【感想・ネタバレ】移民の経済学のレビュー

あらすじ

「移民が来ると国が貧しくなる?」「移民で治安が悪くなる?」

論争に決着!
データに基づいた決定版、ついに刊行!

アメリカや欧州などで繰り広げられている移民排斥論は根拠あるものなのか。
今いる不法移民には何をなすべきか。
国境開放化をどう考えるべきか。
移民にまつわる各分野の専門家が徹底分析。
日本にも多くの示唆を与える研究成果!

【本書「解説」より】
本書は、現在アメリカで論争の的になっている移民政策に対する警告の書である。これまで、移民のもたらす経済的効果さらに文化的、政治的効果については、膨大な研究成果が蓄積されてきた。それにもかかわらず、現在、メディア、議会および一般社会で行われている議論の多くは感情的なものであり、移民問題に関する学術的研究に基づいていない。こうした懸念から、これまでの膨大な研究成果をまとめて提示し、移民政策論議をより客観的かつ建設的なものに深めることを意図している。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この本は、一人の人が書いているのかと思ったら、結構いろいろな論者が各章を書いていて、賛否いろいろ混ざっている感じ。でも、基本的に皆移民の受け入れにはポジティブで、その論拠として、主に経済効果の大きさ、財政への影響が小さいと思われること(+でも-でも。)を挙げる。一部、同化のあり方も分析しており、最近は同化度が下がっているため、財政への影響はもしかしたらもう少し上がる(負の方に)かも、という示唆はある。
基本原則は、高技能移民の受け入れ大推奨!というよく聞く論調なのだけれど、理論の話なので、その受け入れの拡大の仕方が、市場メカニズムに基づいたビザの発給(オークション的な)とか、全世界的な国境レス化でどうか、という話になっておりなかなか面白い。
研究の基本はすべてアメリカなので、日本のような特殊世界ではもう少し注意も必要だけれど。

ただし、政策のあるべき論と経済性を求める理論とはまた違う。

最後に代表的な研究者の名前・所属と立場概要を書いてくれてたのは良かったな。

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2017年07月17日

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