【感想・ネタバレ】未来政府―プラットフォーム民主主義のレビュー

あらすじ

今の政府は、40年前のOSで動いているコンピュータのようなものだ。
遅くて、処理できる問題の範囲もせまい。

こんなに世界がつながっているのに、誰も政府とつながろうとは思わない。

では、どうするか。

シリコンバレーを擁するカリフォルニア州の副知事であり、
自らも起業家としてビジネスを手がける著者が、起業のビジョナリー
たちとの対話を通じて、未来の政府の姿を描く。

●もし、お役所にシリコンバレーのアイデアとツールを取り入れたら?
市民の熱狂的参加を促す、オズボーン=ゲーブラーの「行政革命」を
超える、新しい「行革バイブル」

●新しいツールとアイデアで、市民による本当の自治を実践!
スマホ、アプリ、ソーシャルデータ、ビッグデータ、ゲーミフィケーション。
新しいツールを活用してコミュニティを改善したアメリカの事例を多数紹介。
成功例だけでなく、失敗例も紹介。

●政府はプラットフォームとなれ!
政府、行政は、みずからすべてを解決しようとしてはいけない。
持てる情報を公開して、課題の発見と解決は、市民の力(アプリ)に
委ねればいい。

●起業のビジョナリーたちの知見が満載。
J・ストッペルマン(イェルプ共同創業者)
A・ハフィントン(新時代のメディア王)
P・ディアマンディス(Xプライズ創設者)
E・ウィリアムズ(ツイッター共同創業者)
S・ブランド(『ホール・アース・カタログ』創刊者)など

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Posted by ブクログ

著者は元SF市長で現カリフォルニア州副知事。理想の政府として、プラットフォーム型政府を提唱。オープンデータ活用と関連して、日本でも注目され始めた考え方だ。ただ、それがそのまま日本で通用するかは未知数。なぜなら、日本では行政を自分事と捉える風潮が米国より弱いからだ。公的サービスはお上から与えられるという感覚があり、受益と負担の連関意識も弱い。オープンデータを市民が自ら活用して問題解決を図ろうという機運が盛り上がるのかは不明だ。先行自治体は鯖江市で、市民にどの程度この機運があるのか気になるところ。

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2018年07月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

[二進法で政府]21世紀型のテクノロジーを20世紀型の政府に接ぎ木し,行政の刷新を訴える一冊。現在の政府は旧式のOSで動くコンピュータのようなものと指摘し,新たな政治の可能性を模索していきます。著者は,カリフォルニア州第49代副知事を務めたギャビン・ニューサム。訳者は,映像メディアの翻訳も多く手がける町田敦夫。原題は,『Citizenville: How to Take the Town Square Digital and Reinvent Government』。


自分の問題意識と重なるところを突いてきたタイトルと紹介文だったので思わず購入。アメリカの,しかもシリコンバレーの位置するサンフランシスコですら試みは道半ばであることに少し驚きつつ,新しい技術と,それに伴う新しいアイデアの導入の実例を知ることができました。

〜21世紀の未来的な最新テクノロジーによってのみ,私たちは昔ながらの「コモンウェルス」(コミュニティに存する公共の善や福祉)の概念を取りもどすことが望めるのだ。〜

あまり日本に類書がない気もするので☆5つ

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2017年11月22日

Posted by ブクログ

ワクワクする話がたくさん出てくるのは面白いのだが、いい面ばかり強調している感じがする。
オープンデータを使ったサービスの多くはベンチャー企業が作り継続性に欠けることが多かったり、市長がSNSで市民のリクエストに答えていたらあっという間にそれだけで時間がなくなってしまう、というような話はあると思うのだが。

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2021年11月20日

Posted by ブクログ

協同体管理するソシャゲのように、現実世界に良い事が出来るはず。というのはその通りだが、ゲームで動かせば良いの指だけで、現実世界では身体を動かす肉体労働必要があるので、同一とは言えない。
指を動かす命令だけで現実世界に影響できる領域からならば始めやすい。

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2021年07月20日

Posted by ブクログ

大統領選が展開されたアメリカの話を聞いてもなぜあんなに時間がかかるの?と仕組みが理解できなかったが、この本を読んでもわからない(笑)
だが、政府(官)が一生懸命世の中を良くするためにしようとしても、予算も時間を無い為うまく行かないが、オープンにすることで民間主導で様々な解決策が手弁当で作り上げられる
すべてがそのようにうまくいくのかは、わからないですが、うまくいくケースも多く、事例が事例を呼び広がっていくのではないか。
日本でもそのような動きが出ていると思う。PDFではなくCSVファイルでデータがオープンにされる事もその一歩。マッシュアップされたアプリが世に出てくるようになり、更に使いやすく改良が繰り返されるというのもすばらしい。

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2021年03月10日

Posted by ブクログ

理解が追いついてない部分もあるけど、面白かった。これだけ個人同士がつながったりコラボしたりできるようになったのに、テクノロジーの進化によってビジネスの世界もどんどん変化しているのに、政治の世界、政府や行政が関わる領域だけ時が止まったかのようにアナログのまま。もっともっと変えていける、市民たち自身が変えていきたくなるには何が必要?すでに変わってきているところの事例、出てきている色んなアイデアがたくさん紹介されていて、これが実現してどんどん広がっていったら面白くてワクワクして、そして生きやすい社会になるんじゃないかな、って思った。

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2017年07月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ガバメント1.0とは、自動販売機のように容積が有限であるため、必要なものが出てこないと、揺すって叩いて、引き出すような対象であるという。

ガバメント2.0とは、クラウド上のゲーミフィケーション的世界観の上に成り立ち、人々が参画し協働しながら、善行を積むことを楽しみ、結果を目の当たりできることで、より良い社会を手にしている実感を育む場であるという。

要点は、市民と政府をつなぐこと。
1. 政府は完全な透明性を持ちデータを公開する
2. そうしたデータを活用して人々がツールを開発することを奨励する。クラウドソーシングや、集合知の力を結集できるようにする
3. 世代ごとにデジタルセンスは違えど、それぞれが望むやり方で政治参加をさせなくてはならい
4. 政府を通さずとも、市民が自ら課題に取り組むことを奨励する
5. より創造的・起業家的な思考様式を政府に植え付ける

民間の資金を呼び込み、国民がすでに費用負担している政府のデータをもとに、第三者が価値を創出するという完璧な生態系

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2017年05月20日

Posted by ブクログ

民間分野において、テクノロジーの活用により、よりよいサービスが提供されているのに、行政は進歩していない。
その問題を解決する多くの事例が紹介されている。
行政が全て抱え込み解決できる時代ではなく、積極的な情報開示と人間の持つ競争意識を使って、双方向のコミュニケーションを実現する。それが大事だとおもった。
翻訳本によくあるが、言い回しがくどくて、読みにくさが感じられた。

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2017年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元サンフランシスコ市長であり、カリフォルニア州副知事の著者が自身の体験から新しい政府の在り方について提言する。

現在はゴリアテのような大きな政府の時代から、小さな政府と自ら動く市民の時代に移りつつあり、政府は可能な限りデータを公表し、余計なことをしないのが望ましいとしている。

そして、党派対立から国政や州政治が停滞する中、都市こそがイノベーションの前線であると主張している。

タイトルは奇抜だが、内容は地に足が着いている。

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2016年11月12日

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未来を考えようシリーズ。起業家でもあり、30代でサンフランシスコの市長に就任し、ICTを活用して数々の行政改革を実現してきた氏による著書。成功事例の羅列かと警戒しながら読み進めたが、著名経営者や市民活動家、連邦の政治家との対話など、氏の真摯で率直な考えが滲み出ていて、そうそうこういうことなんだよと膝を打つ。もちろん、事例そのものも参考になるので、多くの行政マンや活動家の参考になるだろう。巻末のまとめに「国より市単位の方が、身近であり成果も見やすいので参加意識を高めやすい。その分、地域のリーダーは結果責任を問われる」とある。国に対する不信感・乖離感が高まる中で、今後は市単位の活動が活性化するのではないだろうか。

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2020年05月07日

Posted by ブクログ

いまでこそ「特区」であったり「産学官連携」という言葉が主流になりつつあるが、でも政府はどこかアナログ。しかも「規制」という大ナタをちらつかせているうちは、本書が提言するような真の民主主義とは程遠い。かといって「政府はプラットフォームを提供し、その中で民間の力を活躍させよ」という考えも手放しで共感することはできない。ミルトン・フリードマンの新自由主義を彷彿させるようで何か気持ち悪い。

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2018年07月29日

Posted by ブクログ

行政にITを活用する試みの紹介。
ミレニアル世代はプライバシーの意識が低い。
政府の課題の多くは外部からの提案で解決する時代が来る。そのためアイデアコンテストは重要。

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2017年12月14日

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