あらすじ
それぞれに旧い歴史をもち、文学に謳われ、独白の風格をそなえてそびえたつ日本の名峰百座。――著者は、長い年月をかけて、北は北海道の利尻岳から南は屋久島の宮ノ浦岳にいたるまで、それらすべての山頂を極めつくして、本書を綴った。日本人の生活に深く結ばれ、私たちの精神的風土の形成に大きな影響を与えてきた山々の個性を、短い文章のうちに、見事に際立たせた名著。 ※当電子版には文庫版収録の写真・絵地図は掲載しておりません。
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Posted by ブクログ
100の名山を選んで全てを丁寧に説明する表現力も凄いし、途中織り交ぜられる山名の起源や関連した和歌や漢詩の知識も凄い。全部登りたい。
読んでて気付くがやはり天気が恵まれないのはしょっちゅうで、それは仕方ないのだろうな。そしてウェストンという山好きの宣教師にも感心するし、さらにはもっと古くから山に登って祠を作ってたりする昔の人々にも驚きを隠せない。
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言わずと知れた、日本の山を見て自分で歩いて格付けした本です。自分は山に登りませんが、登ってみたい、見てみたいと思わせる魅力のある内容。著者の山に対する想い、情熱もひしひしと伝わってきます。山に詳しくない人でもこれを読めば、近くの山や、遠くに見える山に対して興味がわくこと間違いなしです。
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確かに名著。文章の気高さもさることながら、著者の山を愛し自然を慈しむ姿勢に感心する。お金持ちの道楽と考えられた時代のスポーツ登山。この本の大きな影響力は、現在、マイナスに作用しているように思える。しかし、それでもなおこの本の輝きは失われない。
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この本がなければ今の登山ブームもあったのかどうか、山をこよなく愛した小説家の、名著には違いない、
当人はもちろん、没後にここまで功罪を問われるとは夢にも思っていなかったでしょう
個人的には30年も前に読んで自分が登った事が有る山が紹介されていて感激した思いでが懐かしい。
山に誘ってくれた恩人です
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今年は穂高に登った。それで、更に山登り願望が沸々としてきて、この本を読んだ。
すごい好きだ。今まで上ったことのある百名山は7程度。もっと行きたい、もっと山を登りたいし歩きたいし、自然を堪能したい。そう思った。山登りはすごいつかれるし、怪我もするし危険だけど、あんなに辛い思いしてでもまた行きたくなるんだから不思議だな。
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長く積読になっていたこの名著をようやく手に取った。高校生の頃から山登りに親しみ、百名山も4分の1ほど登ったことがある。子供ができたりランニングという趣味に出会ってからは山登りから離れているが、間違いなくいつかまた再開するだろう。いつも気になっているのはこの本である。
百名山だけが山でないことはもちろんだが、著者のように山に対する深い愛情を持って山を歩いてみたい。ランニングが趣味であるけれど、山歩きの楽しみからは少し外れるような気持ちがするので、トレイルランニングは今のところやるつもりはない。
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日本の数ある山の中から、品格、歴史、個性等の観点で百を選んだ一冊。
地理的な特徴、歴史、作者の方の思い出などが軽快に語られている。百名山すべて登頂した登山家による選出ということで説得力がある。
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作者は百名山を選ぶにあたって、そのすべての山に登ったのはもちろん、数多の候補になりそうな山にも登っていたことに改めて驚いた。
ここに選ばれなかった山にも素晴らしい山がたくさんあること、山が好きな読者にとってそれぞれの百名山があって良いことなど、フォローも丁寧にされている。
作者のレポート?を読んで、当然ながら天気に恵まれなかった山が少なくないことに少し安心した。
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百名山の本
まあ説明不要だろう
深田久弥さんが書いた各名山の説明である。
基本的にその山の歴史的背景とか名前の付け方の説明とかがメイン。
やっぱいろんなやま昇人は結構天気悪い時に当たってるなあとなる
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深田さんの山への想いがつまっています。
昔の人の登山の様子や名付けの由来、山の成り立ちなど山の知識が増えます。
いつか百名山完登してみたいです。
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山を愛した文人、深田久弥による山の短編集。登山をする者で日本百名山を知らぬ者は居ないとは思うが、登山をしない方にもぜひ読んでいただきたい一冊。
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山の造形を愛で、表情を慈しみ、呼称や生い立ちを学び、山を楽しむ。4ページ乃至は6ページと簡潔ながらも豊かな文学表現が山々への深田氏の愛情を伝える。登山というと8,000米峰登攀の過酷で華やかな領域を想像しがちだが、トレッキング(よりは過酷だが)のように山の歴史や外景を味わい登山中も一々花々や風景を味わうのも趣ある登山である。あまり登山経験はない私だが本書を読むと「次はこの山に上ってみたい」と思わされる。
なお本書に沖縄県の山は含まれていない。初回刊行が1964年、沖縄返還が1972年。深田久弥氏がもしいまの日本を見回したとき日本百名山の入れ替えはあろうかどうか気になるところである。
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山が好きになる本。
作者の山への愛が至る所から感じられる作品。
単なる登山記でなく、一つ一つの山の持つ歴史や風情を、恋人を紹介するかの如く述べている。
正直、この本を読むまで知らない山も多かったが、この本を読んで色々な山に興味を持った。
富士山や至仏山、利尻富士など行ったことのある山や、白山や霧ヶ峰、乗鞍など是非行きたいと前々から思っている山もあるが、それ以外にも魅力を感じる山が沢山あった。例えば、赤城山や開聞岳などは、その存在は知っていたが、本作を通じて、登りたい山として捉えるようになった。
そして、全国各地に広がる百名山を、一つでも多く登ってみたいという思いが芽生えた。
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NHK BSのグレート・トラバースという番組で深田久弥の日本百名山を巡るアドベンチャーをやっていた。山の世界に詳しくない自分にとっては日本百名山というのは名勝百景のようなものじゃなく、深田久弥が選んだ100の山であることすら知らなかったが、どの山も魅力的であり、日本がいかに山に囲まれ、日本人の精神が山に紐付いているかが分かる。内容としては手狭なページに100個も取り上げているので紹介は手軽で、深く冒険譚なども踏まえた独自の深い説明をもっと読みたいとは思った。
Posted by ブクログ
今さら語る必要もない山の名著。良くある批判の通り山に偏りが有るなあと思わないでもない。けど、自身の体験と知識を、平易な文体で字数制限がある中で、その魅力を伝えられるものだと感心する。
深田さんのやり方から、全く分野は違うが、宮脇俊三さんを想起させる。どちらも好事家であるが、読者を違和感なくその世界の愉しみに触れさせる事が出来る。だからこそ永く親しまれているのだろう。
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巷に言われる百名山は、ざっと50年前に書かれたこの本に掲載された山。主な選定基準は人との交わりとルックス。著者は小説家だが文章はさほど面白くない。歴史の掘り下げが浅く、山容の描写も平凡。ただ、山への愛が存分に感じられて不思議と読後感は悪くない。
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ここに書かれている山を見たり,周辺を歩いたり,登ったりして,その山を知れば知るほどここに書かれている文章が実感されてきて,その優れた描写に感心する.
Posted by ブクログ
日本百名山を1つ5ページで紹介した本。登山経験のない私には、同じような説明に感じられ、さすがに飽きがきてしまった。ただ、山の名前の由来に関する解釈は、現地の言葉や歴史が聞き間違いや商業的な理由で変わったものなどあり、非常に面白かった。
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日本百名山を50座登ったので、改めてその由来となる本を読んでみた。読んでいると、北海道とか結構くもり率高くて残念だったけれど、それでも深田さんは百名山に選んだということはいい山なんだろうな。行ってみたい!
山の名前がついた理由もよく調べられていて勉強になった。
Posted by ブクログ
ただのガイド本ではない。自ら登った山のみを対象とし、雨天の状況も赤裸々に明かしている。歴史について言及し、和歌を交えて趣がある。登山をしない人にもこれらの山の頂上を体験してみたくなる。2024.11.13
Posted by ブクログ
むむ。小説では、なかったです。
登山家で文筆家の筆者が、実際に多くの山を登頂し、日本の標高1500m以上の山の中から選び抜いた百の山々の随筆集。
一座(山は神様が座る場所なのでという事らしい)、5ページほど、その地誌、歴史、容姿などを丁重に書かれています。
さすが、本当に自分の足で登り見て確かめている文章は明らかで重きがあって愛がある。そこに山があるから登る方がいらっしゃるように、そこに本があるから読むしかあるまいと、よくわからないまま予約して動揺しておりました。
indoor派の私は、湊かなえさんが山ガールと知った時、イヤミスはindoorでしょうが⁉︎って裏切りさえ感じましたよ。
行ったことあるか、見たことある山を中心に読みました。
21 安達太良山 智恵子抄
22 磐梯山 オハラショウスケさん
23 会津駒ヶ岳 白虎隊かな
72 富士山 多数
73 天城山 伊豆踊り子
97 阿蘇山 二百十日
Posted by ブクログ
百名山の一峰も登頂していませんが、トレッキングサークルに参加している私・・・。いつか(一つぐらいは)登るぞと思いながら、通勤途中に読んでいます。