あらすじ
アイルランド人の父とギリシャ人の母の間に生まれたラフカディオ・ハーン。彼はなぜ、日本に帰化して小泉八雲となったのか。『怪談』と並び称される代表作『日本の面影』に、彼が深い愛情をもって描いた明治の日本の姿を通して、近代日本の歩みの意味を考える。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
故郷松江の偉人小泉八雲の目から見た明治初期の日本を感じることができる。そこには、つましく、素朴で正直、謙虚に生きる日本人の姿がある。現代の私たちは自分を見つめ直す必要があるのではないだろうか。
Posted by ブクログ
小泉八雲の生い立ちや日本に対する視線がよくわかる。怪談を通して自分を振り返っているのではと著者はいう。父や母への思いが、そこここに出ているようだ。
鎌倉や松江など、各地に赴き、仏像やその他のことから日本人、古き良き日本人を掘り起こす。
日本への優しい眼差しとともに、我々が忘れつつある日本の良さが八雲に詰まっているようだ。
アイルランド、ギリシャ、イギリス、アメリカ、マルティーニ島。
父と母の離婚、失明、叔母さんの破産、節子との出会い。
Posted by ブクログ
番組を観て面白かったので読んだ本。この本を読んで小泉八雲のことを知ることができて良かった。この本を読んで小泉八雲の「怪談」が読みたくなった。八雲が行った島根や鎌倉に行きたくなった。
Posted by ブクログ
▼良き一冊でした。小泉八雲、ラフかディオ・ハーンさんって、なんなんだっけ、というのが満たされました。
▼要は、奥さん(日本人)や身近なひとから、日本の怪談などを聞いて、聞き書き文学として書いた。そのベースには、ハーンさん自身がアイルランド人で、カトリック、キリスト教にそれほど心酔、していなかった。というか疑念を抱いていた。
それが、一神教に依拠しない日本の「やおろずの神」的精神に共鳴した・・・。
▼というようなことだったのですが、このヨーロッパの中のアイルランド、キリスト教と、それ以前の土着宗教や神々、そういった風景が背景にあります。それが個人的には、司馬遼太郎さんの「街道をゆく・アイルランド紀行」のおかげですごく輪郭くっきりと把握できました。