あらすじ
中年小説家「おれ」の創作パワーの源は証券会社に勤める若いOL香織との密会だ。今日も、ホテルの瀟洒なバーで待ち合わせ。だが、現れたのはプータローをしているという双子の妹・詩織だった。「おれ」はまったく性格の違う彼女に魅かれ、打ち解ける。すると詩織はルームキーを取り出し……。表題作『君はフィクション』ほか、単行本未収録の幻の3作品を特別収録した中島らも最後の短編集。
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ホラー、荒唐無稽、狂言、フリークス…様々なジャンルの短編集。しょうもない歌詞が挿入されていたり表現がおじさんぽかったりするんだけど、結末が読めなくて、ついつい読み進んでしまう。適度な軽さも短編の分量も、電車で読むのにちょうどいい。
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周りにらもさんが好きな人がいて話題にあがったので読んでみた。
なかなか良い。
言葉の選び方とか話の運びとか、わりと自然に入ってきて、私には相性良かったです。
以外と登場人物の心理が繊細。
作者の経歴が結構アレなのでどーしよっかなぁと一瞬ちらっと思いもしましたが(笑)、なんというか、それとこれは別の話だよ!ってしみじみ思いました。
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「山紫館の怪」「君はフィクション」「コルトナの亡霊」「DECO-CHIN」「水妖はん」「43号線の亡霊」「結婚しようよ」「ポケットの中のコイン」「ORANGE'S FACE」「ねたのよい」「狂言『地籍神』」「バッド・チューニング」が読めます。
「コルトナの亡霊」普通に観てみたいです。どんだけ恐いんだよ。
「結婚しようよ」や「ポケットの中のコイン」など、
なんだか懐かしい薫りのする作品が多いです。
「バッド・チューニング」が好きでした。
やはりキュンとさせてくれる、そんなものが好きなのかしら。
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面白かったけどすとーんと通過してしまった感じ、
全部面白かったけどね。
私はエッセイの方が好きかなあ、
この中では「ねたのよい」が一番好きかな、好きだと思う。
「DECO-CHIN」は力作だと思うけどちょっときついものがあるなと思った。
それでも一応さらっと流せるのは書き口調が中島らものものだから、だと思います。
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中島らもさんの急逝後に出版された最後の小説集。
個人的なお気に入りは、スピード狂の車乗りと自転車の『亡霊』とのスピードバトルを非常に幻想的に描いた「43号線の亡霊」、そして、亡くなる直前に書き上げていたという遺稿の「DECOーCHIN」。
後者のDECOーCHINでは、らもらんの『理想の音楽』『バンド』とは、例えばどんなものかということを、ぶっとんだ世界観で描ききっている。まさに破天荒(=今まで誰もしなかったことを成し遂げること)なバンドを考え出し登場させており、とても愉快。その不気味な結末とともに深く印象に残った一篇。
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久しぶりに中島らもさんの本読んだけど、音楽と酒と薬。バラエティに富んだ短編集で山紫館はホラーだと思わず夜中に読んで後悔した。結婚しようよは、Spotifyではっぴぃえんどを探して聴くくらいには好きな作品です。
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不可解だけど何故か受け入れてしまう『DECO-CHIN』も、『バッド・チューニング』の狂った正しさも、なんとなく気持ちが軽くなる。
不思議と胸がすく本だった。
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作家の中で一番私の人生に影響を与えた人物。なのに亡くなる数年前から読まなくなっていた。今頃になって読んでみるとあらためて「ああ、相変わらずだなあ」と思う。良くも悪くも。
この本の中では好きなのは『DECO-CHIN』だけか。らもさんが「やるならここまでやらんとただのファッションやで」とでも言ってるようでなぜか微笑ましく思えた。
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著者の死後刊行された一冊。のためカバーデザインが著者の他の作品とは一味違う感じになっている。
読むきっかけは漫画家の吾妻ひでおが本書に収められている『DECO-CHIN』を絶賛していたため。確かに凄いです…!
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ひさびさのらも作品。短編集。面白いのもあれば、うーむと思うのもある。それらを含めて、らもなんだろう。作品的には、一昔前になるのだろう。
その時代の時に、新しい事を書いているなと思っても、今になって読むと
一昔前の事なんだなと感じてしまった。
Posted by ブクログ
◆あらすじ◆
中年小説家「おれ」の創作パワーの源は証券会社に勤める若いOL香織との密会だ。
今日も、ホテルの瀟洒なバーで待ち合わせ。
だが、現れたのはプータローをしているという双子の妹・詩織だった。
「おれ」はまったく正確の違う彼女に魅かれ、打ち解ける。
すると詩織はルームキーを取り出し……。
表題作『君はフィクション』ほか、単行本未収録の幻の3作品を特別収録した中島らも最後の短編集。