あらすじ
人材紹介会社の社長・安藤裕美とハッカー探偵・鹿敷堂桂馬。前作『裏切りのプログラム』で登場した名コンビが活躍するシリーズ第2弾!
園村幸子は地方から上京し、東京の大学に入ったが、実家の店の経営難で仕送りが減り、ブラックバイトに手を染める。その中で、騙されてアダルトビデオに出演させられるが、幸子は化粧前と後でまったく別人の顔になるため、その後は都内の銀行に就職して、地味な生活を送っていた。ところがある日、高校の同級生から「おまえ、AVに出てないか」というメールが届く。驚いた幸子は、メールにあった「AV女優顔探索」というサイトを見て愕然とする。顔認識の技術と個人情報を紐付け、過去を暴く恐ろしいシステム。その作者の真の意図とは一体……?
情報犯罪を阻止するのは、時間との勝負だ。相談を受けたプログラマーの人材紹介会社の女社長・安藤は、クールな一匹狼の技術者、鹿敷堂とともに行動を開始する。
プログラムに隠されていた謎のメッセージ。犯人の背後に潜む悪の組織。安藤と鹿敷堂は情報技術を駆使し、汗をかき足で稼いで真実に迫っていく。最先端の情報犯罪と、現代社会の底辺で足掻く者たちの苦悩を活写する傑作ミステリー。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2024.8 漫画みたいな小説かな、軽い小説でも読みたいと思って手に取った本でしたが、面白い!漫画の世界なのかリアルにも起こり得る世界なのか、ちょっと怖くなりました。デビュー作も読まなくちゃ。
Posted by ブクログ
柳井さん 三作目。
今回も 期待を 裏切りませんでした。
表紙の絵に ちょっと 影響を受けますが。
ぜひ ドラマ化 してほしいですね。
最近は アニメからの ドラマが多いので。
次回作 ぜひ お願いします。
すでにあったら ごめんなさい。
Posted by ブクログ
タイトルからは難しそうな印象を抱いていました。ところが読んでみると前作からさらに深みを増した内容で、非常に満足感が高かったです。貧困などの社会問題やネット上の人権問題を取り入れたことで、単なるミステリー小説ではなく、いろいろと考えさせられるものになっていました。
いわゆる「犯人」の人物描写などが立体的で、「実際にこういう人がいるかもしれない」「こういうことが起こり得るかもしれない」と思わされました。最後はやるせなくなりましたが、救いのある終わり方でよかったです。
プログラマー作家だからこそ書けるサイバー犯罪の具体的な手口やプログラマーの思考は、勉強になります。ネット上の犯罪の標的にならないように気をつける必要性を痛感しました。おすすめです