あらすじ
「“残業するな”と上司がうるさいので,帰ったことにして家で仕事している」「残業はすべて管理職が肩代わり,管理職はいつもゲッソリ……」「他人に構う余裕がなく,会話がなくなった」「裁量労働制……お金にならない残業が増えただけ」そんな職場の“あるある”な問題は,なぜ起こるのか? 原因と全体像を図解しながら,解決策を教えます。
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Posted by ブクログ
生産性を上げ、残業を減らすためには、
制度と個人スキルだけではなく
プロセスと場にもメスを入れる。
①やり直しを防ぐ
・成果物のイメージを合わせる。
・いきなり百点を取ろうとしない。
・報連相の設計をする。
つまり、相手には具体的なイメージを伝えて、ある程度のところで1度見せてもらう、途中経過で困った場合は迷った場合には遠慮なく伝えてもらう。報連相は場やルールを作っておく。
②無駄な会議をなくす
・目的と求めるアウトプットをはっきりさせる
・決定事項、宿題事項、次回予告
つまり、何のための会議なのか、何を決めようとしてるのか、ということをはっきりさせる。決まったことを明確にさせ、それに取り組み、次回につなげる。
③所要時間と属人化
・マニュアル化する
・業務プロセスを定義する
・不要な作業を捨てる
・属人化はビールの泡の部分
つまり、どんな仕事にどれぐらいの時間を使っているのかと言うことをはっきりさせる。改めて整理することで個人のこだわりや、実はいらないと思われる作業を省いていく。
エドワーズデミング「定義できないものは管理できない。管理できないものは測定できない。測定できないものは改善できない」
ビールの泡は、付加価値部分。多すぎては美味しくないし、少なすぎても魅力がない。良い属人化を活かすためにレベルアップをする。
④何をどこまでやればいいか曖昧
・ミッションと役割をきちんと理解する
・具体的な目標設定をする
・業務ルールや優先度すなわち何をどこまでやればいいかを設計する
・部下や関係者に浸透させる
つまり、どこへ向かい、何に到達したらゴールなのかを示す。その上で、明確な目標設定をする。同時に優先度をすり合わせ業務全体を設計する。
⑤仕事は偏り、しかし何をしているか分からない
・部下の気持ち、感謝、期待
・なるべく得意分野ややりたい仕事を任せる
・2:6:2は宇宙の法則
・雑談、取り組みやノウハウ共有
つまり、気持ちを掬い上げて、偏りや内容まで見ていってあげる。
⑥実態を伝える
・プロセスを伝える
つまり、結果だけを報告すると見誤る。現場はメチャクチャなことに気づけない。
Posted by ブクログ
羽田空港の雑貨屋兼本屋で平積みされてたので、ちょっと気になって衝動買い。仕事でありがちな問題、課題をピックアップし、それがなぜ起きているか、その問題によってさらにどのような問題が生じてしまうか、という点が主に紹介されている。
惜しいなー、と思うのが、せっかくたくさんの問題をピックアップしておきながら、具体的な解決につながるようなヒントや、実際に解決に導くことのできたグッドプラクティスの紹介がそれほど多くないこと。章立てとしては10個の問題を挙げ、1章ごとに1つの問題の発生原因とその解決策を紹介しているが、章によって解決策の密度というか、現実味がけっこう違う。そして、「そこんところ、もうちょい詳しく知りたいんだけどなー」というあたりで章が終わってしまう。勿体ない。
もちろん、あらゆる職種で発生している同種の問題に対して、画一的な解決策があるわけではないし、そんなものがあるならばそもそも、問題がそれほど長引くことも悪化することもないわけで。簡単に解決しないからこそ問題だ、と言われればそこまでなのだが、それでも本として読ませるのなら何か実践的な解決策を出してほしいな、というのが人の常。
文体からしても少しライトな切り口の本ではあるので、あまり「ちゃんとした答え」を求めること自体が不適切なのかもしれない。あーこういうことあるよね、この問題が起きてるのはうちだけじゃないんだ、ぐらいのテンションで読むのが正解かも。