あらすじ
四則演算から回帰分析まで――前提知識なし&初学者でもきちんとしっかり学べる!
ビジネスの現場では「定量分析」という問題解決・意思決定に不可欠な数字の読み方・使い方、ストーリー展開が求められています。本書では、ビジネススクールの人気講座をもとに、定量分析の方法を書籍化したもので、次のような特徴があります。
(1)身近なエピソードと多くのビジネス事例で、現場で使えるデータ分析の「プロセス」「視点」「アプローチ」をわかりやすく解説。
(2)統計学の入門的な紹介だけでなく、それがどのように思考系スキル(仮説思考、ロジカルシンキング、クリティカルシンキングなど)や、プレゼンテーションなどにも役に立つかまでを総合的に紹介。
日本語、英語に続く「第3の言語」として、「数字とうまく付き合うスキル=数字力」を鍛えていきましょう。
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Posted by ブクログ
涙が出ました。
社会人になり、マーケティングの部署に配属され、データ分析のスキルを身に付けたいなと思い、この本を拝読しました。
回帰分析あたりは少し難しかったですが、基本的にはこれからデータと向き合う方は全員読むべきかと思います。
特に分析をするまでの準備段階は皆ができることですので、少しずつ取り組むと良いかと思います。
教科書と書いてあるように、手元に置いて何度も読むものですね。
Posted by ブクログ
分析手法がプロセス、視点、アプローチの順で紹介されている。正規分布、分散、偏差、回帰分析のパートがわかりやすい良書だった。文系にも向くと思います。
Posted by ブクログ
普段仕事で何気に使っている「分析」という言葉の本質に気付かされます。
目的のない分析は単なる「数字の遊び」です。
何らかの「問い」や「課題」があって、それに対する仮説を立てる。その仮説を検証するためにデータを収集して分析を行う、というのが本来の流れです。
本書では、分析の本質は「比較」であるとしています。
そして比較には以下にあげる5つの視点があります。
・インパクト(大きさ)
・ギャップ(差異)
・トレンド(変化)
・ばらつき(分布)
・パターン(法則)
こうした視点を意識するだけでも、分析の幅がだいぶ違ってくるのではないでしょうか。
他にも、分析結果を視覚に訴えるためのツールである様々なグラフの解説や、代表値や標準偏差といった分析のために必要な概念についての分かりやすい説明もあって、前提となる専門知識が乏しくても非常に有益な知識を得ることができます。
最後の方にある回帰分析は(自分にとって)若干難易度が高かったので、何度か読み返す必要があると感じました。
本書で得た「知識」を実践の分析で活用し、その分析によって検証した仮説をアクションにつながるようなものに「育て上げる」ことが重要なのだと思います。
Posted by ブクログ
ビジネスでデータ分析を行う際のあれこれを網羅的に解説している本。個人的には結構細かく書かれてて内容が詰まった本だなと感じた。反面、各章がつながりがあり、なおかつボリューミーな本であるため、すぐに使えるというわけではなく、通読する必要がありそう。
Posted by ブクログ
計量経済学とか社会科学の定量分析は入門という名の難解な本が経験上いくつかあった
だけどこれは入門書としては適していると思う。
最後に実際ビジネスで使われた例を載せるとすごいと思う。本書の途中で守秘義務とかがあるから難しいって書いてあったけど
Posted by ブクログ
定量分析の基本を学べる、基本的良書である。ビジネスアナリティクスで学んだこととほとんど同じ内容をこの本で学べる。忘れかけたときに見返して習得できるようにしたい本。
分析とは比較であり、その目的は、ビジネスにおける因果関係を押さえることである。比較をする事で問題がどこにあるかや原因と結果の関係性から原因が見えて来るものである。比較して因果関係を掴むこと。
問題解決のフレームワークはwhat→where→why→howでこのステップに答えるときに、比較が不可欠である。
言葉メモ
・数字は嘘をつかない、嘘つきが数字を嘘に使う
・もしあなたが簡単に説明することができないなら、あなたは十分にわかっていないということです(アインシュタイン)
・ギーゴ ゴミを入れてもゴミしか出てこない
・まず最初に目を使え
Posted by ブクログ
数学が得意でない私からすると、後半は理解が難しい。
しかし、本書を通じて「数値化できないようなものも考え方によっては、定量化
できること」が分かりました。
エンジニア・技術者であれば読んで後悔なし。
Posted by ブクログ
おそらく統計の初歩を学ぶ内容かと思うが、不慣れな自分には少々難解ではあった。ただしビジネスの上では定量分析は不可欠であり、数字の持つパワーは認識しているつもりなので、説明に説得力を持たせられる定量分析はマスターしたい。手元に置いて分析の実践の場で活用していきたいまさに教科書であるように思える。
Posted by ブクログ
分析の基礎的なところが学べる本。
割と分かりやすかったようには思いますが、
Excelの話がちょこちょこ出てくるのは
個人的には要らなかったんじゃないかなあとは思った。
【勉強になったこと】
・問題解決フレームワーク:PICO
P(問題 Problem):対象は何、誰?
I(原因 Intervention):何をすると?
C(比較 Comparison):何と比べて?
O(結果 Outcome):結果はどうなるのか?
・仮説の引き出し=
知識(経験や学習から得た知識)+情報
・仮説思考のステップ
ステップ0:目的(イシュー、問い)を押さえる
ステップ1:目的(問い)に対する仮説を立てる
ステップ2:実際にデータを集める
ステップ3:分析により仮説のとおりかどうか検証
・「使える」仮説、「アクションにつながる」仮説
とは、因果関係に関連するメッセージでなければ
ならない。
・やみくもに分析する前に、
本当に必要な分析なのか?
その分析がなければ意思決定が出来ないのか?
分析に使える時間やリソースはあるのか?
を一度考えてみること。
特に2点目の観点は重要。
・分析における5つの視点
インパクト(大きさ)
ギャップ(差異)
トレンド(変化)
ばらつき(分布)
パターン(法則)
・ヒストグラムの階級幅の取り方の目安を求める
公式:スタージェスの公式
サンプル数がnのとき、「適切」な階級数は、
2の累乗をとって、初めてサンプル数以上と
なる数にさらに1を足したもの
・時系列データに含まれる4要素
傾向変動:
長期的に需要が伸びている、伸びていないといった
トレンドを示す。
循環変動:
景気変動のように、数年から数十年単位の不規則な
周期で変動を繰り返す。
季節変動:
気候や制度などの影響で1年の中で周期を持ったり、
ピークを示したりする。
不規則変動:
上記のいずれにも当てはまらないランダム変動。
・回帰分析において、説明変数同士が独立している
ことが大事と言われているが、予測のみに使うので
あればそこまで意識する必要はない。
なお、関係性の強い(相関の強い)説明変数が存在する
ことを多重共線性(multicollinearity)と呼ぶ。
※略して、マルチコ
・因果関係が成立する条件
①原因は結果に時間的に先行する
②相関している
③相関関係は他の変数(第三因子)で説明されない
・「みんなの答えは意外と正しい」は、いつでも
成立するわけではない。
・それぞれの個人がそれなりに正しい答えを
持っている
・全員の答えに多様性がある
ほど、成立する。