あらすじ
1997年6月28日。
僕は、僕ではなくなった。
酒鬼薔薇聖斗を名乗った少年Aが18年の時を経て、自分の過去と対峙し、切り結び著した、生命の手記。
「少年A」――それが、僕の代名詞となった。
僕はもはや血の通ったひとりの人間ではなく、無機質な「記号」になった。
それは多くの人にとって「少年犯罪」を表す記号であり、自分たちとは別世界に棲む、人間的な感情のカケラもない、
不気味で、おどろおどろしい「モンスター」を表す記号だった。
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Posted by ブクログ
この本に評価を付けるというのは大変難しい。
文章として、とても美しく心打たれた部分が何箇所かあった。
p.118「『自分の息子だから』と、ただそれだけの理由で、僕を愛さなくてはならないのだと自分自身に言い聞かせるように、僕の写真を肌身離さず持ち歩く、罪なほど生真面目な父親が、悲しかった」
父親が自分を大切にしてくれてる、ただそれだけなのにそのように受け取ってしまう少年Aが、読み進めていくうちに周りの人の支えを受け感謝をし、人間になれたように私は感じた。
ただ一つの歯車が狂って育ってしまったばかりに、世間をざわつかせるモンスターになってしまった。僕が僕でなくなった、そんな加害者目線の心情がどんな読み物よりも新鮮だった。
フィクションであって欲しい。
普通の顔
少なからずショックだったのは、彼に人を思いやる心があり、殺人鬼のモンスターの顔は一側面に過ぎないということ。寮母さんの誘いを、断っては悪いからと了承するシーン。ペアを組んだバイト少年のフォローを感謝するシーン。里親さんの信頼に驚くシーン。部分的に切り取れば、真面目すぎるだけの不器用なただの青年に思えた。その一方でやはり過度な暴力性やムラのある自己中心性、認知のゆがみも感じられる。狂気と普通がマーブルのように混在している。
Posted by ブクログ
「生きる」ことを愛してしまいました。
人の命を奪い、どれだけ後悔しても
それは取り返しのつかない事であり
決して許されることではない。
本書では、社会復帰後に公園で見かけた
夫婦と幼児の何でもない光景を見て
「自分が奪ったものはこれなんだ」と回想しているが
少年Aが犯行当時に同じ事を想像出来ずに
時を経て思い至れる感情が言語化され印象的であった。
人が生涯行ってしまう過ちの中で
最大級に誤ってはいけない行動であり
本書内で、幾度となく反省と後悔の文章があったが
何をしても、絶対に取り戻す事のできないもどかしさは
読んでいて胸が苦しくなりました。
Posted by ブクログ
事件後の少年院を仮退院してからの話。
装飾や言い回しが華美で厨二病っぽい。
自己陶酔しているように思える。
自分の家族に対しての罪悪感はたっぷり書き込んでいるのに、被害者に対しての謝罪は薄っぺらく感じる。
軽い気持ちで読めない内容
他でレビューを見ましたが、読んで後悔する猫への虐殺…
辛口レビューが多いのも納得な内容です。
ただ、どうして猫へ憎しみが向かったのか。
家族同然のペットを飼われた経験がある人なら、感情は解るとこはあるのでは無いでしょうか?
今の感情が抑えられず、絶歌を出版したA。
被害者への謝罪を読んで、感情がぐちゃぐちゃになり泣きました。
被害者家族からしたら、許せる内容では無いと思います。