あらすじ
「夫」とのなれそめから現在までを通して、妻である「娘」が抱える、向き合うべきものが浮き彫りになる!カウンセリングを受けながら見えてきた「それ」は一体…!? 家族の崩壊と再生を描く衝撃エッセイ!
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家庭というものは…
外からはまったく分からない家庭というものを、ここまでさらけだしたのは作者が漫画家であり漫画家の家庭で育ったからこそ、だと思う。
それにしても、壮絶な家庭だ。才能のある人(漫画家)であっても、家庭人としての能力はまた別次元のものだと思う。
漫画が評価されたり、評価されなくなったり、その一方で、人生のもう1つの基盤である家庭にきちんと向き合う事から目を背けているとこうなってしまうという、とてもとても不幸な例。
そして、作者も同じように、自分の配偶者を傷つけてしまう。ある種の共依存。旦那も同じように相手を傷つけている不幸の連鎖。
本当に悲惨で、無理やりハッピーエンドな感じの終わり方をしているが、これがハッピーなの?と疑問を抱いてしまう。
とはいえ、本人たちが「ハッピーエンドなんだよ!」と言えばそうなのかもしれないが…
人間の心の闇の描き方は、そんじゃそこらのホラー漫画よりも怖い。
でも、人間の闇を垣間見るという意味では、面白い。それこそエンターテイメントになっているんだよな…
作者がこれからどういう作品を世に出していくのか、本当に先が楽しみです。
名シーン連発
4巻位で終盤戦かな~と思っておりましたが、更にもう一つ踏み込んだ展開に。その五巻でカミングアウトされた内容の解決編にあたる巻。何かの教科書に使えるのではないかなぁという分かりやすい説明と、具体的な内容は自身が体験したことではないのにとても共感を生む内容でした。7巻も同時発売してくれて嬉しいと同時に、次回が最終巻となる寂しさがつのるばかりです。