感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2023年12月20日
哲学に興味がある方は、まず、
この著者の本を読むのがお薦め。
「生きるとはなんぞや?」
「無理難題が多すぎる」
それが、哲学そのものかも?
ばかばかしくて、笑えて、ちょっとためになる本。
今回は
「聖人ツチヤ師」がだいぶ出てきた。
何とも言えない展開とオチに、心わしづかみ。
奥様特製、野菜た...続きを読むっぷりの焼きそばを食べて、
これからも、どんどん書いてほしい!
Posted by ブクログ 2021年04月20日
久々の土屋本。おおむね気楽に「しょうもない」と笑い飛ばしていいような話の中に、人として後ろめたさを覚える箇所がある。じわじわと弱い毒が回る。ときどき混じる「聖人ツチヤ師」が、実はけっこう気に入っている自分に今更ながら気づいた。そして先生が離婚されないのは、よほど奥様を好きか、奥様の度量が広いか、ある...続きを読むいはその両方だろうと改めて思う。笑えるけど笑えない人物描写。解説も共犯と思えるほどネタ的である。
Posted by ブクログ 2023年11月17日
本屋大賞 超発掘本
なんとなくダメな自分が、
ダメなままで生きていても
いいような気がする
と本の帯に
「妻になる!」
をダンナに読んであげたら
ゲラゲラ笑って嬉しそうに私の顔を見て、(あっ!笑い過ぎたかも。)
読んでいるうちに、あーこんな人でも生きているだから(メチャ失礼!)私も生きるぞ!
...続きを読むちょっとぐらい失敗しても、
へ。へ。屁の河童!って生きよ
うと。
どう言うわけか?
こんな人(メチャクチャ失礼!)
に勇気をもらえる本です。
Posted by ブクログ 2023年07月26日
一つ一つが濃くて、コントのよう。
全体的におちゃらけているイメージだが
『取り返しのつかない失敗』
”百回本当のことを言っても一回嘘をついただけで「嘘つき」の烙印を押され…わずか一度の言動で信用はゼロになる。われわれは一度の言動によって評価され、それが一生つきまとう。それが人間の評価の仕方なのだ。...続きを読む”
今のデジタルタトゥーがそれだなぁ。。
お葬式が親族集合で楽しくて、次いつ会える?という子供の質問に
「このうちの誰かが死んだらだよ」
確かにそうだけれど。。
大草原の小さな家で、生きている間にお葬式をする女性の回があったけれど、確かに死なないと集まれないのって、なんだかなぁ。。
Posted by ブクログ 2023年06月22日
読書録「無理難題が多すぎる」3
著者 土屋賢二
出版 文藝春秋
p35より引用
“ 練習してみて分かった。自分の心が一番
思い通りにならない。思った通りだ。”
目次より抜粋引用
“妻になる!
なぜ衰えるのか
最初の一歩説
愚かなことをする自由
良心的な二枚舌”
家庭以外のあらゆると...続きを読むころから追い出され
てきた著者による、雑誌連載エッセイをまと
めた一冊。文庫オリジナル。
著者に対する妻の辛辣な言動から動物愛護
と中高年男性の扱いについてまで、ふざけた
文章の中に日々を楽しく過ごす要点が記され
ているように思われます。
上記の引用は、思い通りにならない世の中
について考えた項での一節。
自分の脳ミソの中も思ったように使いきれな
いのに、その他が思い通りになることもない
のでしょう。
人間の数で考えても、自分の影響は70億分の
1しかないのでしょうから。
著者は元々哲学教授だったと記憶していま
すが、これまでに記されたエッセイを読んで
みても、ほとんど気楽に読める楽しい作品で
す。
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Posted by ブクログ 2021年10月26日
■読んだ動機
近くの本屋さんで「書店員さんイチオシ」と書かれており、気になって読んでみました
■感想
小心者のクスッと笑える自虐がたくさん、自虐、皮肉の表現が大変面白かったです。
例えば、「うちの妻は義理堅い。一度受けた恩を絶対は忘れずに恩返しする。まるでツルだ。たまに恩を受けた覚えのない私にも恩...続きを読む返しを要求するほどだ。」など、面白い表現で今後使ってみたいと思ったました。
■以下、面白かった箇所抜粋
先生の本に出会ったときは衝撃でした。もう二度と会えないでしょう。それを祈ってます。
うちの妻は義理堅い。一度受けた恩を絶対は忘れずに恩返しする。まるでツルだ。たまに恩を受けた覚えのない私にも恩返しを要求するほどだ
何も思わず何も期待しない。何を思ったか後から決めればいい。テレビが面白くなければ、つまらなさを味わい「思った通りだ」と呟けばいい。。
練習してみてわかった。自分の心が1番思い通りにならない。思った通りだ
東京ドーム5個分の広さの湖に浮かべたタライの中のお猪口の半分はある
大抵の男にとって熟年離婚を妻に言い渡されるのは青天の霹靂だ。自分のどこが悪いのかわかる男はほとんどいない(自分のどこがいいのかわかる男もまずいない)
「女は長年信号を発して来た、それを察知しないのが悪い」というが、それほど重要なことをなぜ鈍い男の察知能力に委ねるのか
「言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ」と男を責めるが、はっきり言えないのは怒られるようなことを考えているからだと言うことぐらい察知できないだろうか
体温のこまったところは熱が出て死にそうに苦しくて測ってみると36.3°しかないことだ。もし私がチョコレートだったら36度もあれば溶けてしまうと妻は本気で心配するだろう
親は子どもが生まれると歩く能力としゃべる能力を伸ばすが、一年後になると喋らないでいる能力のじっと座っている能力わ、伸ばすことに力を注ぐ
スポーツジムも長続きしないが、考えてもらいたい、エアロバイクは20分漕いで「バナナ一本分」と表示されて虚しくならないだろうか。それならバナナ一本我慢したつもりになってエアロバイクをやめてもいいはずだ
さいきん書籍の売れ行きが悪くなった。私の本の売れ行きは悪くなっていない。前から悪いのだ。時代に追いつかれな思いだ
この種の主張をするときは通常、都合の悪いものを除外する。たとえば「自然を守れ」と叫ばれるが自然の中に含まれる台風、大自然、不毛の砂漠、病原菌、ウイルスなども守れというのか。「自分の意見を持て」の言うが、イスラム国やナイスのような意見でも持てと言うのか
Posted by ブクログ 2020年08月27日
奥様への(おそらく)愛ある悪口、(自虐的な)比喩、(遠回しの愛情)表現がこれでもかというほど出てくる
夫に勧めたら、読み終えた後
「僕はこんなふうに思ったことないからね!!」
と彼には珍しく強めに一言
Posted by ブクログ 2020年04月12日
2020年本屋大賞「超発掘本!」、著者はエッセイストの土屋賢二さんで、土屋さんが週刊文集に連載したエッセイを収録した作品。ツチヤさんの作品は初読みだが、最初30歳くらいの方が書いているのかと思って調べたら70歳でした(笑)、感性が若く独特のユーモアに彩られた自虐満載のエッセイは癖になる人は癖になるは...続きを読むず。エッセイではなかなかない読後感であり、著者にいろいろモノ申している最後の解説ページの一文「この本はとても大学教授が書いたとは思えない幼稚な内容です」が一番面白かった(笑)。
Posted by ブクログ 2017年07月15日
著者宅の焼きそばは野菜が多い。野菜を食べるのは健康のためで、野菜を食べないと死ぬとまで言っている。ある日の食卓。焼きそばを食べ終わった後、台所で奥様の悲鳴。もしや食器棚のガラスに映った自分の顔を見て驚いたのかと思いきや、さにあらず。スーパーで買ってきた焼きそば用のそばが袋に入ったまま調理台に残ってい...続きを読むただけのこと。もともと奥様は、カレーを作ってご飯を炊いていなかったり、すき焼きを作って肉を買っていなかったりと赫々たる実績の持ち主。いつものことと言えばいつものこと。問題なのは、著者が焼きそばに蕎麦がはいっていないことに気づかなかったこと。ふだんから奥様の料理に順応しようと妥協に妥協を重ねたため、味覚が鈍感になり、いまや、食べられる物と食べられない物の区別しかできなくなっている。驚愕の事実。おそるべき退化。翌日のチャーハンは、食べる前にご飯があるかどうかしっかり確認したとこと。延々とこんな話が続く。とりわけ奥様の武勇伝は心底身に染みた。笑いながらも激しいシンパシーに身悶えを禁じ得なかった。