【感想・ネタバレ】たとえる技術のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

こんな例えを日常の中でさっと言いたくなる本

お湯が沸く寸前の電気ケトルの中のように

「この犬、他の人に懐くこと滅多にないのよ」と言われた時のように嬉しい

地面を行き交う死ぬ間際の蝉のよう
→動きが予測不能

部活のOBが言う「俺らの頃の練習」と「お前らの練習」くらい違う

転校生の習字セットくらい見たことない

あいつはコンビニのトイレを借りる為にガムを買うような気遣いのできる男だ

おじいちゃんが来ていた紳士用ポロシャツのように灰色の雲

起きてから必死に思い出そうとする夢のように灰色の雲

コンクリート打ちっ放しのデザイナーズマンションのように灰色の雲

プレパラートの上のカバーガラスのように壊れやすい

突然の自習のような喜び

体育館の天井に挟まったバレーボールのようにどうすることもできない

視聴覚室のカーテンのような黒さ

店員がオーダーを取りに来ないような孤独

片付け忘れた人生ゲームの人のような孤独

何も乗ってないテーブルクロス引きのようにつまらない
うまくできた福笑いのようつまらない

紙ナプキンを無駄に多くてにしてしまったような罪悪感

カラオケで歌っていると店員が入って来た時のように戸惑う

バーコードバトラーで強そうなボーダー柄の服

〜のクローンのように悔しい

バブルの頃の服の肩幅のように広い

瓶の中の生態系のように小さい

バイト初日のようなアウェー感

飛ばせない音声ガイダンスを聞くように待つ

遠くに聞こえるパトカーのサイレンのように無関係

「君も能力者なんだろ」と言われたような運命的

デッドボールをうけた助っ人外国人のように激怒する

終電が終わった駅のように静かだ

チェックアウトが11時かと思ったら10時だった時のように驚く

「知り合いかも」に父親が表示された時のように驚く
(元カノの彼氏)

落し物コーナーにある老眼鏡のように寂しい

陶器を包む新聞紙のように優しい

本当は敵なのを隠しているかのように優しい

中身がわかるようになっているおにぎりのように優しい

砂壁にセロハンテープで貼ったもののように頼りない

一度トレーに載せてしまったパンを売り場にも時のような罪悪感
→いい感じになった人と連絡とらなくなる

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2017年02月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

○○のように、と「たとえ」るだけで、“水で戻した乾燥ワカメのように”文章が拡がります。

例えば
「シャア専用のような赤いもみじ」
「メロスはナマハゲのように激怒した」
…「悪い子はいねがぁ」と入ってくるメロスにおびえて泣き出す邪知暴虐の王
「メロスはこち亀の大原部長のように激怒した」
…ラストのコマで「邪知暴虐の王はどこだ!」と乗り込んでくるメロス

「たとえ」を使えば会話も広がり、互いの感情を共有することも容易になる。
また、「たとえ」を考えることは連想を続けることで時間つぶしにもなるし、想像力の訓練にもなる。

細かい技術論というよりも、エッセイ的にスラスラ読める、楽しい一冊。

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2016年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

異常に例えるのがうまい人がいる。彼が例えると周囲に日が指したように明るくなる。そんな彼の思考回路はどうなっているんだろうと思い、参考になればと読んでみた。例えの技術は確かに学べるがそれ以上にその例えに入る前段の文章が志賀直哉のようにおもしろい。と、色々と例えたみたくなる本だった。

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2018年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 たとえる技術、大事!よくもまあこんなに例を挙げられるなあと感心してしまう。さすがプロ。

 わたしはスラムダンクで喩えるのがすきです。
「三井寿みたいにブランクを感じさせない」
「赤木のような安定感」
「小暮くんのような劇的な勝利」
「魚住がやったみたいな桂剥き」
「河田弟のようにお兄ちゃんっ子」
「沢北と北沢を間違うような重大な勘違い」
 30前後の人にゆったらだいたいよく伝わる。

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2017年11月23日

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