あらすじ
「殺したのは、オレだ」 ――衝撃の告白を聞いた克哉(かつや)は透を詰り、家を飛び出した。透が母を殺したという事実より克哉を苦しめるのは、二人で過ごした幸せな日々が全て、償いのための偽りだったかもしれないこと。自暴自棄になって街をさまよう克哉だが、そこにある男の影が忍び寄り……?番外篇二篇も収録した、感動の完結巻!!
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Posted by ブクログ
メインの二人も黒田も切ない。
一応、ハッピーエンドではあるし、二人は関係を持ったし、これからもこのままなのでしょう。
けれど、私は少し不安な感覚が残りました。
色々考えると設定は微妙な点(素人の克哉が気付くくらいだから、警察も透を疑うだろうとか、無関係な人が子供を引き取れるのかとか)が多いのですが、親を殺したかもしれない、殺していないけれどずっと黙っていた人、もう憎む感情を超えてしまった点は、これでいいと思います。
だからこそ、二人は幸せにならなきゃいけないし、けれど真の意味での幸せにもなれない。
重い何かを背負ったままでも、このままずっと二人でいてくれたらいいなあとは思います。
匿名
ヒコさんの傑作BL。
もう何回も読み返しましたが、変わらず素晴らしい。
前半の養い親への許されない感情を持て余し背徳感に苛まれる克哉の苦悩と、後半の秘密の暴露からの別離と新しい関係の構築。
正直、もっと読みたい、微に入り細を穿った描写が欲しいと思ってしまうこともしばしば。
ここで終わりか〜、と悶えさせてくるのもいつものこと。それがヒコさん。
不朽の名作、おすすめです。
普通の両想いとは違うというか、よくある親子ものならお互いに好きと言って終わるのに、絶対に好きだとは言わない透の父親としての矜持を感じてとても好感が持てる。もちろん克哉からしたら好きだって言ってほしいだろうけど。
Posted by ブクログ
1、2巻を読みました。
両親がいない克哉×親代わりの透。
めちゃくちゃ切なかった…。血は繋がっていない家族の話。好きな人が親殺しの犯人かもしれないって本当に辛い…。
全体的に暗めの話でしたが、黒田も死なせず、みんな良い感じに収まって良かったなと思いました。克哉と透には幸せになって貰いたいですなぁ…。
透のほわわんとした雰囲気がたまらない…
要約的なもの
克哉の母親は交通事故で死んだが、事故ではなく轢き逃げで殺されたと聞かされる。遺留品からその犯人が透かもしれないという疑問が生まれたが、克哉は透のことが好きだった。その気持ちを伝えると、透は「殺したのは、オレだ」と告白。克哉は家を飛び出したが、本当の犯人である黒田に捕まる。克哉をネタに透を呼び出し、脅しをかけ透が自分の腕をやるから克哉を離してと言うが、黒田の持病が悪化し倒れる。克哉は持病の薬を飲ませ黒田を助ける。
克哉が地方の学校に住み込みで転校することになり、透へ改めて気持ちを伝える。東京に戻り警察官になった克哉は透と元いた場所でまた一緒に暮らしている。
Posted by ブクログ
続きものを一気に読んでしまいました。
これで終わり……かな?
「最終話」となうってあるのが途中にあったのが収録されていたので、これで終わりだと思うんですが、個人的にはやや消化不良。
やるところまで物語が進まなくて、結局のところ気持ちが何となく通じてよかったね。
という状況で終わっています。
個人的には、もう少し! もう少し! うっすら行為があったような表記があるか、20際に克哉がなった後の描写があるととても嬉しかったと思いました。
なので、ちょっと残念。
最近のBLはこんなものなのか……思っているのでそれはそれでいいんですけど、残念ー!
明確なハッピーエンドがほしかったです。キスだけでも……!
Posted by ブクログ
暗いお話かと思って手に取ったので、ちょっと拍子抜け感が否めなかったです…。もっと暗いところから、光が見えてくるとかそういう系かと…。いい意味で透が物語をそこまで暗くしてないのかなという印象。