あらすじ
大作家ハリー・クバートの代表作『悪の起源』は、34歳のハリーと15歳のノラの愛を下敷きにしていた! 少女殺しの嫌疑をかけられた恩師ハリーの無実を証明すべく、青年作家マーカスは師直伝の小説作法を実践し独自の調査をもとに『ハリー・クバート事件』を書き上げ、再びベストセラー作家となったが。次々に判明する新事実、どんでん返しに次ぐどんでん返し、世界40か国以上で刊行され、眠れぬ夜を過ごす人々を続出させたスイス発のメガヒット・ミステリ。アカデミー・フランセーズ賞、高校生が選ぶゴンクール賞同時受賞の傑作。/解説=川出正樹
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Posted by ブクログ
一気読み!
残り100ページくらいになっておおよそ解決したかな?少し謎が残されてるけど…ってとこからの怒涛の展開、意外な真実と真犯人。
アメリカ田舎町の描写も良くて古い海外ドラマを見てるような感じで好き。
ノラの恋が本物で良かった。幸せになってほしかったけど。そこだけが残念。
あとどうでもいいけどマーカスのお母さんが一番頭おかしいと思うけど典型的なユダヤ人みたいに書かれてて嘘だろおい…ってなりましたw
Posted by ブクログ
疎遠になっていた作家師弟が、かつて師匠作家が関係した事件に巻き込まれ、
弟子作家が刑事とともに数々の謎を解決しながら師弟愛を取り戻すとともにベストセラー作家になるお話。
ボリュームはあるが、作品の持つ勢いとリズムの良い訳文のおかげでとてもサクサク読める。
上巻の帯に「どんでん返しに次ぐどんでん返し」と書かれていたので覚悟はしていたが、終盤の怒涛のどんでん返し連発にページをめくる手が止まらない。
とても面白い小説に出会えて良かった、と思える作品。
愛だの何んだのは特に刺さらなかったが、嘘で練り固めた師匠の魂を、弟子が友人として解放していく展開にはグッと来た。
原作者もさることながら、訳者の橘明美さんが手がけた作品は今後も追いかけていこうと思う。
Posted by ブクログ
いやあ、ディーバーのようなどんでん返しの結果でした。
結構、良かったです。 ただ物語が、説明のような話が長かったのはちょっと助長のような気もしますが、全てプロットだったので仕方ない。久々の星5つ。
Posted by ブクログ
最後の最後までどんでん返しがあって、優れてミステリーでした。
まずもって読みやすいこと。ここが素晴らしい。
読みやすい文章書くって難しいから。
トリックとか凄くても何がなんだか分からないミステリーいっぱいあるので、まずここだけで半分以上はよく出来てると感じた。
シンプルな文体で読みやすいし、登場人物も魅力的。色んな人におオススメできる。
ノラの二重人格、悪の起源の作者はハリーではなくルーサーなど次々と仕掛けがあって退屈しない。
ノラの死因はなんともしょぼいが…なんとなく真犯人も予想がついた。意識してなのか物語と付かず離れず適度な露出すぎて、あまりにも出来すぎてて絶対トラヴィスじゃんと思ってしまった。ある意味セオリー通りすぎるのかと。
でも面白かったです。
Posted by ブクログ
このミス海外編2015年版6位、本屋大賞翻訳小説部門2015年版2位。ベストセラー作家ハリー・クパートのヒット作の創作に絡んだ15歳少女との恋愛やその少女の失跡と白骨死体の発見。ハリー・クパートの無実を証明すべく弟子のマーカスが調査しその結果を出版するお話。
上下2冊のボリュームがあってちょっとしんどいところもあるが全体的に読みやすく一気読み系の本。真相にたどり着くまで結構どんでん返しがあってちょっとついて行くのがしんどいところもあるけど、終盤盛り上がってくる。勢いあるし楽しめます。
Posted by ブクログ
デビュー作がヒットした後、次作が書けなくて苦しむ作家、マーカス・ゴールドマンは、恩師ハリー・クバートのもとを訪れアドバイスを得るが、小節を書くには至らない。
そんな時、ハリーの家の庭から白骨死体が発見される。
それは、30年以上前にハリーの前から姿を消したハリーの恋人、ノラのものだった。
誰がノラを殺して、ハリーの家の庭に埋めたのか。
ハリーが逮捕され有罪が濃厚になったとき、マーカスはハリーの無罪を証明するため事件を調査し、その過程を本として出版することにした。
下巻の3分の1くらいまでは予想できた。
でもその後、二転三転する事件の真相を知りたくて、寸暇を惜しんで読みました。
そのくらい、面白かったし、結末はやはり衝撃ではありました。
しかし、二転三転する原因は、捜査の詰めの甘さであったり、作品ができてもいないのに高額の契約金で縛り、強引に出版に持ち込む出版業界の拙速のせいであったり、とにかくじっくり証拠固めをするなんてことが全くないせいだというのが、ちょっとなあ。
実際に私が事件に巻き込まれたとして、思いつきと悪意とこじつけで犯人にされたらたまらんなあと思ってしまった。
それにしても、誰もがみんな秘密を抱えていて、誰もがみんな正直ではない。
秘密を守るために手段を選ばないなんて、人としての浅ましさばかりが最後に残ってしまった。
いや、面白かったんだよ、本当に。