あらすじ
京都・二条で小さな和食器店を営む紫(ゆかり)。好きなものに囲まれ静かに暮らす紫の毎日が、20歳近く年上の草木染め職人・光山(こうざん)の出現でがらりと変わる。無邪気で大胆なくせに、強引なことを“してくれない”彼に、紫は心を持て余し、らしくない自分に困り果てる。それでも想いは募る一方。ところが、光山には驚くべき過去が――。ほろ苦く、時々甘い、恋の物語。
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Posted by ブクログ
『うさぎパン』を読んで瀧羽さんの世界に触れたくて手に取った本。
光山と紫の距離感にムズムズしたりもしましたけど、白黒ハッキリさせることは絶対必要なことではなく、むしろ割り切ってしまった方がいいこともある。
割り切ってしまう恋愛は少し寂しい気がした。
ブライアンの素直な気持ちを真っ直ぐな言葉にして伝えてくれる所に心が暖かくなった。
人は誰でも、毎日少しずつ何かしらの影響を受けて染まっていく。いい様にも、悪い様にも。
またひとつお気に入りの作品が増えた。
Posted by ブクログ
京都を舞台にしている。
小さな和食器を扱うお店の紫さんは
彼女を慕っている外国人ブライアン、
そしてカフェふやまちのオーナーたちと平凡な日々を送っていた。
ある日、行きたくなかったパーティーで草木染をする光山先生に出会う。
そして彼を取り巻く女性たちと関わっていく事で、いつもの日常が少しずつ変わっていく。光山先生はは一癖ある人物で、彼を取り巻く人たちも同じように波乱な人生を歩んでいる。そんな中、紫さんはなぜか彼に惹かれていく。惹かれていくのには理由なんてないんだろう…。そんな紫さんのゆれる気持ちを描いている。瀧羽さんの小説は、スケッチブックに京都の町並みを描き進めていくように広がりを見せてくれる。
その中で、登場人物が色付けされていく様がとても好き。
映画化やドラマ化されたら、
紫さんは 木村文乃さんかな。
光山先生は池内万作さん、
光山先生の一番近くにいる藤代さんは羽田美智子さんかな、
と、個人的に設定しながら読みふけってしまいました。。