あらすじ
「彼女の頬を、マウスカーソルで撫でた」「白ブリーフの落とし主は永遠に見つからない」「ヒーローたちの利害は複雑に絡み合っていた」「担任に好かれている吉田と、ただの吉田がいた」――提示されるのは冒頭だけ。続きは読み手のイマジネーション次第の自由な文学、「書き出し小説」。416本の異なるストーリーがあなたを魅了する!
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Posted by ブクログ
ひとことで言うととても好き!!!全部面白い、
まず発想がすごい。自分がもし小説を書くとしたらはじめの1文をどうするかなんて思いつきそうで思いつかない…。これを読んでるとくだらないけどときには考えさせられるので心のデトックスにちょうどいいです^^*
Posted by ブクログ
書き出しだけを考えて、書き出しだけが載っている本。
でもだんだんと書き出しではなく一発ネタのようなものに変わっていく。それがまた面白い。
個人的に好きなのは、
「僕の天使はいつも瓦屋根を踏み抜いて落ちてくる。」
Posted by ブクログ
一瞬で読めて、無限に広がる416の物語。「彼女の頰を、マウスカーソルで撫でた」「白ブリーフの落とし主は永遠に見つからない」「ヒーローたちの利害は複雑に絡み合っていた」「担任に好かれている吉田と、ただの吉田がいた」――提示されるのは冒頭だけ。続きは読み手のイマジネーション次第の自由な文学、「書き出し小説」。416本の異なるストーリーがあなたを魅了する!
Posted by ブクログ
まん丸の目をしたネコがあまりにも可愛く、表紙買いでしたがとても面白かったです!
書き出し小説なんていうのがあるんですね。
本を読む上で、最初の一文というのはとても大事。
最初の"掴み"が良いと、一気にその世界に引き込まれる。
沢山の人が投稿してくれていますが、
プッと吹き出すような一文や、どこか物悲しい余韻のある一文など様々。
共通するのは、とにかくその一文によってイマジネーションを刺激されることですね!
『三班は静まり返った。転校生の黒江君の弁当箱に南京錠がかかっている。』
何故!?とツッコミ所満載(笑)
Posted by ブクログ
以前読んだ『書き出し小説』の続編。
デイリーポータルZで連載されている企画が元になっている。
ネタバレになるが今回のお気に入り。
「自分のせいで、人文字は少し意味が変わった。」
「「ここは任せとけ」そう言った父は、すでにクレーマーの顔になっていた。」
「自分の名前を「キャー!」だと思っていた。」(テーマ・虫)
「遠くから間違った名前で呼ばれている。」(テーマ・恥)
「ゾンビらしいことは何一つしてやれなかった。」(テーマ・ゾンビ)
視点の位相、耳慣れた自然な言い回しの中にある違和が可笑しい。
Posted by ブクログ
こんな書き出しなら、間違いなく食いつく。
クスクス笑えるものもあれば、なるほどと納得するものまで、続きが気になる。
もはや、超ショートショート。
いかに、興味と妄想と感情を揺さぶるか。
書き出しが大事とは、よく言ったもんだ。
Posted by ブクログ
創作の小説の書き出しだけを集めた作品集。笑えるもの、続きが気になるもの、共感を呼ぶもの、など、それぞれの書き出しに色々な楽しみがあっておもしろかった。
小説を一遍書ききるのは難しいが、一行目だけなら書ける。そのハードルの低さにまんまと創作意欲を刺激され、さっそく投稿した。
Posted by ブクログ
クスッと笑わせて頂きました!こちらの創作を意欲を刺激されるものも沢山ありました。吉田がテーマの書き出しも言葉にしにくい面白さがありました。面白いもの、興味深いもので溢れていました。読めてよかったです。
Posted by ブクログ
小説の書き出し(架空であり仮想)だけを416個も集めた、変わり種の名作集。
アメトーークの読書芸人の回でも取り上げられた話題本。
テーマなしの自由部門と、「傷」「父」「恥」「吉田」などテーマが決まった規定部門に分かれていて、タイトルになっている「挫折を経て、猫は丸くなった」というのは自由部門の一作品。
書き出しで「これ読んでみたい(読んでみよう)」という本の選び方をしたことがある人は、本好きの中には結構いるはずで、書き出しはとても大事。
この本にもそういう風に思った作品がたくさんあったけれど、小説が実在しないのがとても残念。笑
実際にある小説の名作書き出しを集めた本を作っても面白そうだと思った(私なら絶対買う)。
Posted by ブクログ
小説の書き出しばかりを集めた作品。
実際にある小説の書き出しではなく、インターネット上で募集して、沢山のユーザーから生み出された「書き出し」が掲載されている。
後に続く物語がとてつもなく気になったり、短歌や詩のようなリズミカルで風流なものもあって、それだけで1つの作品として完結していたり、クスッと笑えたり、「これはやられた!」と思わぬネタに不意打ちを食らったり、短文の中に意外と奥の深いストーリーや人間関係が盛り込まれていたりして本当に面白い。やっぱり、日本人は情報をコンパクトにまとめて、限られた少ない文字数の中で壮大な物語を表現する天才だと思います。これは今も昔も変わらない。
特に気に入ったものはメモを取りながら、あっという間に読んでしまいました。
暇潰しに最適!
Posted by ブクログ
元々大喜利が好きなので読んでいて楽しい。でも川柳より自由だし、ドラマチックで想像をかき立てるものや、その一文だけで完結するようなものもある。そういうわけでやっぱりこれは単なる大喜利ではなく、超短編の小説だ。
Posted by ブクログ
デイリーポータルZで連載されている企画をまとめた本の2冊目で、今回もパワーワードというか、ワンフレーズの妙技が散りばめられて、大いに笑い、唸らせられた。別に笑いが必須ではない、というのも良い。
編者の言う通り、これらの作品は既に「書き出し」ではなく、一種の大喜利であり、超短編小説であり、自由律俳句のようなものなのだろう。それが逆説的に、ワンフレーズの文学という、新たな境地に達している……のかもしれない。
Posted by ブクログ
小説の1行目、1文目ってなんやゾクゾクさせてくれるよね。たった1行で、主人公がどんなやつか、どういう状況にいるのか想像できるものもあれば、「どういうこっちゃ!」と先を読み進めたくなるものもある。
好きだったのを以下に。
「挫折を経て、猫は丸くなった。」
「音楽性の違いで解散した三人は、同じ工場に就職した。」
「迂闊だった。褒め上手を敵に回すとどうなるか、ちょっと考えれば分かったはずじゃないか。」
「五の倍数に対してすら素直になれない日もある。」
「全てを失ったが、残尿感はある。」
「ユニクロに行くためだけに着る、ユニクロではない服を用意している。」
「人が避けた席には、それなりの理由がある。」
「誰かと戦っている内は、自分と戦わなくていい。」
「彩度の低い部屋でグリーンピースが目立っている。」
「全員かかってこいよ。鍵を掛けたアカウントでつぶやいた。」
「そう、いつだって鮭フレークはこんなふうに余る。」
「二次会になって互いの薄毛に触れはじめた。」
「初めてのキャラメルフラペチーノに、利休の心は震えた。」
「揉みたいものがまだ、友の睾丸だった頃だ。」
「先週の飲み会を思い出しながら走り、自己ベストを更新した。」
「怒っている童貞で、暖をとった。」
最後のやつとかどういうことやねん。うちも書き出してみたくなったわ。
Posted by ブクログ
短歌として読んでもおもしろい。
私小説、ファンタジー、児童文学、ミステリー、sf、、、物語の続きが読みたくなる!!
のに、ない、というジレンマ。笑
1日3行くらいずつ時間をかけて味わいたい。
Posted by ブクログ
「書き出し」のみのアンソロジー。続きを予感させる作品もあれば、その一文で完結している作品もある。特に、唐突に現れる商標や下ネタを交えた作品にはやられた。
Posted by ブクログ
書き出しのみの小説という新ジャンル。想像がかき立てられるだけに、続きが無いのが悔しい。「音楽性の違いで解散した三人は、同じ工場に就職した」とかすげぇ好み
Posted by ブクログ
書き出し小説というものがある。
それはあらすじでもなく、短編という訳でもない。
物語が始まる最初のたった1文のことである。
たとえば、
「いつもいつも、割を食うのは俺なのだ」
「彼女が転校してしまってから何年過ぎたかをまた頭の中で計算してしまっている」
「母に会いに天国まで来たが母は居なかった」
たった1文であるが、情景が思い浮かびもしかしたらこんなお話になるのではないだろうかと読者を楽しませる。誤解を恐れず言うならば現代版和歌と言えるだろう。
そんな書き出し小説を集めた作品である。
想像が膨らむこと自体が好きな人におすすめ。
Posted by ブクログ
ネットで投稿された「書き出し」だけの小説集。
…ということなのだけど、続きを想像させる書き出しとしての面白さよりは、ただの面白い一文であるものが多い印象。まあ、これはこれで面白いのだけど。