あらすじ
藤田伝五は両手をつき、順慶を強く見つめて懇願した。「主人・明智光秀はいま洞ヶ峠にて、筒井さまの軍が合流されるのをお待ちしております」。しかし、順慶はこういい放った。「光秀どのに、善戦を心よりお祈りするとお伝えください」と……。山崎合戦において実質上の勝敗を決した男・筒井順慶。日和見の汚名の下に隠された真のリーダーの素顔を浮き彫りにする書き下ろし歴史小説。
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面白い歴史小説
風野真知雄さんの時代小説はどれも読みやすいのですが、こちらは慣れるのに時間がかかりました。
でも、読み進んで行くうちに、読み終わるまで眠れない様な気持ちになりました。
時代小説を読むのに、私は江戸時代が好きなのですが、戦国時代も面白いなと思いました。
最後の出版日を見ると、風野さんの若い頃の作品の様ですね。最近の作品より心なし爽やかな雰囲気でした。(笑)
Posted by ブクログ
10年以上前のPHP文庫で、増刷もあまり無かったかもですが、私のお気に入りの戦国小説です。 松永久秀の大和侵攻、織田信長の上洛、明智光秀の謀叛まで、大和の一豪族の立場から、しっかりと物語を描いてくださっていて好感が持てます。 ・・・若き日の島左近の活躍が読める、数少ない小説としても貴重・・・かも?
現代にも通じるリーダー像
変化の激しかった戦国時代の中で、私欲を捨てて自国大和の安泰に主眼を置き、動静を判断した武将の生涯が書かれています。
現在話題の明智光秀との関係も描かれ、時代を別の角度から眺められる作品となっています。
Posted by ブクログ
soutenkoroです。
☆4つです。
陽舜坊
松永弾正のライバルで、マイナーな武将ですが、
大和国の背景がわかります。
ある意味、弾正によって、育てられた感があります。
右近左近の存在が光ます!