あらすじ
ヴォルカンド王国の王女ブランシュは和平のため、隣国に嫁いできたものの、国王の病気を理由に離宮で足止めされてしまう。ずっと従順に生きてきた彼女は、つかの間の自由を求めて、七日間の約束で外の世界へ出ていくが、市場で因縁をつけられる。その時救ってくれたのが、アルという凛々しい青年だった。森の奥にある屋敷に連れていかれたブランシュは、恋愛経験がないなら自分と疑似恋愛をしようと彼から誘われて……。
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可憐でロマンチック
和平のためということで、人質のように隣国に嫁いだブランシュ。親のため、国のため、そのためだけに生きることに従順になってきた彼女からすれば、七日間与えられた自由というのは、本当に戸惑ってしまうものだと思います。
その中で、疑似恋愛。正体がバレてしまえば極刑もののように感じますが、まあそれも物語を読み進めていけばおのずとわかってしまうもの。
恋愛と、欲と。恋人同士がすることなんて紙一重で、ほとんど何も変わらないのかもしれない。でも、追い求めてしまうのは……何故なのか。ロマンチックな雰囲気を漂わせつつ、王女が淫らに舞い、美青年アルが彼女を導き、昇華させていく。甘々で、綺麗な物語。ごちそうさまでした。
恋に溺れるとはこのこと
恋愛経験の無さを埋めるためにアルと疑似恋愛をすることになる主人公。もちろん”疑似”では済まないわけで、とても背徳的で一種のスリルを感じました。現実逃避をするように恋にのめり込んでいく感じもとても官能的でしたね。ほどよいテンポと情報量のため非常に読みやすく、すらすらと読み進められました。
疑似恋愛って?
お互いに婚約者がいるので、結婚するときのために、疑似恋愛をしようとする王女ブランシュと青年アル。疑似恋愛とはいうものの、それはむずかしいでしょう…。いつしか疑似で無くなるだろうと、読者も予測できます。早くこの二人が晴れて結ばれてほしいと願って、めくるページが進みました。