【感想・ネタバレ】殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―のレビュー

あらすじ

5人の少女が姿を消した。群馬と栃木の県境、半径10キロという狭いエリアで。同一犯による連続事件ではないのか? なぜ「足利事件」だけが“解決済み”なのか? 執念の取材は前代未聞の「冤罪事件」と野放しの「真犯人」、そして司法の闇を炙り出す――。新潮ドキュメント賞、日本推理作家協会賞受賞。日本中に衝撃を与え、「調査報道のバイブル」と絶賛された事件ノンフィクション。

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盛岡の書店で「文庫X」として表紙もタイトルも内容も伏せて販売され、話題となった本作品。書店員さんの手書きPOPで「どうしても読んで欲しい」作品として紹介されていたため、てっきり感動モノの小説と思っていたら、ノンフィクションだったので驚きました。
今まであまりノンフィクションの作品を読んだことがなく、読む前は「完読できるかな?」と不安でしたが、読み始めるとひき込まれるように夢中になって読んでいました。ノンフィクションですが思ったより文章が堅くなくて、とても読みやすかったです。
内容は、衝撃的すぎて、一生忘れないと思います。本作で取り上げられている事件についての知識がほぼない状態で読みましたが、読み終わった後は、同様の事件のニュースにとても関心をもつようになりました。
一人でも多くの人に読んでいただきたい作品です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白いという言い方は、適切ではないかもしれないけど、とても引き込まれる内容でした。著者の清水潔氏の本である、桶川ストーカー事件の時もそうでしたが、ジャーナリストとして、しっかりと信念を持って行動しているのがわかる内容でした。とにかく、北関東連続幼女誘拐殺人事件の被害者女児たちが、報われるために真犯人を捕まえたい一心で行動を起こしている。そのためには、すでに犯人として捕まっていた、菅家さんの冤罪を晴らさなければ警察は再度捜査を再開しないため、これを当初の目標のように行動していく。誠実な対応で、知り合いなどを通じて、被害者遺族や目撃者に話を聞くことにも繋がっていく。被害者の小さな声を拾い、権力に立ち向かっていく様子はカッコいいです。
この本を読んでいると、それぞれに事情があるでしょうが、警察、科研、検察、裁判所、マスコミなどが本当に信用できなくなってきます。
遺伝子検査の杜撰さ、組織のプライド、捜査員の誠意のなさなど、これらが如実に捜査を妨害している。被害者の母親が捜査員にいっていた、間違えたなら、なぜごめんなさいといって調べなおしたりしないんですかという言葉が印象に残った。
残念だけど、冤罪はなくならないのではと思ってしまう。
いままで、知らなかった飯塚事件や、免田事件なども調べてみたくなりました。

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2025年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

評価を満点にするのは、犯人がつかまってからにしたい。杜撰な捜査、犯人に仕立て上げる。本当に嫌になった。後半はルパンのことに執着してしまったが、ここまで調べるか!と思った。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新刊のときに正体不明の手書き文字のカバーかかっててそれで覚えてた。なんかこのタイトル無駄にエキセントリックで良くないよな中身はすごく良いのに。文学賞授与してフィクションなんだよ的な印象づけするつもりだったのかなと思った。一応、大宅壮一ノンフィクション賞にもノミネートされたみたいだけど。
結局今年の夏も行方不明で捜索中のニュースが流れてて、なんていうかもう色んな要素が含まれてるので簡単にあーだこーだ言えない。

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2025年09月24日

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