【感想・ネタバレ】彼女の家計簿のレビュー

あらすじ

シングルマザーの里里の元へ、疎遠にしている母親からぶ厚い封筒が届く。五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたという家計簿だ。備考欄に書かれた日記のような独白に引き込まれ読み進めるうち、加寿とは、男と駆け落ち自殺したと聞く自分の祖母ではないかと考え始める。妻、母、娘。転機を迎えた3世代の女たちが家計簿に導かれて、新しい一歩を踏み出す。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

以前読んだ『口福のレシピ』にも少し通じるものがある気がする作品。
3世代の女性たちのつながりが、書物を通してつながっていくところなど。
母の朋子さんの性格は共感できなかったし、晴美さんの再会した永田という男は最低で嫌な気持ちになった…

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2025年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

普通に良い話だと思うし心情が丁寧に書かれているとも思うし特に文句はないんだけど、ふと「みずきさんってどうしても必要なキャラクターだったのかな」とか思ったりした。
夕顔ネットにはそういう女性もいるってことだけわかる軽いエピソードに留めといて、その分朋子さんの胸のうちをもっと知りたかったなーとか。
父親が運動会で里里を抱き上げたときにキレたシーンをあとから掘り下げてほしかったなーとか。

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2025年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「古本食堂」に続き、原田ひ香さん作品は2作目で、かなり「古本食堂」とは雰囲気が違う感じがしたので驚きつつも、主人公の里里の年齢、里里の子供の年齢、仕事しながらの子育てという視点で自分と近かったので、とても物語に入りやすかった。

善良と悪がはっきりと書き分けられないのがとても良いと思った。

今だと「毒親」と言われてしまいそうな里里の母親のバックグラウンドも描かれることで、ただただ母親が悪いという単純化されたストーリーにしないのに好感が持てた。

ただ私として不思議なのは、「普通」で「幸せな家庭」とは呼べないような家庭環境で育った里里がどうして最も簡単に、妻子持ちの人と付き合い、シングルマザーになれたのか…

私もそうだが、そういう家庭で育った人こそ、「あ 暖かい家庭」、「両親仲が良い家庭」で我が子を育てる事に人一倍憧れるものではないのか。そのために慎重になるものではないのか。

そこの描写が私としては全く腑に落ちず。

里里の場合、自ら進んでシングルマザーになったような感じがとてもあり、同情や共感があまりできなかった。

そしてこちらの作品では、男性が基本あまり良くなく描かれている気がするので、男性はどう思うのかが少し気になる。

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2025年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

瀧本里里
シングルマザー。コンピュータープログラマー。


里里の娘。

斉藤
経理に古くからいる五十代後半の女性。

高橋良子
子供を育てながら会社を作った。

瀧本朋子
里里の母親。

三浦晴美
NPO「夕顔ネット」代表。水商売や風俗関係の仕事をしてきて高齢になった女性の再就職や就職訓練の手伝いをする。

曽我真紀子
「夕顔ネット」の経理。五十代女性。

檜山彩恵
「夕顔ネット」の事務と雑用全般。三十になったばかり。

倉田伸子
「夕顔ネット」の前代表。

倉田義信
伸子の夫。

五十鈴加寿
土地と建物をNPOに残してくれた。近所で定食屋を営んでいた。

ミキ
名古屋の繁華街で働いていた。

五十鈴善吉
里里の祖父。

京本
副社長。黒一点の三十代後半の男性。

平原
里里の三年先輩。入社二年目にプロポーズされた。

河西隆
里里が付き合っていた十歳年上で、妻も三人の子供もいた。

五十鈴とめ
善吉の母。

凪子
朋子の従妹。善吉の弟の末娘。

野村みずき
「夕顔ネット」に相談に来た女性。悠木南帆という名で活動していた引退したAV女優。

真菜
「夕顔ネット」にボランティアで手伝いに来ている。

弘道
里里の父。

伊東
真菜のゼミの先生。晴美の担当教授でもあった。

木藤
加寿と同じ学校の先生。

佐々木
学年主任。

永田義道
晴美が就職した大手の商社にいた四つ年上の先輩。

里子
永田の許嫁で晴美の前で自殺した。

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2024年12月02日

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