【感想・ネタバレ】東京どこに住む? 住所格差と人生格差のレビュー

あらすじ

かつての自由が丘は、今の蔵前、北千住、人形町、清澄白河? 家賃が高くても都心に住む人々はどんなメリットを見出しているのか? かつての人気の街はなぜ衰退したのか? どこに住むかの重要性がかつてなく高まっている時代の都市暮らしの最新ルールを探る。

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Posted by ブクログ

2025/04/15
p.5
普通、人は「今度、私、人口移動しようと思っているんだ」などという会話はしない。

それは、もう神。

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2025年04月15日

ネタバレ 購入済み

家探しは人生である

東京に住むならどこがいい?
そんな内容ではありません。
人は人を求め寄り添って生きていくのです。そんな究極の形であるのが東京という都市なのです。昨今の田舎ブームも以前に比べたら数倍の盛り上がりを見せているのでしょうが、如何せんもとの数字から見ると小さく、移住人口全体から見ると都市への人口流入は拡大しているのはメディアによる印象付けによるものとわかります。

縮小の時代に生きる我々はいかに住み生きていくのか?そんなことを考えさせてくれる本です。

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2016年11月22日

Posted by ブクログ

人が住む場所をもっと意識するのは引越しをするときかもしれない。引越しのタイミングは就学、就職、結婚、転勤など受動的な移動が思い浮かべられるけどもっと主体的に移動を意識して良いと思う。主体的に移動しやすい人を考えると結構範囲が限定されてしまうので移動力というのはあるのだなと意識することしきり。

東京の都市としての広さは海外を旅行すると実感する。とにかく東京は広い。私のような地方出身者は東京のつかみづらさに当初は戸惑ってしまう。本書では皇居を中心に5kmの都心枠を設定していたが、海外や中世の都市のように伽藍や広場、城を中心として意識することのない我々は、周縁を意識する方が多いかも知れない。山の手線であったり、国道環状線であったり、武蔵野台地であったり。行政区分である23区や東京都という単位でも捉えやすい。

私は海外に旅行に行くと、真っ先に一番高い建物に登る。展望台にあがると都市が見せたい展望が360度にわたって(これから頑張りたい都市は180度くらいにわたって)展開している。近年発展している都市が巨大タワーや巨大ビルを建てているのは中心を意識している感じがするし、既に出来上がった都市の輪郭を見直したいという意識も感じる。スカイツリーは新たな中心として東京の膨張を助けるのだろうか。

再開発以外の選択肢として新都市をつくるような国もよくあるのが興味深い。たいてい行政都市か、観光スポットの少ない商業地区なので観光客には馴染みがない。単なる印象だが、コンパクトな都市をつくる国が多い気がする。日本の首都移転なんかはこっちが意識されているのかもしれない。

総じて言えるのは東京は不気味なほど広くて面白くて語りがいがあるということ。

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2016年09月18日

Posted by ブクログ

大正時代からの東京近郊の人口移動について順を追って説明してくれるのでかなり読みやすかった。

興味のあったトピック
・中央線中華思想(人間関係も生活も路線圏内で済んでしまうこと)というパワーワード
・マイホーム願望とワンセットになった恋愛観
・街のセンシュアス度:帰属意識と匿名性のバランス
・所得格差を生むのはどこに生まれたかではなく、生まれた場所から移動できるか否か
・ネットが普及した社会こそ対面でのコミュニケーションが重要、ゆえにIT企業は職住近接を目指す
・人々は不景気の時は郊外へ、好景気の時は都市に向かう
・地方を基盤とする政治家と、地方へのばらまき政治(都市の分散)は必然的に結びつく

ただ、コロナ禍による影響(リモートワークの拡大)で職住近接が崩れつつあると思うのでそこら辺の話を新しく読みたい
あと私的には八丁堀や茅場町は確かに小洒落たバルが多いけど、大通りは夜歩くと本当に殺風景、、、

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

面白かった(笑)
普段モヤモヤ〜と感じてることが言語化されていてスッキリ。具体的には、谷根千アツイよな〜、中央線ってなんか苦手、鎌倉に引っ越すクリエイティブ、若いママが選んだ下町、自由が丘ってそんなにいいか問題。全部個人的に感じていたことだけど、この本に裏付けされて。感じていたことは間違えていなかったのかと納得w
東京西高東低は明治時代からあったのね。その西高東低。昔は物理的に階級的に区別があったけど、最近は気分的なものだけ。そうなると実質的な便利さに比べてブランドというだけで西側の家賃が高すぎる。現在感度の高い人たちは東京中心部、ちょっと東(八丁堀、清澄白河、蔵前、北千住)に新たな交流の場を見出しているけど、まだまだ西ブランドを大事にしていて動けない人も多いと。
そして鎌倉のよさね。遊びに行きたい…!

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2021年04月12日

Posted by ブクログ

東京の歴史、政治、ライフスタイル、世の中の変化などの視点から東京という都市を解説している。

非常に面白く読めたので、東京の地理についてもすんなり頭に入ってきた。

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2019年06月30日

Posted by ブクログ

居住地によってLIFEstyleは大きく変わると、いつも考えていたので興味深い内容だった。
その理由として、人は集まりたくなる(群れる)動物なんだと目からウロコ。確かに人が文化を造るだろうから、その人種の居心地が良い場所が人気になるんだろうな。
また選択に迷ったら読みたい一冊。

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2017年08月08日

Posted by ブクログ

地方と都市を再考するいい機会になった。
(文章 - 特に接続詞 - が整合しないところが多々見られ、論旨が分かりにくくなる部分も・・・そこが残念)

職と住の近接が起こっている。トフラーの予測で唯一外れた点。つまり通信技術の発達が都市の消滅につながらなかった。むしろ逆で、都市に住むことによる外部経済の大きさが明らかになった。

政府の国土計画は都市集中から地方分散を図ってきたが、都市資源の有効活用からその政策を転換していた。しかし安倍政権になり再び分散へ。すべての自治体が生き残ろうとするベクトル。これは経済的にはデメリット。「地方創生」は非効率なばらまきにしかならない(誰も救えない?)。インフラ供給や住宅供給を地方の中核都市に集中させるべきという「30万人都市」の考え方がある(『「30万人都市」が日本を救う』)。

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2017年06月12日

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【きっかけ】
谷根千とポートランドへの言及から関心。
軽い気持ちで。

【概要】
東京(都心)をめぐる居住の志向について、過去の変遷をひもときながら、現在みられる東側シフトの様子とその要因について考察。また、世界的な都市に関する新しい議論とも重ね合わせている。

【感想】
軽い気持ちで読み始めてみたものの、今の空気感がよく反映されていて納得。
拡散と集中のイデオロギーが庶民の願望と政治をからめてどう動いてきたかという点も興味深い。
経済や技術も含めて、今後どのように動いていくのか(東京だけでなく、全国、全世界的に)考えるヒントになる。

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2016年09月04日

Posted by ブクログ

住んだことある場所がたくさん出てきて面白かった。都心、東、ヒップな生活革命という流れには同意。住宅のトレンドを掴むにはいい本。

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2016年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「田舎者が書いた都市生活の礼賛本」(あとがき)である本書を、地方出身者としては(一方的視点ではあるが)楽しく読めた。


一例として、現在の豊洲~辰巳周辺の格差問題なんか、ちょっと歩くだけで一目瞭然だが、本書を下敷きに見るとまた理解が深まり、このタイミングで読めてよかったと思う。

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2016年05月26日

Posted by ブクログ

2016年の本なので、当たり前ですがいまのコロナ禍を予見していません。都市がより良い、文明の発明、楽しいレストランがある街が良い街、との記載があります。本当にその通りでしたね。そのような時代に早く戻れることを祈ってます。
文中にある、アルビントフラーは将来の在宅ワークまで予見していたのですね。文中ではトフラーは誤っていた、と記述していますがその通りになりましたね。トフラーがすごい。

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2021年09月06日

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都内の西高東低は気がついていなかった。
東京自体も街として古くなってきているから、新しい街として再開発されている場所を選んで住んだほうがいいよね、ということでしょう。そういう意味で東京の西側は古いってこと。

都内への集中が進んでいる話はまぁ体感と合致していたかな。
閑静な住宅街がよしとされる価値観について、なんとなくそうなのだろうと思ってきたが、自分自身もにぎやかな場所に近い方を好むことに気がついた。

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2021年01月07日

Posted by ブクログ


今のところ
2,3年前に聞いた話が多くてあんまり発見はないな〜。
一つ、北千住=足立区でないあまり住む場所として魅力を感じていなかったが、興味持てたのは収穫か。
読んだ方々には、蔵前いいところなのでぜひ遊びにきてほしい。

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2020年07月14日

Posted by ブクログ

人口移動の東京一極集中が顕著になってひさしいですが、
本書は、その東京のなかで特にどこに人口が集中しているのかを明らかにし、
なぜ東京に人が集まるのかについてまず考えていきます。
さらに、東京のみならず世界的傾向として大都市への人口移動の傾向が高くなっていること、
そのことについても、さまざまな学者の説を引きながら、なぜかについて論じています。

かつては、東京の西側(皇居を中心にして西側)の方面に
住居を構えるのが定石だったそう。
郊外の一軒家にしても団地にしても、東京の西側が理想とされたのだ、と。
「西高東低」なんて言われ方がしたくらいだそうですが、
いまや、東京中心地や東側の下町方面へ、人口移動が盛んになってきているみたいです。

そこには、職住近接という流行が存在する。
さらに、職住近接を肯定する、集積の論理が働いているようです。

長い通勤時間はかかるけれど、比較的広い住みかと都心よりも安い家賃の郊外を選ぶ人と、
家賃は高いけれども、通勤時間の短縮で時間に余裕が持てることを選ぶ人がいる。
両方を天秤にかけて、どうトレードオフするかをそれぞれが考えて決めている。
そのなかでも増えてきているという都心周辺や東側の湾岸地域に居を構える人たち。
そこには、住居の近くにおいしい居酒屋やバルがあるだとか、
わざわざどこかへ出ていかなくても楽しめるお店が住処の近くに増えたことが、
そういったライフスタイルの変化を促している、と著者は述べている。

そして、集積の論理によって、さまざまな人々が混じり合うように接点を持つと、
商売も文化も、いろいろなことが正のスパイラルに乗っていくことも論じられる。

集積の論理の点ではアメリカのポートランド
(アメリカには2つポートランドがありますが、オレゴン州のほう)
を例に解説されています。
そこでは、住んでいる人たちの意識が「本当にいいもの」志向で、
なおかつ、それを自分たちでやっていこうとうしている。
根本に自主性や自律性があるんです。
そして、そんな魅力的な「本当にいいもの」の揃った町が、
ぎゅっと自転車移動圏内に凝縮されていて、
買い物に便利なうえに楽しいし、
異分野の人たちの密な交流からさらにおもしろいものが生まれたりする。
集積の論理とは、そういった「かけ算性」の論理だと思います。
本書では、また違った角度から語っている箇所がありますので、
興味のある方は手にとって見てください。

昔ながらの“閑静な住宅地”とは逆に
「住宅地によいバルがあって」など、
ほどほどに賑やかな住宅地の方に人々の好みがシフトしていってる、と本書にあります。
そしてそういう集積の仕方が町の活性化の源だ、と。
(この集積の論理を押さえないコンパクトシティ推進には意味はないのでしょう)
働く場所、住む場所、食べる場所、買う場所。
それらが近接してこそなんですよねえ、集積の論理っていうのは。
静かなところが好きな僕はちょっと疲れそうだな、と思いました。

本書ではほかにもさまざまなトピックを扱い、多角的に東京一極集中について述べている。
いかにも「新書」というような読みやすさと軽さとまとまりのよさ。
そして著者の情報処理に抜きんでた力をぞんぶんにいかした類の本、といった印象でした。

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2020年06月14日

Posted by ブクログ

西高東低じゃなくなり、東に人気が移っている。
ただし都心寄りの。
荻窪、阿佐ヶ谷、高円寺は人気がなくなるトップ3とか、本当だろうか?

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2019年01月04日

Posted by ブクログ

ちょっと期待外れでした。
いろいろな所から都合のよい論を持ってきてツギハギしたって感じに見える。
あまり目新しいことは書いてませんでしたね。

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2017年07月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

そうか、この人は東京の中で育ってしまった何代目かの人間の感覚はたぶん理解してくれてないんだろうなあ。

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2017年03月06日

Posted by ブクログ

サブタイトルが「住所格差と人生格差」。
人生の格差が住所の格差に現れる…んではなくそうでなく、その逆だ、という革新的?結論に向けて、なぜ今、都心回帰が起こっているのか、を読み解いていく。

ずっと続いてきた住居価格の「西高東低」、郊外マイホームからの遠距離通勤が一般化していく歴史的経緯に始まって、現代の東京都民の都市回帰と他方移住、住むところ選びの要素を各論でレポート。
そして最大のテーマは、食住、そして職住の近接や東京内での一極集中の裏側にある、都市に住むメリット=人の集積度が産業や資本、創造性の源だから、というのが面白い。つまり、人の近く(都市)にいるから稼げるようになるのであって、稼げるから都心に住めるわけではない、という卵とニワトリみたいな話。ではあるけど、都市住まいがリターンを生むための投資である論は、頷ける気はとってもするのだった。

住むところを考える時に、こんな視点を加味するのもアリかと思う一冊。

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2016年09月12日

Posted by ブクログ

経済学者のハーフォードは、人は近くにいると「お互いに学び合う」と著書に書きました。であるなら、「都市に住むと人は「頭が良くなる」から生産性が高くなる」=都市に住む人の平均給与が引き上げられる。(P155)。新中間層が考える資本とは、教育に重きをおくので、土地を資本と考えず、教育の条件により引っ越しをするなど、都心を目指す要因が複数語られました。食住/職住の近接が好まれる傾向も合理的であるよなと思いました。それゆえに、バルや個人経営の店が住宅街にできて繁盛しているとか。本書には八丁堀のmaruが登場しました。P25にある皇居から5キロ圏内にある主な企業と大学の地図を見て、都心とは思っているより広い範囲であるなと思いました。品川駅・池袋駅が圏外で、渋谷駅と日暮里駅がぎりぎり圏内でした。

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2016年08月15日

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