【感想・ネタバレ】氷結 下のレビュー

あらすじ

コニャック・ミステリ大賞受賞!インテリ警部マルタン・セルヴァズの事件ファイル第1弾。フランス国内シリーズ累計90万部突破!

DNAの持ち主は悪名高きサディストの殺人鬼ハルトマン。だが彼は人里離れた研究所に隔離されており、犯行は不可能なはずだった。そんななか裸で吊された男の惨殺体が渓流沿いで見つかり、現場からはまたもハルトマンの痕跡が! セルヴァズらは捜査を進めるうち15年前に起きたある忌まわしい事件と山間の町に眠る暗い秘密に辿り着くが、新たな犠牲者と共に予想を裏切る容疑者が浮上し……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

フランスの作家、ベルナール・ミニエの警部セルヴァズシリーズ第一弾。

ピレネー山脈の高度2,000メートルにある水力発電所で、吊るされた実業家の馬が発見される。実業家への復讐かと思われたが、馬の死体から、近くの精神病院に収監された重犯罪者のDNAが発見され…

久しぶりにフランスの警察小説を読んだが、手堅さの中に、フランスミステリにありがちなツイストが仕込まれていて、あらすじや序盤の展開からは想像しなかった着地点に導かれる。
ぶっちゃけ展開の妙だけでミステリとしては強くなく、主役のセルヴァズも右往左往で周辺の仲間たちの活躍が目立つ。心理士の視点もそこまで必要だったのかと思うほど。なんだけど、え、そういう話なの?という感じで、気づかないうちに全く違うところへ連れていかれる展開が良い。

若干冗長で中弛みしそうだが、独特の味わいがある警察小説を読みたい場合はぜひ。

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2025年10月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これはやばい。一気読み必至。読み終えずに眠れない!

この作品が処女作と聞いたけど、重厚な語り口調やめちゃくちゃ魅力的な登場人物たちに持ってかれまくり。手が止まらない!

犯罪の突飛さととにかく美しい地の文に引っ張られて気がつくと、実は現在軸の殺人はそこまで多くはないんだね。ただ、過去の悲惨な事件もあったし、あとなんといってもところどころ教養のあるエピソードが挟まれて退屈しない。
これはまた、良い読書体験だったよなー!

凍えるような描写、閉塞的な環境、だんだん不安定になる主人公…ある意味全てが筋が通っていて、読み終わって余りの完成度に声が出ちゃった。

うーん、これはまた、作家買い決定。
美しくて切なくて、凍える物語。最高!

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2024年07月18日

シリーズ作品レビュー

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