元少年Aの作品一覧

「元少年A」の「絶歌」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 絶歌

    絶歌

    小説・文芸

    3.7
    1巻1,650円 (税込)
    1997年6月28日。 僕は、僕ではなくなった。 酒鬼薔薇聖斗を名乗った少年Aが18年の時を経て、自分の過去と対峙し、切り結び著した、生命の手記。 「少年A」――それが、僕の代名詞となった。  僕はもはや血の通ったひとりの人間ではなく、無機質な「記号」になった。 それは多くの人にとって「少年犯罪」を表す記号であり、自分たちとは別世界に棲む、人間的な感情のカケラもない、 不気味で、おどろおどろしい「モンスター」を表す記号だった。

ユーザーレビュー

  • 絶歌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ふと著者が起こした事件について想起する瞬間があり、インターネットで情報を集めるうちに本作に辿り着きました。
    事件については伝え聞くだけでも残虐で、あってはならないことだと思います。被害者の方々のご冥福をお祈りします。遺族の方々の苦痛も計り知れず、身内であれば著者の行いを到底許すことなどできないだろうと思います。

    そうした前提を踏まえた上で、この本を振り返ります。


    文体は非常に読みやすく、退院後は相当な読書量を重ねてこられたのだろうと感じました。繊細な表現は、他の読者から「自己陶酔だ」との指摘を受けている部分でもあるようですが、著者自身の視点を表現しようとすればああした文体になり得るのではないかとも思います。虐待の場面が際立って生々しく書かれているのは、著者がその時の気持ちや理由と何度も向き合ってきたこと、そして今後も向き合い続けるだろうという意思の表れのように感じました。

    一読者としての私自身の話になりますが、もともと福祉の現場に身を置き、日々を送ってきました。生活の中で言い知れぬ罪悪感や他者への拒絶反応を抱えながら、「なぜそう思ったのか」「なぜそうしたのか」を自らに問いかけ、少しずつ自分を矯正しながら生きてきたつもりです。

    本書を読みながら、その時々の感覚が甦ってくるのを感じました。幼少期、言葉では言い表せなかった感覚や手触りが思い出されました。他人を見て、自分がどうしても得られないものを思い、目を逸らしてしまうことも少なくありません。人との関わりの中で温かさを感じても、それを受け入れることができず、「自分は許されてはいけない存在なのだ」という辛さは、程度は違えど私自身も感じたことがあります。

    そうした「世間から拒絶されている」感覚や、「誰かに許容されたとしても自分を許してはならない」という思い込みに支配されている著者の姿には、(著者自身は拒絶するかもしれませんが)一人の人間として共感する部分もありました。人と繋がり、生き方を覚え、世間での呼吸の仕方を学んでいく過程は決して容易ではありません。社会人になってからも積極的に人と関わろうとはしないものの、周囲に対して誠実に向き合おうとする著者の姿を見て、「全く反省の色がない」と一方的に批判する気にはなれませんでした。

    また、生きづらさを抱える人たちや、そのサポートに携わる人たちに焦点を当てた箇所は勉強になりました。日々当たり前にできていることは決して一人で成し得るものではなく、周囲への感謝を忘れずに過ごしていきたいと改めて思いました。

    0
    2026年07月23日
  • 絶歌

    Posted by ブクログ

    おもろしろすぎて、小説かと思った。

    文章がうまい。
    事実を淡々と述べるだけではなく、
    それに付随して散りばめられる比喩や
    表現力が凄まじい。のめり込んでしまった。
    特に、死体を一時的に隠した場所でもある秘密基地、その美しさの描写には目が眩む。
    ありありと想像できてしまう。
    遠い昔それを見た、そんな錯覚すら覚える。

    ただ、所々に差し込まれる
    理解し難い彼の弟達への暴力や、
    事件前(小1)の隣の席の子への理不尽な暴力。
    何故か事件前に担任が
    彼の友達に彼と関わらないよう忠告している。
    彼は前提として正しくない、犯罪者である。
    その暴力性はどこで培われたのか、
    それが一貫して語られない。もどかしい。
    こんな綺麗な構成の文章をかける人間だ、
    意図的に書いてないのだろう。
    特に理由などないのかもしれない。

    てっきり家庭に問題があるのだと思っていた。
    しかし彼目線の家庭には全く問題がない。
    祖母との関係と比べ両親との関係が
    希薄なのかもしれないな、程度である。
    自身を卑下するあまり、
    周りを相対的に美しく書きすぎるところがあるのでは?と疑ってしまうほど。
    家族の彼への愛は本物であると思うし
    それは片方から見ると美しいとも思うが、
    家庭そのものが社会から逸脱してしまっている可能性、閉じられた楽園のような雰囲気を感じる。
    両親側の本も読みたいと思った。

    二人が(両親)僕のことを殺人者でも化け物でもなく、出来のわるい自分たちの息子としてみてくれる最後の瞬間を、この目に焼き付けておきたかった

    という一言は凄まじく、強い、と思った。
    美しさのなかに説明できない暴力性が抱擁されている。

    1
    2025年12月22日
  • 絶歌

    Posted by ブクログ

    正直高い評価はつけたくない、でも1番リアルで衝撃的な本だった。これ以上没頭した本は無い。
    理解し難いでも近くにあるような、同情、軽蔑たくさんの感情が生まれた本だった

    2
    2025年03月26日
  • 絶歌

    Posted by ブクログ

    この本を読む人は何が目的かによって評価が変わる本。
    私は事件の真相や当人らの心理が知りたかったため、「絶歌」には星5をつけるとする。

    この事件の異質な点は事件そのものなことはもちろん。
    加害者、加害者両親、被害者2人と事件関係者全員が本を出版したこともあると思う。

    犯行時の詳細についてはこと細かく記されている。
    犯行の動機については執筆時に後付けしたような印象あり。

    独自のネーミングセンスや言葉選びには、いわゆる中二病とも言われるような幼さが残っている。
    読んだ本や観た映画からの影響か?

    内容としては
    1.犯行に至るまでのこと
    2.捕まったあとのこと
    3.更生に向けてのこと
    に分けられる。特に3が多い。

    0
    2025年01月18日
  • 絶歌

    匿名

    購入済み

    異常者という単語だけではまとめようのない人間性であったりその時の心情を客観的に見れるAさんの情報処理能力が伝わる作品であると思います。

    #切ない #深い

    0
    2024年11月05日

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