【感想・ネタバレ】語感トレーニング 日本語のセンスをみがく55題のレビュー

あらすじ

〈正確〉なだけでは物足りない!「快調」「好調」「順調」、もっとも調子がいいのはどれ? 「過日」「先日」「この間」、どう使い分ける? 誰もが思いあたる、「些細」だけれど「瑣末」ではない日本語の感触の違いを、語感研究の第一人者が解説する。Q&A形式で楽しく読める、〈伝えたい思い〉を〈適切なことば〉で届けるための55のヒント。

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Posted by ブクログ

日本語を正確に使えるための参考書。とても面白かった。

シーンにぴたりと合う言葉の使い方や表現方法をたくさん紹介してくれる。
普段使用している言葉の語源や間違った用法なども多く解説されており、面白いと同時に非常に参考になった。
ふとした時に本書を思い出して、言葉の使い方や選び方を改めたい。

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2012年07月01日

Posted by ブクログ

突然ですが・・・

洋食屋でお米を食べたくなったとき、店員になんと頼みますか?

「ライス、お願いします!」

ですよね。

では、和の定食屋でさばの味噌煮定食でも食べているときに、お米をおかわりを頼む場合はなんというでしょうか?

「ライス、お願いします!」

・・・・・・。

はい、違和感ありですね。

えぇ、

「ご飯、お願いします!」

と言った方がしっくりきますね。


「ライス」も「ご飯」も意味は同じです。
しかし、なぜ感じ方が違うのでしょうか?


その答えこそ、本書のテーマである「語感」です。
「語感」とは、その言葉に帯びる感触や印象、雰囲気のようなものです。


ライスとご飯の語感の違いも本書で取り扱われており、この他にも、

・「通達」、「通知」、「報告」の違い
・「病気」と「疾病」、「残念」と「遺憾」の違い などなど

多様な例題を用いて、色んな言葉の語感が紹介されています。

文章を通じて自分の思いや意見をしっかり、効果的に伝えたい方は、語感を意識することが必須だと思います。

是非、本書を通じて語感の世界に足を踏み入れてはいかがでしょうか?

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2012年05月28日

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同義語・類義語を考える上で「語感」は大切である。

単語の持つ「語感」に敏感になれば、話者の表現意図をより一層深く理解できるようになるだろう。

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2011年07月22日

Posted by ブクログ

意味とは少し違う,意味の周辺に存在している「語感」についていくつかの例を挙げて説明した本。単純な言葉の意味を超えた意味がとても奥深い。読み終わると同じ作者の『語感の辞典』が欲しくなってしまう。ちょっと残念なのは引用の例に偏りが多いこと(特定の人の話題がよく出てくる)。辞典を書くような方なのだから,そこはぐっと我慢して他の例を引用してほしかった(単に僕がその方を知らないからなのかもしれないけれど)。

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2019年02月17日

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語感に関する55問があり,その解説で日本語の語感を説明している好著だ.問題はほぼできたので,ほぼ正常な語感を持っているものと感じたが,ここまで詳しく丁寧に言葉自体を考えていく姿勢は素晴らしいと思った.「語の感じ」の分類として<日常語>,<文章語>,<俗語>の3段階を挙げ,さらに<雅語>と<口頭語>を加えていたが,納得できるアイデアと感じた.

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2016年08月28日

Posted by ブクログ

「空」と「天」似たような意味を持つ言葉だが、
"スケールの大きな「天と地」も「空と地」になると、
一瞬「空き地」に見えて、雄大な雰囲気は消える"
なるほど、仰る通り。
個々には些細な意味の違いでも、文章の中に組み込まれると、
大きく印象が変わることもある。
言葉の持つ微妙なニュアンスの違いを楽しみながら、
大変面白く読みました。

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2014年09月11日

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普段何気無く使っている言葉。
それでも、時々言葉の持つ微妙な語感に迷う時がある。そんな時読むとすごく勉強になる一冊。

語感辞典もチェックしたいと思う。

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2014年02月17日

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ネタバレ

日本語の、「意味」ではなくその後ろ?にある、意味だけでは説明できない語感に焦点を当てて、その使い分けについてかいた本。

一般的な法則性とかではなくて、どちらかというと具体的にこの語とこの語はどう違う、とかなので、あんまり難しいことを考えずに読めます。

トレーニング、というタイトルですが正直これを読んだからと言って日本語うまくなるとは思いませんが、何というか日常的に意識させてくれるきっかけにはなるかと思います。

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2011年06月12日

Posted by ブクログ

おもしろかった。壮年以上の年齢にならないと「そうだ、そうだ」とはならないかも。経験と知識があってこそ語感のおもしろさがわかる気がする。あらためて言っていただくことで、こんなにも日本語を自分が選択して表現しているのかと、いまさらながら驚きです。

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2011年05月12日

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 たとえば「親戚」「親族」「親類」「身内」などといった言葉に、大きな意味上の違いは見出せない。しかし、僕たちは明確にこれらを使い分ける。「正月なので(?)が集まった」の(?)には迷いなく「親戚」を入れるだろう。「親族」や「親類」では「なんかちがう」。
 意味がそう違わないのに、使える場面と使えない場面がある。その差を生み出すのが「語感」である。

 本書の中で、中村先生は「語感」を3つのグループに分ける。すなわち「①表現する《人》に関する語感」と「②表現される《もの・こと》にかかわる語感」と「③表現に用いる《ことば》にまつわる語感」である。そのため、本書はこの3グループそれぞれを部立てし、それぞれの観点から「語感」による言葉の選択を論じる。
 とはいえ、総括的な話は「結び」に任されており、本論部は基本的には具体的な言葉の選択にまつわる話で展開されている。「AとBは非常に似ているが、Aはこんなイメージがあり、Bはこんな感じである」といった感じだ。だから、本書は抽象的な何かを学ぶというよりは、一種の「使い分け辞典」的な側面が強い。

 また「結び」の中で中村先生自身が書いていることではあるが、本書の発展途上感もまた看過できない。たとえば、本書の中には同じ例が何箇所にも登場する。要するにこれは、その「語感」を説明するには、その要因が一つに絞れないことを意味する。言葉の選択はあくまでも、複数の要素によって行われているということであろう。そのようなところに注目してしまうと、本書の「理論」は疑わしいものになってしまいそうになるが、あくまでも本書は発展途上なのである。「語感」を体系づけるための一実践が本書なのだ。


【目次】
はじめに
第1部 言った〈人〉はどんな人?
 コラム1―言語調査の風景
 コラム2―夫と妻の数比べ
第2部 言われた〈もの〉はどんなもの?
 コラム3―年齢の異名めぐり
第3部 〈ことば〉のにおいを感じるために
 コラム4―ことば辞典のいろいろ
 コラム5―各種辞典の役割分担
 コラム6―笑いのニュアンス
結び 日本語の語感を考える
語感要素一覧
あとがき

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2014年03月02日

Posted by ブクログ

意味と語感。言葉を発信することが多くなった時代、今、に求められるものではないでしょうか。

言葉の内包を捉えたものは意味の拡張を促す。恐れる、怖れるの違いをそれによって把握することで、あえてそれらを混同した撞着的用法がありうる。

一方、実際に文章にしていく作業には外延的な定義が役立ちそうだ。「湯殿のシャワーが壊れた」という表現のちぐはぐさは、現実的な使われ方・用法の問題であり、内包的な意味内容からくるものではないからだ。

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2013年03月12日

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言われてみれば同じ意味の言葉だな、言い回しひとつで印象がだいぶ違うな、こんな印象をひとつひとつ細かく分析している。テスト形式になっているところが面白い。なかなか語感のいい言葉遣いを心がけるのも難しいもんだ。

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2012年12月26日

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”文章を書いて人に伝える”という機会が多くなるにつれて、自分の文章能力の無さを、ひしひしと感じています。
自分が伝えたいことと頭に浮かんだ言葉とがぴったり一致しない、複数の言葉の中からどれを選ぶべきか悩む・・・そんな自分を変えたいと思い、この本を読んでみることにしました。
日本語表現についての練習問題が、言葉の選択を中心に55題提示され、その問題に関する周辺知識についての解説が書かれています。
その問題は、「語感」というものを大きく3つのカテゴリーに分けて整理した上で、提示されています。
①表現する《人》に関する語感
②表現される《もの・こと》にかかわる語感
③表現に用いる《ことば》にまつわる語感
僕はこれまで、「語感」というと③だけをイメージしていたので、①②についてはこの本を読んで、目を開かせてもらったなあと感じました。
出題された55題を解いてみたのですが、自分より上の世代の方々が使う表現や、専門分野によって異なる表現を中心に、「言葉を知らないなあ」と反省させられました。
幅広く文章を読んで、そして「意を伝える」ということを意識して書く・・・その積み重ねをしていかなくてはいけないなと、再認識させてもらえた一冊でした。

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2012年10月17日

Posted by ブクログ

言葉一つひとつが持つ手触りとか感触を正確に捉え表現力を磨こうというもの。著者ご自身は該博でハイレベルな方であることは間違いないのだが、読者に配慮をされたからか、設問が簡単すぎて退屈なページが多かった。

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2012年06月27日

Posted by ブクログ

文章やキャッチを書くシゴト、つまり語感と常に向き合いながらのシゴトに携わる者として気になったので購入。

ピザとピッツァでどっちが本格的っぽく聞こえるかとかまぁそんな感じで、言葉の持つイメージについてあれこれ考えを膨らませてみよう、という内容。

エンターテイメント的な読み物として気軽に読むには丁度良かったです。

日本社会=どちら側に立ってものを言うかを重視する、という一節にははっとさせられました。

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2011年11月14日

Posted by ブクログ

文章の個性が欲しいなと思ってこの本を手に取ってみたのですが、語感やニュアンスといったものは何となく解るけれど、それをさて実践に使うためには?と思うとやはりひたすら書くしかないのではないかな、と気付かされた一冊です。日本語のセンスは一朝一夕じゃ身につかないですね。

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2011年10月19日

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日本人の知らない日本語の例題が豊富になったホンでした。普段何気なく使っていることばは、知らずのうちにTPOにより選択されていたことをクイズで形式であたらめて考えるとオモシロいです。居酒屋やファミレスやマックでドリンクという単語を見慣れ聞き慣れているが、うちでドリンクという単語を発することがないように。気付きが多いホンでした。トレーニングクイズでときどき間違えると自分の日本語の使い方が不安になります。特徴を思い出させる表現のうち、鷲の鼻○かばの鼻×鷲の口×かばの口○の組み合わせを間違えました。鷲鼻とはいうものの、鷲とかばの鼻と口は見かけでは一体化していて私の語感だとどっちでも良い具合でした。

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2011年07月24日

Posted by ブクログ

普段私たちが何気なく使い分けている言葉の説明集みたいなもの。書いてあることと同じような理由(語感)を持って自分もそれらの言葉を使い分けているので、なんとなく半分くらい読んで飽きてしまった。。

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2011年06月13日

Posted by ブクログ

普段意識せずに使っている日本語の微妙な感触を、55の例題を通して述べた本。
どの言語でもそうだが、一つの意味に対し違う言葉が沢山ある。しかしそれぞれに微妙な感覚の違いがあり、状況によって使えたり使えなかったりする。さらには間違ったニュアンスの言葉を選んでしまうと文章全体から受ける感じまで変わってしまう危険もある。我々は母国語としてそれを普段何気 なく使い分けているが、それを改めて詳しく言語化してみると新鮮な驚きがある。
日本語を使いこなす能力が少しアップする事が期待される本。

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2012年04月06日

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