あらすじ
エントリーシートを綿密に作りこむ。面接対策をぬかりなく講じる。まるで受験勉強に勤しむような努力をして、超優良企業へと入社していく「就活エリート」。新卒者の勝ち組たる彼らが、いま、多くの職場で、戦力外の烙印を押されている。「スター願望」ともいうべき偏狭なキャリア意識に自縄自縛となり、スタートラインでつまずいているからだ。採用試験では高い評価を得たはずの就活エリートが、なぜ、入社後に迷走するのか? リクルートで長年にわたって就職情報に携わり、採用現場の表と裏を熟知する著者が、就活のあり方と若者のメンタリティを分析する驚愕のレポート。
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Posted by ブクログ
「求める人材、ってどの社も一緒じゃないか」「なんでキャリアの多様化がい有れている時代なのに、新卒採用は一括なの?卒業してから就活、っていう道がもっと広まるべきだ」
就活をしたことのある人なら、一度はこんな疑問を抱いたことがあると思う。
そんな疑問に、ここ数十年の時代背景の変化を踏まえて著者が分かりやすく解説している。
また「就活エリート」を、そのような疑問を産むことになった現在の就活をめぐる動きに飲み込まれた人として扱っている。
そしてその動きを良い方向に動かすために企業と大学は何ができるか、について述べている。
筆者が大学に課す要求は無茶なところがある(彼は、大学を学問をする場所とはあまり考えていないのだろう)ものの、企業への「採用時期・採用経路の多様化」「今の面接の『主観・非日常』を評価するスタイルへの過度な依存をあらためよ」という提案は的を射ている。
就活を始めたばっかりの人や就活に漠然とした不安のある大学1,2年生に是非読んでもらいたい本。
ちなみにこの本には、リクルート勤務の著者が就活に対して抱いていた想いも描かれている。それを読んでこの著者に好感を抱いた。
Posted by ブクログ
本書は硬直した就活における、就活生の現状や行動特性を描いている。
本書によると就活生はその場で面接官の人物を見抜き、その場で人格をつくりあげるという。(注:私はできませんが、何か?)
なぜ若者がこのような行動を取るか、取れるのかという若者論に近いところまで踏み込んで解説している。
また、会社説明会で就活生が涙するという現象も取り上げている。その原因説明会で流すVTRが感動するドラマになってりるためだ。これに対し、筆者はだめなところもきちんと伝えるべきだと主張している。この提案については(実行は難しいが)面白い提案である。
Posted by ブクログ
就職活動に特化した「就活エリート」の存在に切り込み、現代日本における「就活」の問題を指摘している。
現在の若者に見られる「スター願望」の問題、面接に偏重した採用活動など、分かりやすく分析されている。
著者の提案する日本のあるべき採用活動には同意する点が多い。
Posted by ブクログ
8年前、就職氷河期、僕は就活の真っ最中にいた。
その時から、今までのキャリアを見ると、
多くがこの本に共感できる部分がある。残念ながら。
ということで、ほんとは5☆だけど -1☆で4☆^^
就職って、結局お見合い方式でいいと言う筆者に僕は賛成。
就活学生必読の本。