あらすじ
大きくなったユウスケの前に、「はるひ」という名の女の子が現れる。初対面のはずなのに、なぜか妙に親しげだ。その後も「肝試しがしたい」「殺人の相談にのって」と無理難題を押し付ける。だが、ただの気まぐれに思えた彼女の頼み事は、全て「ある人」を守る為のものだった。時を超えて明らかになる温かな真実。ベストセラー「ささら」シリーズ最終巻。
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Posted by ブクログ
「ささら」シリーズの三作目にして、最終巻。
赤ちゃんだったユウ坊が大きくなって遭遇する、不思議な頼まれ事。
ばらばらに見える幾つもの出来事が、最後には綺麗に繋がります。
さやもそうだけれど、この物語の鍵を握る女性の、わが子を想う母の強さに、心を打たれます。
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目次
・はるひのの、はる
・四つ辻の幽霊
「ささら」シリーズの最終巻。
今更?と思ったけれど、もう出版されて10年以上たったのね。
加納さんの本は人気があるから、予約がいっぱいでなかなか順番が回ってこないのです。
主人公のユウスケは、『ささら、さや』の時にはまだ赤ん坊だった、さやの息子。
小学校に入る前の年から数年おきに、ユウスケは「はるひ」と名乗る少女に出会う。
同じ年頃のはずなのに、妙に大人びた雰囲気を時折見せるその少女は、いつもユウスケに無理難題を押し付ける。
『ささら、さや』は、亡くなったさやの夫が、幼い息子を抱えて生きていかなければならないちょっと世間知らずの妻を心配して、幽霊としてできる範囲で妻を支える話だった。
さやは全く夫の気配を感じないのだが、赤ん坊のユウスケは、父の気配をしっかりと受け止めていた。
そう、ユウスケは幽霊が見える、何なら交流をすることができる少年なのだ。
「はるひ」はもちろん幽霊ではない。
ユウスケの成長と同じペースで成長しているから。
そして高校でユウスケは「はるひ」を見つけた!はずなのだが、彼女は「はるひ」ではないという。
こんなに似ているのに。
そして、少しずつ重なり合いながら、少しずつすれている、「はるひ」との思い出と、高校で知り合った翼や美鳥の過去の出来事。
それらが織りなす結末は、想像がついたけれども。
でも、一番好きなのは、ミヤのエピソード。
ちょっと泣いた。
”死ぬほど好きな人のことだって、知らないことは星の数ほどあるものね。それをひとつひとつ知ることは、まるで星に手が届くみたいで嬉しいよ”
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ユウスケ
人と違う物が視えることがある。
ユウスケの母
大ちゃん
ユウスケより年上で、血は繋がってないけど従兄のような存在。
マムシのおじぞうさん
はるひ
髪の長い女の子。
赤い髪の謎の少女。数年に1度、ユウスケの前に現れる。
ミドリ
けいじろう
ミドリのじいじ。
リカコ
幸夫の妻。
塩山幸夫
元漫画家。『未来人フータ』の作者。
翼
幸夫の母方の従妹の子。
三崎楓大
入院している少年。『未来人フータ』のファン。
ミヤ
若い女の人の幽霊。
山川昭文
製薬会社の研究室で薬草の研究をしている。
晴美
昭文の妻。
美鳥
十三歳の女の子。鷹を飼っている。翼とは幼なじみ。
ヨル
雄の鷹。
フータ
雄の柴犬。
中村
浅見華
赤い髪の美少女。
イッサ
小林。幽霊男子。屋上から飛び降りた。
橋本
ユズル
浅見エマ
華の母。
浅見智
華の伯父。