あらすじ
これほど僕の喜びのツボを押しまくりやがってくる本は滅多にない。
――楠木建(解説より)
2007年に約300万円で始めたクラフトビールの会社が、
わずか7年で売上70億円を超える急成長を遂げる。
熱狂的なファンを世界中でどうやって獲得したのか?
どうやってクラウドファンディングで20億円も集めたのか?
スコットランド発祥のBrewDogの奇跡のマーケティングを、創業者本人が語る!
BrewDog(ブリュードッグ)の経営の根幹は、“パンクの哲学”にある。
・始めるのはビジネスじゃない。革命戦争だ
・人の話は聞くな。アドバイスは無視しろ
・事業計画なんか時間の無駄だ
・嫌われ者になれ
・永遠に青二才でいろ
・すべてがマーケティングだ
・顧客ではなく、ファンをつくれ
――著者の熱い言葉に加え、ジョニー・ラモーン、マルコム・マクラーレン、
カート・コバーンら、パンクの伝説をつくった先人たちの言葉も収録。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
事業家・経営者=パンクな生き方をしている。
イギリスのクラフトビール会社の創業者であるジェームス・ワット氏は上記のような斬新な切り口でビジネス、経営について語っています。
主体性と当事者意識、これこそパンクの中核を成す価値観であると著者は綴っています。
その他、経営者にとってなくてはならない価値観などが濃厚に書かれている本作。是非皆さんに読んでいただきたいです。
Posted by ブクログ
■感想
目が覚める一冊。読んでて飽きないし、一気に読めます。答えは自分の中に作る、これをいかに実践するか、ということ。
■要諦
・自分がやることを徹底的にしぼりこみ、まだ市場が存在しないところに焦点をあげる。他のブランドから差別するのではなく、自ら育てる。ブランドを超えたところに存在意義を訴えることができれば、成功する
・事業計画に時間をかけるより、必要なのはスピード感を持って行動すること。今はそう言うハイスピードの時代。計画よりスピード感を頭に叩き込むこと。
・売る、と言う行為が変化した。消費者は良い面だけで、騙せない時代。Y世代は情報を持っていて、騙せない。より本質的な価値に響く。自分たちの行動全てが販売活動。
・Think small, be big
・財務は専門家以上の知識を身につけよ。財務に弱い企業が倒産しているし、ハゲタカは財務の情報格差につけ込んでくる。
・財務の当面の目標 キャッシュフローモデル、PLBSをつくる、原価計算して売上利益率と売上総純利益率を出す、バーンレートを計算する、損益分岐点を計算する
・仕入れは新たな販売活動 小さく使って、大きく考えよう
・あらゆる資金源を絞り尽くす 助成金、融資も複数行、原価や管理費の効率を上げる、売掛管理、パンク株、クラウドファウンディング、仕入れ先、リース後購入
・価格は死に物狂いで守る。守るテクニックとして、松竹梅法がある。
・事業が自分のものでなくなったら世界を変えることは不可能だ。
・機会費用に精通せよ。あるものに使うと別のものに使えなくなる。
・ブランドは自分のものではない。顧客のもので顧客がつくるもの。ブランドは最も価値のある資産で、世界を変える戦いで最強の武器になる。どう思われているかが全て。戦略として、どう思われたいか、仕向けることはできる。長い時間をかけて、信念を顧客に浸透させてブランドを構築していく。同じことを何度も地道に繰り返すのがブランド構築の基本。
・コミュニティを作って顧客をファンにする
・まずは使命。
・パンク企業の3本の柱。企業文化、品質、粗利。
・企業文化。とは、組織を作る基本素材で、組織のあらゆる行動の原動力で、指針となるもの。企業文化をあるべきものにすることがリーダーの仕事の大部分。企業文化を支えるものの一つが使命。完璧に明確な使命。
・抜群のリーダーシップとは。鳥肌を立たせる、狂ったように褒める、部下に時間を割く、セーフティネットになる、優秀な人材をチームに加える、主体的である
・頭の中に将来のことを考えるスペースをつくる。メール返信を二日に1本にする。50/50ルール。BAUオペレーションには50しか注ぎ込めない。心地いいリアクション型フローワークの罠があるため。
・前向きなエネルギー 敢えてアドレナリンが出るようなことを行う。快適な場所は平凡な連中が当たり前のことをやるためにある。
・先に動く。動いてから考える。
・スピード感。1日前倒しになれば1日分のコストが浮く。
・カオスを生き抜くことになる。秘訣は、スピードと混乱を受け入れること、コミュニケーション重視すること、人の設備は早めに投入して成長曲線を上回る、財務に気を配ること
・雑音ではなく意味のあるメッセージを コミュニケーションは専門家クラスになること。コミュニケーションでミスると時間の無駄でしかない。はっきり伝える、ありのままはなす、興味が湧くように伝えること
・顧客の関心を最大化せよ 顧客への情報提供も機会費用の考え方。何でも伝えたらいいのではない。人材、時間活用も同じ。
・ウィンウィンになるような交渉 銀行が意欲的になり貸したくて仕方なくなるような交渉をせよ。
・いらない集団にかまうな ブレスト、コラボは自分で答えが出せない負け犬