あらすじ
東京は下町。昭和の雰囲気が残る三ノ輪に、評判の食堂がある。そこはいま大騒動の最中だった。隠し子騒動で三代目の長男が失踪。五人兄弟の次男、柊一が急きょ店を継ぐことになったのだ。近所でも器量よしと評判の兄弟だが、中身は別。家族の危機にてんやわんやの大騒ぎ。だが柊一の料理が大事なものを思いださせてくれる。それは、家族の絆。ときに涙し、ときに笑う。おいしくて、あったかい。そんな、懐かしい食堂あります。
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三ノ輪橋駅近くにある谷村家が経営する「みけねこ食堂」が舞台。食堂を切り盛りしていた長男が、謎の失踪して休業の食堂になったため、食堂を救うべく家を出ていた次男が戻ってくるところから物語が始まります。食堂や谷村家に起こる様々な問題を読むうちに最後は目が潤んでしまいました。この著者の作品を読んだことのある人だと、思わずニヤリとする行もあります。
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下町和菓子 栗丸堂のシリーズの作者でもある似鳥航一さんの本です。
母親に愛情を沢山受けて育った5人兄弟(男ばかり)が成長して、実家の食堂のピンチに力を合わせて立ち向かう。ざっくりしたあらすじはそんな感じですが、5人兄弟が成長の過程でそれぞれどんなふうに家族を見ていたのか、思いあっていたのかをそれぞれの視点からも描いている。
長男の「隠し子」として登場する6歳の少女が家族の緩衝剤の役割を果たし、家族の再生、それぞれの再生に一役買っている感じです。
読後感も爽快だけど、伏線もまだ回収され切ってない部分もあるので続くのかな。。。と期待しています
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突然の兄の失踪に残された隠し子?の杏。
三ノ輪を舞台に家族で営む食堂を何とかしようと頑張る様子に心うたれます。
まっすぐな柊一の行動がとても素敵でもありました。
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経営の傾いた食堂を建て直す「お仕事小説」ではあるが、
家族経営の奮闘の中で「家族の絆」を再確認する、
というのがメインテーマのようなのでこの分類に(^ ^
この作者らしい、直球ど真ん中の「勧善懲悪」
「正義は勝つ」的な王道のお話(^ ^;
分かりやすい悪役にもきちんとストーリーがある。
が、あまりにストレート過ぎる気もする(^ ^;
善人がみな善人過ぎて、まぶしい(^ ^;
昭和の少年マンガのような素直さなので、
ヒネくれたおっさんには少し物足りない(^ ^;
ので、☆一つ減(^ ^;
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分かりやすく軽いストーリー運びで、読んでいて元気が出る本でした。重い内容の本を読みたくない時にいいです。コロッケが作りたくなるなぁ。
読んでいて漠然と「映像化しやすそうな文章だなぁ」と感じました。二時間ドラマなどに丁度いいかも。
ただ、皆さんもお書きになっていますが…恐らく作者の方は小さい子供と接する機会があまりない方なのかもしれませんね。
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え、まさかこれシリーズなの?
続くの?というラスト。
杏の謎が解けないし零のこともわからないし。
でもとりあえずお腹がすいたわ。柊一のコロッケ食べたいよう。
あと、天下の角川さんも誤字とかあるんだなぁと。
74頁の後ろから3行目に誤字がありました。
悠司は次男でなく三男です。
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母親が早く亡くなり残った男兄弟、祖母、父、そしてその隠し子の杏で食堂を家族愛で守る話。
この杏が6歳なのに賢すぎて興醒め。男兄弟も皆美男子ってとこもついて行けない。
話はそれなりに面白いけど、なんかな〜。
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同郷出身者だと知ってちょっとびっくり。
第1巻だなぁと言う感じ。
シリーズものははじめましての巻イコールプロローグだと思っております。
ご飯が美味しそうだったし、兄弟のキャラが面白かったし、杏ちゃん可愛いし続き楽しみです。
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人情味に溢れていて、懐が深い。栗丸堂もそうだったけど、熱くて大好きです。されたことに報復するんじゃなくて正義で立ち向かうのがとてもいい。綺麗事かもしれないし、現実は甘くないと思うけど、こういう世の中を信じたくなる。
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初めて読む作家さん。
こちらも様子見だが、シリーズ一作目なら、きっと書き手もそうに違いない。
冒頭の「十五年前」という章が、いきなり衝撃的。
母の愛に溢れた、母のモノローグ…なのだが、これが読んでいて居心地悪い。
息子たちが自分の命、というお母さん。
この後ほどなく死んでしまうことを知れば、やむ無しなのかとも思うけれど、このお母さんがリアルにいたら、怖い。
大人になり、巣立っていく息子たちとの関係を堪えられるのか、まったく他人事ながら心配になってしまう。
家族が宝という割に、夫や姑のことは全く触れていないのも不自然だし。
純粋培養された母性愛が薄気味悪い。
もっと気色悪いのが、唯一の悪役、神崎の造形。
実直な兄が社会のひずみの中で心が壊されたことで、歪んでしまったという事情が語られるものの、なぜそこまで主人公たちの三毛猫食堂を攻撃するか、理解に苦しむ。
ゆがんだ人物にしても、チェーン店の店長が地元の食堂をそこまで潰そうとするだろうか?
そんな暇あったら、もっと売り上げを上げる方法を見つけなよ、という感じ。
こんなアホな社会人、いるんだろうか?
そういう意味で、リアリティを感じられない。
社会に対する洞察が薄い気がする。
彼はこの巻だけで使い捨てられる悪役なのかもしれないが、悪役に魅力がないのはつまらない。
キャラクター小説って、こういうものなのかなあ。
確かに主人公柊一や、謎の少女、杏は魅力的だったけれど。
それから、食べ物の描写はおいしそうだった。
空腹を感じなくなって一か月経った私にも、おいしそうと思わせるほどに。
Posted by ブクログ
【収録作品】十五年前/ころもさくさくコロッケ/香りとコクが深いカレー/新しい和風スイーツ/ジューシーからあげ/たからもの
ミステリ風家族+料理小説。栗丸堂の名前がちょこっと出てくるのが楽しい。