あらすじ
―とんとんからん、とんからん。古都が舞台の、あやかし謎解き糸紡ぎ噺。
―とんとんからん、とんからん。
古都の玉繭神社にある機織り小屋で、今日も巫女・絹子は布を織る。田舎の辺鄙な村から出てきた絹子は、社務所に住みながら、大学で非常勤講師として日本文化や機織りを教えている。住処は大家が管理し、シロとクロという若者がいつも美味しい料理を作ってくれ、快適だ。だが、その寮の住人の数も、どんなモノが住まうのかも、絹子は知らない―。
ある日、絹子は生徒から「神隠しに遭ったかも」と相談を受けて…。古都を舞台に糸が舞う、あやかし謎解き噺。
感情タグBEST3
文句なし
巧いねぇ〜
相当、文学と歴史に精通してないと書けない物語。
余程、のめり込んでるか勉強好きでないと無理。
自身の能力を理解した上で、最大限の努力をしているのが解る。
完全に文学の域に達してると思う。
匿名
ホラー&ミステリー。雰囲気はかなり良いですが、主人公がほわほわしているので、謎も怖さも何のそのと言った感じ。ただ、長めの説明やら描写やらで、読み辛いと感じる人もいるかなと思う。一巻完結型のようで、伏線も大方回収されていますが、まだまだ謎がありそうです。
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オチを言う!瓜子姫の話だった(民俗学のるつぼ)
「瓜から生まれた瓜子姫」の民話
歌いながら機織りをするがアマノジャクに騙されて
という本来の民話が本書にどのように描かれたか
桃太郎・シンデレラ・猿蟹合戦・おおかみと七匹の
子ヤギ・そらまめとわらすみ・カチカチ山と同じ様
だが瓜子姫の物語は桃太郎よりも古いらしい
しかも、京極夏彦フアンなら狂気する狂骨・絡新婦
・ぬりかべ・くだぎつね等のパワーワードが飛び交
う中、多くの事件が続くし読者を良い意味で裏切る
なぞとき、仕掛けも随所にある
しかも、続編もあるのだよ(´・ω・`)
読みやすいが味わい深い
出だし、同作者の『なぞとき遺跡発掘部』のような明るく読みやすい雰囲気で始まります。主人公の絹子は世間知らずでおっとりしているけど、サバサバした機織り職人さん。
表紙のイラストの妖しげな感じと異なる出だしですね。
けれど、徐々に物語の世界に引き込まれていきます。構成もいい。面白かった。
ジャンルはホラーではありますが、そこまでおどろおどろしくはないので、日向夏さんの作品が好きな方や軽めのあやかしジャンルが好きな方、宮部みゆきさんが好きな方に良いんじゃないでしょうか。オススメです。
Posted by ブクログ
織物と妖とそして人間と
優しい物語なのかと思ったらちょっぴりホラーでぞくっとしてしまう
不思議な出来事、そして事件
それは一体誰の仕業か……
絹子ちゃん、可愛らしい天然の女性なのかと思いきや過去がドーンと重たい
絹子ちゃん…大変だったという言葉では言い表せないけど、大変だったんだねぇ……
結構多く種明かしがあったけれど、絹子ちゃん、そして大家さんにはまだまだ秘密があるのかな?
Posted by ブクログ
『薬屋のひとりごと』作者の日向夏の作品.次の『薬屋・・・』が出版されるまでの間に読みました.ちょっと不気味さが漂うのですが,最後まで何故なのかがわからない構成です.(ネタバレを避けます.)
これも普段は読まないジャンルですが,なかなか良かったです.次巻も読みたいと思います.
Posted by ブクログ
田舎の辺鄙な村から出てきた絹子。玉繭神社の巫女をしつつ、大学で機織りを教える講師をしている。絹子の周りで不可解な事が起こり…
思ってたよりホラーでした。信じていた人達が次々と犯人だったのが、若干ショックでした。
絹子には味方は大家やシロ、クロしか居ないと思ってたけど、故郷にちゃんと味方がいてそれだけは救いでした。
続けて続編読み進めたいと思います。