あらすじ
お前を殺して、俺も死のうか。
目覚めると見知らぬ洋館にいた尚子。
そこへ、女物の着物を着た美しい青年・皓紀が現れる。
彼は巨大企業の御曹司で、尚子の主人であるらしい。
さらに、尚子はバルコニーからの転落事故により、1年間昏睡状態だったのだという。
記憶と違う現実に混乱しつつも皓紀に仕える尚子。
彼の尋常でない仕打ちと館の異様な空気に、尚子の精神は蝕まれ搦め捕られてゆく。
彼の狂った愛に身体をも征服される日々の中、尚子はやがて1年前の真実を思い出し――。
感情タグBEST3
ハッピーエンドかどうなのか?
丸木さんのメリーバッドなTLでは一二を争う出来だと思います
冒頭、一般の女子大生から、記憶を失い洋館で記憶を失いながらの生活が始まる導入部分は、ヒロインと同じ様に霧に包まれた様で一気に引き込まれます
館に伝わる恐ろしい伝説、異様な住人たち、ヒロインはなぜ記憶を失っているのかなどがゴシックホラーのように流麗に書かれ、読み出すともう止まらないでしょうw
ヒーローは幼い頃からずっと一緒に過ごしたヒロインへの彼女がいないと生きていけないというほどの愛と、それゆえの残酷さがない交ぜになっていますが
ある意味とても純粋なのかもしれません
かなり好みのキャラです
ただ官能描写には狂愛キャラゆえに緊縛やヒロインとの子供の頃の禁断行為が出てきますのでそういうの苦手な人は注意です
所々散りばめられた人々の心を蜘蛛や蝶になぞらえた謎めいた文章が古びた本のページをめくるように香り立つ文体で綴られます
後半酷薄だったヒーローとも結ばれ、これでお終いか?と思っていたら、最後に明かされるある事がとても恐ろしく、しかしそれに対するヒロインの選択もなかなかで
プロローグの蜘蛛とはどういうことなのか?
などとても余韻が残ります
丸木先生のバッドエンドなのかハッピーエンドなのか分からない結末や、薄暗い雰囲気が好きな方にはかなりオススメです
題名に惹かれました
最初は正直、うだうだ感があって、なかなか思うように読み進めれませんでしたが、それでも読み進めていくに連れて、蜘蛛への思いや意味するものが変わってきて、作品名に納得。最近御曹司ものや溺愛もので頭が♡になっていたのがクールになりました…読み終わって、プロローグを再度読み、あぁ!と思いました。
面白かったです。
ソーニャ文庫さんらしい!
ヒーローの執拗さは凄い!!
ヒロイン仕事中でもどーでもいい用事で呼び出す、暴言吐く…これはヒロイン可哀想だし周りから白い目で見られなくて良かった笑
ヒロインの仕事場もヒーローの傘下にある会社だから皆分かってくれてるし心配してくれてるから唯一の安心。
ヒロインは記憶が無くなってるからミステリー小説読んでいる感じで面白かったです。
ヒロインがヒーローによそよそしくなったのも納得。
これはバットエンドになるのか?と思ったけど、ヒロインもヒーローの事が好きだしわたし的にはハッピーエンドの枠に入ると思います!
絵も綺麗で文章とあっていてエロくて素敵でした~。
狂った世界
現代日本が舞台の歴史のある富裕層家族という設定の作品は、かなり無理があると思うものが多いのですが、この作品は、それらが「異常だ」という認識で展開されていて、他の作品に感じる無理を感じませんでした。
ヒロインの置かれた現実の自分と、彼女が記憶する自分との乖離、ヒーローとヒーローの家族と使用人、その人たちが住む屋敷で起こる事件、ヒーローのヒロインに対する態度など、どれをとっても異常なのですが、その「丸木ワールド」に思いっきり浸って楽しみました。
セックスのシーンもどちらかというと異常なものが多いので、上記の設定と合わせて、ソーニャの世界にどっぷりつかりたい読者向けかと思います。
Posted by ブクログ
丸木作品を知っている人は、安心して読める感じ(褒めてる)
狂いっぷりは、「鬼の戀」に近い?
男性の母親の、その後が気になる。色々濃すぎた。
一回くらい、皓紀に逆らう主人公が見たかった気もするけど、みんな色々振り切れてるから無茶はさせられない(苦笑)一歩間違えばしぬ、ゲームみたいな感じ。
匿名
登場人物がゲス。
推理小説だったら面白かったけどTLとしては登場人物が不快でダメでした。ヒーローの母と若い執事の恋も応援しようと思えず、父が母を胸と陰部丸出しで緊縛したまま使用人や子ども達がいる玄関ホールに放置するとかゲス。
でもヒーローが特にクズ。ヒロインを幼い頃から執着するくらい好きとしながらヒロインが昏睡状態で眠ってる最中なのに自分の性欲を解消する為に他の女をヒロインの名前で呼びながら性癖の緊縛をしつつ抱いてるって。しかもヒロインは自分の命令のせいで死にかけてるのに。ヒロインを散々虐げてるし、ほんとヒーロークズ。ヒーローのすることじゃない。このヒーローなら絶対浮気するしヒロインも純粋にヒーローを想っているのではないし、この二人は破綻する未来しか想像できない。