あらすじ
遠いインドで一度に父母を失ったメアリは、会ったこともない、イギリスの片田舎のおじさんの家にひきとられました。その大きく薄暗いお屋敷には、入口の鍵がかかったまま、10年間誰も入ったことがないという「秘密の庭」がありました……。自然にふれて、次第に心身ののびやかさを取り戻していく子どもたちの物語。
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Posted by ブクログ
10年間閉ざされた「秘密の花園」が、メアリーを変えていくお話。
大人から放っておかれ、誰に対してもつむじ曲がりだったメアリが、徐々に人に心を開いていくところが好き。荒野からの風にふれ、外で走り回り、よく食べ、体が丈夫になっていくメアリも微笑ましく読んだ。
養母のマーサ、庭師のジム、自然を知るディコン、それぞれの人がメアリに温かい眼差しを向けてくれて、読んでいて嬉しくなった。屋敷に「隠された子」であるコリンは、少しメアリと似た境遇といえるかもしれない。コリンが「生きる希望」をどのように抱いていくことになるのか、ということも気になる。メアリとディコンと秘密の花園に行くのだろうか。下巻が楽しみ。
「秘密の花園」は、メアリだけでなく読者をも魅了する。10年間閉ざされた庭には何があるのか、鍵や扉はどこなのか。秘密の花園に入るまでもワクワクするし、扉が開かれた後も、メアリと花園との今後の関わりから目を離せない。
秘密の花園で、ディコンと庭仕事をして、花園を再生しようとしているところがいちばん印象的な場面だった。スリリングだし、ワクワクするし、ディコンの知恵にも驚く。花がたくさん咲くのかなー、楽しみ。
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日々の暮らしの中の小さな幸せに気づかせてくれる。そして、夢中になれることを見つけた時強い力がエネルギーの泉のように湧き出てくる。
若き子供たちに力を貰えた。
Posted by ブクログ
『秘密の花園』を読むのは10年以上ぶり。この前、読んだ『庭師の娘』を読んで、読みたくなってページをめくる。イギリスに行ったことはないけれど、ぱっと情景が思い浮かぶ。庭いじりというより庭づくりを通して、成長していくメアリー。下巻を早く手に入れなくちゃ!それにしても、私もコマドリとお友達になりたいぞ。
Posted by ブクログ
この物語は基本的には「物質的にはそこそこ恵まれていたものの放っておかれた子供」(≒メアリ & コリン)がムーアの自然やら庭仕事やら友達によって再生していく物語なんだけど、子供時代の KiKi はそれもこれも「秘密の花園」な~んていう素晴らしいパラダイスがあったからこその恩恵・・・・というような読み方をしていたところが無きにしも非ず・・・・だったように思うんですよ。 少なくとも KiKi の実家には庭はあったけれど塀で囲まれていたり大木があったりしたわけじゃなかったし・・・・・。 そういう意味では「羨ましがりながら」読んでいたようなところがあるんですよね~。
でもね、今回、この年齢になって再読してみて思ったことは、「秘密の花園」とメアリとコリンは言ってみれば同じものだったんだなぁ・・・・と。 10年間も鍵をかけられ放置されたままの庭も、インドで育った時代に召使いはいても両親との触れ合いや友達もなく育ったメアリも、幼くして母親を失い父親からもある意味で疎まれて寝たきり状態のコリンも、もっと言えば最愛の妻を失った空虚感に支配され続け子供をどう扱っていいのかわからず偏屈になってしまっていたコリンの父親であるクレイヴンさんも、皆が同じ・・・・・。 誰もがすさぶに任せていたような時間を過ごしていたものだったんだなぁ・・・・と。
ある意味で何らかの壁(というより境界線)を作って、自分に閉じこもり、「生きている」実感を伴わない時間を過ごすことによって、周りが見えなくなり、人が見えなくなり、挙句自分も見えなくなっていく負のスパイラル。 それでも本人が気が付かないところで必死で生き延びようとしている何かがある・・・・。 そんなことを感じました。 そういう意味では「孤独」というのものはコリンの言い方を借りれば「悪い魔法」を自分で自分にかけているだけなのかもしれません。
(全文はブログにて)
Posted by ブクログ
私の、児童書ベストワンです!
富豪の家に生まれながら誰にも愛されず我が儘でひねくれ者に育ったメアリは、ある日突然、両親の病死で叔父の豪邸に移り住む。叔父は愛する妻が出産の際に命を落としたショックに立ち直れず、産まれたばかりの息子にも向き合えず旅を続ける。息子のコリンは未熟児として産まれ、このまま背中が曲がり短命だろうと医師から言われて育ち、ベッドの上で情緒不安定に育っていた。 ある日、メアリは鍵のかかった庭を見つけ、植物や小鳥達、またそれらの世話をするディッコンと出会い、それを秘密の庭にして、苗を育て庭を再生しようと、生き生きと過ごし始める。そして、屋敷の中でわめき声のする部屋を見つけてコリンと出会う。。
キラキラと眩しい陽の光と大地に根差している植物。それを慈しみ、手にかければかけるほど素晴らしくなっていく庭に喜びを覚えながら、自分達も気付かぬうちに健康に成長していく子供たち。最後、傷心の叔父も、旅先で小さな花に目が止まり「私は庭にいます」という亡き妻の声が聞こえ、ディッコンの母から届いた「ぜひお帰りください」という手紙に後押しされ帰宅する。ここから私はドキドキが止まりませんでした。息子コリンとの再会は待望の結末。
素晴らしい。
ややもすると陰気な設定ですが、作者のバーネットはとてもキュートな方だと文体から感じ取れるほど、陰湿さは微塵も感じません。自然の、人間の生命力がキラキラ溢れた傑作です。読まずに終わらなくて良かった。
Posted by ブクログ
私が少女時代に姉の本棚から見つけた1冊。
おちゃめなふたごのせいで(笑)イギリスに傾倒していた
私が、次にふれたイギリスの作品だったのがこれ。
秘密の花園。
ただそれだけでもドキドキするに決まっている。
自分も見つけたくてしょうがなかった。
手に入れたくてしょうがないままこの年になった。
日が照っている。それは魔法。
花が育っていく、根がのびていく。
それは魔法。
生きていることは魔法、強くなることも魔法。
魔法はぼくのなかにある。
魔法はみんなのなかにある。
素晴らしい一節だと思った。
Posted by ブクログ
小学生のとき大好きだった本。
また読みたいな〜 いろんな出版社のがありますが、小学生の時に読んだのがたしか岩波文庫のでした。
お庭いじりしたくなります
Posted by ブクログ
NHKでアニメもやったし、映画にも何度かなっているはず。とくに映画は庭の映像が美しい。わくわくします。個人的に主人公メアリーの性格がとても好みなので今でも好きなんだろうなぁ。
Posted by ブクログ
小学生の頃1度読んだかどうかで、内容はほぼ覚えていない。屋外で焼き芋の要領でじゃがいもを焼くシーンがあった気がするのだが、給食前に読んでいたせいで強烈に記憶に残っている。じゃがいもシーンは下巻かな?
誰からも愛されず育ったメアリが、ミスルスウェイト屋敷の豊かな自然や世話役のマーサとその弟・ディコンのおかげで明るく活発になっていく。同じく親からの愛情を知らずに育ったコリンと出逢ったところで下巻へ。愛されること、外で遊ぶこと、同世代の子どもとの交流等がいかに大事か、マーサのお母さんじゃなくてもよくわかる。
Posted by ブクログ
子どもの頃から、家の本棚の1番上にあった、
福音館の古典全集(全部じゃないけど)
「秘密の花園」何度、読もうと思ったことか・・・
けど、この歳まで、開くことなく。
はずかしながら、内容も知らず、
何となく、ファンタジーかと思っていたくらいです。
読んでみると、これだけの時を経ても
導入からとっつきにくさがなく、ものがたりにはいりこめ、
人物も魅力的で、さすが力のある物語だなあ、と思いました。
最後までメアリが主人公でい続けてくれる方が
好みだけどね。ぼっちゃんは、あんまり・・・
大きいのは重いので、少年文庫で読んでしまったけど、
猪熊さんの訳で読めばよかったかな。
Posted by ブクログ
上・下巻。映画の方が好みだが、原作はディコンの描写が詳しい。ディコンの動物たちとのかかわり方やヨークシャー弁など。
読んだのは岩波、所持品は福音館文庫。
Posted by ブクログ
小学生の頃に買って貰った宝物。親に見向きもされずメイド達に甘やかされて意固地で我儘で自分が『孤独』という事にも気付いていなかった少女、同じく親に見放され腫れものを触るように扱われて自分は重い病気だと思い込んでいる寂しい少年…優しい人に触れ、自然に触れて心を開き、力を合わせて10年間放置され荒れていた庭を蘇えらせる…最後はもちろんハッピーエンド。何の捻りも無いけれど、心温まる素敵な物語。大好き(^O^)/
Posted by ブクログ
This is the Japanese translation of "The Secret Garden," which I had never read in English. For some reason, I read both volumes this rather lengthy and uneventful story while still in high school. I remember that's where I first encountered the word "ijiwaru" (being mean).
Posted by ブクログ
原書を読んでから、和訳版も気になって読んでみた。ヨークシャー訛りはこんな風に訳すのね、ととても面白かった。
英語では読み取れなかった細かいニュアンスも分かって、良い復習になった。
Posted by ブクログ
小学生くらいのときに読んだけど、当時はあまりぴんとこなかった。
思えば、当時の私は遠い国の邸宅やどこまでも続く荒野など写真でも見たことはなく、当然、そういう土地に建つ立派なお屋敷のお庭なんて全く想像できなかったもんなあ。
今でも実際にこの国に足を踏み入れたことはないが、幸いこの国の映画は何本も見ている。大いに想像力の助けになった。
Posted by ブクログ
つむじ曲がりの女の子が親元を離れて、ある屋敷で生活する中で変化していく姿が、いろんな人との出会いを、通して描かれている。特に教育者は参考になる。