【感想・ネタバレ】みちづれ 短篇集モザイクIのレビュー

あらすじ

宝石のような短篇を百篇綴り、壮麗なモザイクに組上げる、著者独創の連作シリーズ第一巻。青函連絡船から海峡へ花束を投じる男に、見知らぬ女の視線がからむ表題作。四十近くなった娘が幻の父と対面する、その一瞬の情愛がせつない川端賞受賞作「じねんじょ」、寝静まった家に、夜毎すすり泣きの声が響く「すみか」など、僅か数ページに封じこまれた人の世の怖れと情味。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

わくらばと大分雰囲気のちがう作品が多い。書かれた時期が十年くらいちがうからだろうか。モザイクの最初の短篇集であるこの作品集は三浦自身も試し試しで色んなものを書いている気がして面白い。
かきあげがいちばん好きだったかもな。
三浦の短編は最後に人が死ぬことが多いのだけれど、なぜかそこに魅力を感じる。本人は話のオチに困ったら人物を死なせてしまうと対談で言っているけれど、しっかりとひとつの味になっていると思う。ちゃんといい小説の終わりとして死を描けるのは三浦のひとつの特徴なのではないか。

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2021年10月30日

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