を瞬発的に繋いでいく。
常に瞬発的思考力と即応性、柔軟な反射神経が試されます。
相手に理解してもらうためには相手のわかる文脈で瞬時に構成して伝える必要があります。
そのために柔軟に知識を繋いでいく必要があります。
「引用する」
他の人の知性を媒介にして自分の思っていることを表現すること。
誰でも知ってる名言に引っ掛けて話すことができればより深く繋がることができます。
全てを1から組み立てるより誰もが知ってるであろう言葉を引用して話す方が効率的です。
「求められることに応える」
相手の期待してる文脈で返す。
常にそれができるのが理想です。
自分のやりたいことが相手の求めることとは限らないです。
でも求められることに応え続けていればいつか認めてもらえます。
僕はアウトプットを意識したインプットをするようにしてます。
自分の仕事を振り返るとこれがベストやなあと思います。
Posted by ブクログ
語彙力、教養をつけることを目的に購入しました。
言葉をつなげるコツや技術が書かれているかと思いきや、いい意味で裏切られた。この帯やタイトルでは勿体無いと思うような、広く知性について教えていただける本でした。
知識や考え方、人間関係、過去の偉人や海外の翻訳本、歌舞伎の話まで様々な話題に触れながら、そういった知識を繋げる力を「文脈力」という言葉で表現をされていました。
場の空気を読むのも文脈、過去の偉人の作品や芸術から今の自分に役立てられることを見つけることも文脈。繋げる力を持ちたいと思えました。
本著の中にいくつか本も登場しますが、
その中で特に気になった本
「心より心に伝うる花」は購入しました。
著者が感じたような発見が
わたしにも訪れることを期待して。
Posted by ブクログ
「自分のなかに蓄積されている記憶を、ただコピー&ペーストするようにアウトプットするのではなく、そのときどきの文脈に即して、自在に編集・アレンジをしてアウトプットすることができる知性がある。」
これが著者のいう『文脈力とは知性である』の意です。
私が個人的に接してきた人で、頭がいいなぁと感じた人の特徴として、各分野の知識が縦割りで保存されているのではなく横断的に保存されている、というものがありました。
本書が指しているのはまさにそういうことなのだなと感じました。
漫然と情報を覚えようとするだけではなく、既存知識との関連を想起しながら、また、それを自分なりに加工して出力しながら、自分の頭の中にある網目を増やしていくことができればいいなぁと思いました。
Posted by ブクログ
とても面白かった。
知識をたくさん持っていたとしても、それを自分ごとにまで落とすことで意味を持つ。また、会話における態度や表情、場を見極め発言できることが本当の頭の良さなんだなと感じた。
Posted by ブクログ
もっと実践的な文脈についての本だと思っていたら想像以上に大きな枠で知的であることについて書かれていて、どんどん読み進めてしまいました。
この一冊で多くの新しいことを知ることができあっという間に読み進めてしまいました。もっといろんなことを学びたいと好奇心を掻き立てられています。
Posted by ブクログ
斎藤孝の一冊で、文字通り文脈力が知性を発揮する上で大事なことを説いた一冊。
文脈力を生かすにはどうすれば良いかということが書いてあり、非常に勉強になった。
Posted by ブクログ
知識が断片的に存在しているのではなく、それらがつながっていって文脈となってこそ知性となる。それを意識的に行うことの意義が書かれている。意識的に行う=つなげていこうとすることで、知識は知性となって、物を考える豊かな力の元となり、現実の問題を解決しようとするような大きな力になりうる。それこそが文脈であり、そして文脈とならないと物事は見えてこないものだ。他人のそれらや、古典、お笑い、どんなものでも「つなげる意識」で貪欲に柔軟にとりこめる状態になれば、知性はどんどん拡張し、新しい発想を生み出すことにもつながるという、その「つなげる意識」の重要さが説かれている。
Posted by ブクログ
著者のベストセラー『語彙力こそが教養である』の姉妹本に位置する「文脈力」について述べた新書。文章とはその一文一文がつながりをもつ「意味の織物」であり、その連なる意味を的確につかまえる力を著者は「文脈力」と定義している。ただしそれは文章内に限定されたことではなく、他者との会話や場所、時代にも、そこに確実に脈打つ「意味の流れ」が存在し、それをつかまえる力も文脈力として捉えている。この文脈力を意識して生活することで知性は磨ける、発揮できると著者は述べる。
全七章で200ページほどあるのだが、本書の要となる部分は第二章までの80ページほど。文脈力や知性についての著者独自の理論がとても興味深く勉強になる。特に第一章の「4段階の頭の良さ」は、教育関係者は肝に銘じておきたい。頭の良さをAランクからDランクまで定義しているのだが、Dランク「記憶したことを再現できる」は日本の高校の多くの授業や試験がこの域を出ていないのだ。実際に、Dランクまでしかさせてこなかった学校教育の問題点が指摘され、昨今の大学入試改革へと繋がっていく。よくよく考えてみると、これまでの多くの大学入試問題もDランクレベルである。これらが改革によりBランク「知識や情報を組み合わせて、そこからアイデアを出せる」レベルを求める入試が主流になるのだろう。(なってほしい)それに合わせて高校の授業内容も変革していくのだろうが、授業者である教員が生徒に身につけさせるべき能力を整理して理解しておくことが必須である。この「4段階の頭の良さ」は一つの指針となるのではないか。全教員がこのランクを意識して授業を作れないものか。しかし現実は自身がDランク止まりの教員が多い。そのこと自体が喫緊の問題なのかもしれない。
第三章以降は「文脈力」という言葉の定義を生活レベルに広げてその重要性が展開されるが、本来の「文脈」という意味から離れすぎて対人関係や生き方論となっている感が否めない。話を広げて一冊の本としてまとめるためには必要なことだとは思うが、やはり重要なことは第二章までで語り終えているような気がする。
しかしそれを差し引いても読む価値のある本だと思う。著者の語彙力の高さが、様々な場面の指針となる概念をピタッと定義してくれる。そして著者の文脈力の高さが、そこに説得力と新たな知識への刺激をもたらす。読んで損はない一冊。
Posted by ブクログ
【目的】
文脈のある文章を書きたい。
論理的で分かりやすく書くコツを知りたい。
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実践的な文章の本というより、もっと大きな枠で書かれている。
・人は色々な関わりの中で生きている。
文章や会話の文脈力だけでなく、人との繋がり、興味に対しての文脈力も大切。
点と点がつながるように、脈を広げていきたい。
・できる大人は繋げて話す。
ラリーのように誰かと話すには、インプットして知識を積む。
しかし知識は断片的では意味がない。知識を繋げて話すことで、文脈力が生まれ知性になる。
・相手が伝えたい文脈を読み取る力が日常生活や仕事で必要かなと思う。
★文脈力を鍛えるには、つなげて考える習慣をもつ。
語彙力こそが教養である、も読みたい。
Posted by ブクログ
他人との関係
言葉による影響力を客観視するためには想像力が必要
相手との違いを理解する
共有できる知識があると話が通じる
相手の知性が高いと、自分も利口になる
場に同調するには表情を模倣する
15秒で1つの話題、30秒で2つの話題、60秒で3つ以上の話題について話す練習をすると会話力が伸びる
本から学ぶ
先人の知恵は日々の生活のヒントとなる
知識をどう意味付けできるか、つなげられるかを考えながら読む
制限時間5分で新書からキーワードを3~5つ挙げる練習を行う
自分探し
好きなモノのつながりを見つける
Posted by ブクログ
『語彙力こそが教養である』 久米宏 妖艶なる書店員の壇蜜さん 「『彙』の字でゲシュタルト崩壊が起きそう…」 その涼やかな口調 語彙が豊かになると、見える世界が多彩になります。 語彙力を輝かせるもの、それは「文脈力」です。 文脈=コンテキスト 「文脈力」という概念をアップデートして再提起したいと考えました 上梓じょうし 「意味の織物」 誰もが当意即妙にレスポンスすることを求められるようになった今の時代 欠如に気付かない あなたは普段から虎の尾を踏んでしまっているかもしれません 中身を端折って尻切れとんぼで終わり 門外漢な人にも興味を持てるように 頭の良さの本質とは知識の集積にあるのではなく、集積された知識に基づいて何ができるのかにあるというのが私の考えです。 デカルト知の体系整理 万学の祖 ニュートン 万有引力の法則 アインシュタイン 質量×高速の二乗 近代的自我の萌芽 光明が差してくる アポロ計画 話の内容が、膨らんでいかない 自分の専門テリトリーから出てこようとせず ある枠の中でグルグルしているだけ 固着している 一つの主義に拘泥するなかれ 「是々非々」のスタンス 臨機応変な判断力 池谷裕二『自分では気づかない、ココロの盲点』 ロシア語の同時通訳者として活躍されていた故米原万里さん 「ある世界にはまる」 語彙の一本釣りをするのではなく、その世界観の中で一網打尽にしてしまうのです。 「引用」するということは、他の人の知性を媒介にして自分の思っていることを表現できるようになるということです。 武蔵に私淑する精神上の弟子 甚だ見て心持ちがいい 青磁の皿に盛られた青い練り羊羹 パンとサーカス 喝破 教養が端々に現れる言葉使い 儒教の教えや漢籍 語彙力が身につくことの良さは何かといえば、言葉を手に入れることによって、物事を明晰に認識できるようになること。その状況を対象化して捉えられるようになること。その結果、強くなれることです。 主賓として挨拶する 悪行暴露 感情の機微 行状 慇懃無礼 対岸の火事 当意即妙な切り返しができる あげく「意味含有率の高い話をどれだけ続けられるか」というテーマで喫茶店で延々と話したこともありました 喋りの基礎体力 複眼的思考 投げ散らかしたような散漫な話 だらだら間延びした話 因果関係は「きっちり」掴む、全体構造は「ざっくり」掴む 因果関係に対する把握が曖昧模糊としている キーワードを図化 一家言を持っている その人の経験知をうまく引き出す会話 浦沢直樹 屈指のストーリーテラー 単独無酸素登頂を目指したい人 俳優の加瀬亮さんが「自分の映画との出会いは、ジョン・カサヴェテスの『こわれゆく女』だ」という話を聞いて「なるほど」と納得してしまいました。 孫子の兵法 架神恭介『仁義なきキリスト教史』 世阿弥 メキシコ人にとって死とは「生の象徴」 出汁 豚骨 戒律を破って ハラール 井上陽水『つめたい部屋の世界地図』 私は只管暗さに沈潜したかったのです 自己肯定感の土台が割と頑丈だった 別文脈を生きる先人達の思考に精神を支えられていた 「精神の系譜」 私淑する 傲岸不遜な態度 溌剌と タモリさんの弔辞 「私もあなたの数多くの作品の一つです」 他人行儀な雰囲気 山伏 勧進帳 お祈りメール その相関を瞬時に読み取り 水野敬也 大家 離見の見 心の屋台骨