あらすじ
ある夏の日、熱中症にかかった真知は、偶然とおりかかった佑に助けられた。真知の実家は和菓子屋で、佑は得意先のひとり息子だった。報われない恋をしている大人とまだ恋をしらない子ども、真知・二十一歳、佑・十二歳、それがふたりの出会いだった──。以来、佑はなにかと真知に懐き、少年らしい潔さとまっすぐな心を向けてくる。そして佑は真知に想いを告げる。「俺、真知が好き。どうしたらいいの」と。幼い告白に真知の心は揺れ──。 【限定配布されたショートストーリーを電子限定で巻末に収録配信!!】
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子どもと大人の違いってなに?
年齢差のある二人が互いに惹かれ合い、じっくりと愛を育む温かい小説でした。
主役となる二人はもちろん、その他の登場人物含めて人生を切り開いていくストーリーに元気づけられます。大人と子供の違いってなんだろう、本当に大切なことはなんだろう、自分はどうありたいのかなど、読み手としても自分を振り返るきっかけを与えてくれました。BLとしても、じわじわと色気のあるストーリー展開と「男」としての魅力を感じられる素敵な作品です。
2人だけのちっぽけで大切な六年
春の夕方の、青とピンクが混ざった空のことを「春の、生まれたての季節のやわらかな宵」と表現していて、なんて綺麗な言葉だろうと思いました。一穂作品は難しくない、簡単な日本語しか使われないのに溜息が出るほど素敵な文章ばかりです。
今作は攻めの佑が小学6年生、受けの真知が大学生です。この攻めた設定に買う前は及び腰になってしまいましたが、一穂ミチ作品には「雪よ林檎の香のごとく」という歳の差モノの伝説級の名作があります。私はこの「雪よ林檎の〜」が何回も読み返すほど大好きなのです。それもあって、勇気を出して買って大成功でした。
歳の差モノの醍醐味と一穂先生の美しくて優しい言葉達の魅力を凝縮したような今作品、ぜひ手に取っていただきたいです。
匿名
楽しかった。
本物の小学生が登場したときは展開がどうなるかハラハラしましたが、納得のいく展開だったので、とても楽しく読めました。素晴らしい本を書いてくださった作家さんに感謝します。ありがとうございました。
匿名
作者が好きで購入。イエスかノーか半分かやふったらどしゃぶりの社会人の話が好きなので、12歳という設定にはびっくり。よくお互い6年も待ったなと思うけど、やっぱりこの作者さんの文は綺麗で読みやすい。
Posted by ブクログ
小6×大学生からの、高3×社会人
9歳差。付き合う段階が早くてびっくり!6年間ずっと純愛貫いてたの尊い…!大人びている小学生の攻め、少年から青年へ成長していく過程が1年単位で描かれていてどきどきでした。身体は繋げてないのにやらしい…!ってなる場面もあり新たな扉が開けました(笑)やっと迎えた初夜、攻めは余裕ないけど、受けのこと大事にしてるのも伝わってきてすごく萌えました。全体的に優しく温かい印象の作品。年下攻めの良さがぎゅーっと詰まってる!欲を言えばもっとこの先も読みたかった!
年下攻め!
かなり年齢が離れていますが、2人ともしっかりしていて、薄暗い感じはまったくありませんでした。爽やかなのに萌えがめちゃくちゃ詰まっていて良かったです。
Posted by ブクログ
代表作のひとつ「ふったら・・」が自分に合わなくて、ちょっと避けてた作家さんだったんですが…。自分の好き設定が詰め込まれたこの作品に、克服する気持ちで読んでみたところ萌え死にました。
小学生~大学生×大学生~社会人の、長いスパンで二人の成長を追った切なくて可愛い、きゅんきゅんする話でした。攻めが小学生なのに大人びていて我慢強く、男らしい。攻めが母親に張り手くらわされて泣いた理由が…はっとさせられて鋭い感性を感じた。
エロも年下の男の子!って感じが前面に出てて垂涎ものでした。成長にあわせてスケベ度が上がるのがたまりません。
素晴らしい私特な作品でしたが攻めのパパの懐が大きい割には奥さんが野放し状態が唯一引っ掛かりました。
とりあえずありがとう、ごめんなさいが言える大人になりたいです。ということで、今まで敬遠しててごめんなさい、一穂先生
小学生と大学生ってこれはちょっとダメかもと躊躇いましたけど、全然ピュアで純粋なお話でした。いい大人に成長していく佑君の必死さが格好よかったです。
Posted by ブクログ
小学生×大学生のピュアなラブストーリー。
年の差のもどかしさ、だけどそこを超えた純愛に胸打たれました。
ちょっと大人びた小学生の佑が成長して、ちょっとこずるい、でも直知が好きになったまっすぐな潔さと純粋さを残したまま成長していく姿はたまらなかったです。
子供って本当に成長が早くて、こっちが何も変わってないのに、いろんなところが成長してる直知の焦燥だったり、変わらないでって気持ちもすごくわかるしで、きゅんきゅんと甘切なくなりました。
Posted by ブクログ
内容紹介
報われない恋をしている大人とまだ恋を知らない少年の心癒されるピュアラブストーリー!!
ある夏の日、熱中症にかかった真知は、偶然とおりかかった佑に助けられた。
真知の実家は和菓子屋で、佑は得意先のひとり息子だった。
報われない恋をしている大人とまだ恋をしらない子ども、真知・二十一歳、佑・十二歳、
それがふたりの出会いだった──。
以来、佑はなにかと真知に懐き、少年らしい潔さとまっすぐな心を向けてくる。
そして佑は真知に想いを告げる。
「俺、真知が好き。どうしたらいいの」と。幼い告白に真知の心は揺れ──。
栗城偲氏のショタ攻シリーズを一穂ミチ氏が書いたらこうなりました、って感じ。
佑が大人の恋愛を許される年齢になるまでの6年間が、二人の間に確かにあるっていう、一年毎のエピソードがいい。
堅実に真面目に大切に恋愛してる感じが、とても好きなお話。
Posted by ブクログ
一穂さんがショタを書くとこうなるのか!
というのは冗談で、一穂さんが書くものはやっぱり一穂さんらしく、センシティブの中に真摯で綺麗なものが見え隠れしているいつもの描写で、年の差カップルのみずみずしい恋愛を描いてくれました。
ただ、小学生だった佑が成長すれば成長するほど、受の真知の平凡さ普通さが際立ち、一途な恋なのはわかるし好きだけど、佑はなんでここまで真知に…?と思わないでもなかった。
挿絵の人のイラストは初見。可愛くて素敵な作風だと思うけど、両方とも少年ぽく見えて肝心の年の差が引き立たなかったので、この作品では別の人ので見たかったかも。
Posted by ブクログ
二人の経験を見守るのが好きな自分にとってはとても読み応えのある良作でした!
書き方はいかにも一穂先生というかんじ。エモエモ。
個人的には、もう少し先も読みたかった、、
社会人になって、はじめて「おなじ」立場になる二人に逢いたいです。とても。