あらすじ
創業家との確執、もの言う株主の圧力・・・・・・ 「前代未聞の権力闘争」はなぜ起きたのか。「セブン―イレブン」絶好調の陰で、誰がどう動いたか。内実を克明に追う緊迫のドキュメント! ! <井阪隆一社長独占インタビュー収録>
<目次>
序
第一章 緊迫の取締役会
第二章 緊急会見 崩れた「鈴木王国」
第三章 創業家との確執―資本と経営の歴史
第四章 なぜ社外取締役は役員人事に反対したのか
第五章 カリスマ無き後
終章 井阪隆一・セブン&アイHD新社長インタビュー
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Posted by ブクログ
さらばカリスマは日本経済新聞社ですが、こちらは毎日新聞。
鈴木氏の過去の業績などには触れず、鈴木氏の退任劇をクローズアップ。
一連の流れをサッと知りたいだけの人にはこちらがオススメ。
鈴木氏に引導を渡したのが社外取締役だったことが興味深い。
考えてみれば、鈴木氏ほど功績ある人に引導を渡せるのは社外取締役だけだったかもしれない。
カリスマが去ったあとのセブンイレブンに注目です。
ローソンとファミマは追い付けるかな…。
Posted by ブクログ
新聞社とは、まわりを常に気にしながら、
深い突っ込みをせずに、時系列を整理して解説する。
そのような編集能力を
2016年4月16日のセブン&アイホールディングスの1日に
焦点を当てて、取締役会そして鈴木敏文退任の記者会見
から、何が見えるのかが 解説されている。
なるほど。
ニンゲンって 退け際 が大切なんですね。
そして、信任されないとわかってからの迅速な退任。
いろんな想いがあるかもしれないが、
実に鮮やかな 退任 でもあった。
カリスマの落日 というよりも 鮮やかな退任
といった方が いいのではないかな。
リーダーとして 決断力がある。
それにしても 『資本と経営の分離』と くどくど言うのは
ちょっと、残念。日本は あいかわらず 根回しと調整に
人間関係を活用し、時間がかかることが よくわかる。
Posted by ブクログ
毎日新聞経済部による本。
感想。
全174ページ中、87ページが記者会見での説明内容や、サードポイントの書簡の転載で構成されている。
何か新しい意見を拾える本ではない。事実をコンパクトに入手できるという目的向き。
備忘録
・サードポイントの主張
①5期連続最高益の井坂氏の更迭は反対、②鈴木会長による次男鈴木康弘氏(連子の社長)の次期後継者押し上げは反対、③イトーヨーカ堂の再編、④一連の不調なM&Aの清算(そごう・西武、ニッセン、バーニーズ)、等々。
・指名・報酬員会の話。伊藤邦雄社外取締役の反対。コーポレートガバナンスの第一人者として賛成できなかったのではと。
・創業家伊藤名誉会長の反対。
・伊藤家の資産管理会社の管理が、伊藤名誉会長の妻から伊藤名誉会長の長女に。
・鈴木会長退任の理由。「最高益を出している時の方がみんな考えられる」「イトーヨーカ堂も見通しが立てられるような状態に向きつつある」
・鈴木康弘氏:富士通⇒ソフトバンク⇒オムチャネル戦略を担うセブン&アイネットメディア⇒同社の社長かつHDの執行役員へ出世。
・イトーヨーカ堂の創業の地は千住。セブンイレブンは江東区。
・鈴木会長はトーハン出身。セブンイレブンの創業者。
セブンイレブンと同時期にデニーズも設立。