あらすじ
中国詩の絶頂を極め、個性煌めく大小の詩人を生んだ唐代──月下に酒を愛する李白、身を嘆き世を憂えてさすらう杜甫、幽邃の境地に遊ぶ王維。あるいは花の長安に集い、春の江南を旅し、北方の辺塞に向かう詩人たち。雄々しい精神と洗練された筆で、国家の興亡から庶民の哀歓までをうたいあげた数多の詩。その核心を読み解く。(全3冊)
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Posted by ブクログ
新編 中国名詩選 中
岩波文庫 赤33-2
著:川合 康三
出版社:岩波書店
上冊 上古、詩経、楚辞、前漢、後漢、魏晋、南朝、北朝
中冊 初唐、盛唐、中唐(柳宗元まで)
下冊 中唐(白居易から)、晩唐、北宋、南宋、元明清
漢文唐詩宋詞元曲、唐代を代表する文学が、唐詩である
唐の時代区分を、初唐、盛唐、中唐、晩唐の4つに分ける
中巻は、初唐から、李杜の盛唐、柳宗元の中唐の途中までを扱う
初唐 王勃、楊炯、盧照鄰、駱賓王
陳子昂 「幽州の台に登る歌」 がよい
盛唐 中国の詩史で、李白と杜甫が同時に現れたことの奇跡、両者を李杜と総称す
李白は、それまでの伝統を継承したもの、楽府をはじめ従来のモチーフに添ったものが多い
杜甫は、それ以後の詩を切り拓いたもの、因襲にとらわれない新奇なもの
李絶杜律 李白は、絶句の達人であり、杜甫は、律詩を得意とする、しかして、杜甫の詩は長い
李白 「峨眉山月の歌」、「静夜思」、「黄鶴楼に孟浩然の広陵に之くを送る」
「越中覧古」、「山中問答」、「山中にて幽人と対酌す」、「秋浦歌」
「孟浩然に贈る」、「早に白帝城を発つ」等々
杜甫 「飲中八仙歌」、「春望」、「江頭に哀しむ」、「曲江」二首、「蜀相」
「春夜、雨を喜ぶ」、「絶句」二首、「夜に倦む」、「高きに登る」等々
李杜の他には
王翰 「涼州詞」
孟浩然 「洞庭湖を望み張丞相に贈る」、「建徳江に宿る」、「春暁」、「夏日、南亭に辛大を懐う」
王維 「鹿柴」
崔顥 「黄鶴楼」 がよい
中唐1 柳宗元までを1として、以降を下巻の中唐2に回している
劉長卿 「霊澈上人を送る」
柳宗元 「江雪」 がよい
目次
はしがき
唐代概観
初 唐
盛 唐
中唐1
年表2
地図3
ISBN:9784003700020
出版社:岩波書店
判型:文庫
ページ数:544ページ
定価:1300円(本体)
2015年02月17日第1刷発行
2018年02月15日第3刷発行