あらすじ
ダーラが経営するニューヨークの書店では、最近、店のマスコットの黒猫ハムレットの元気がない。愛想がないのはいつもどおりだけれど、お客をひとりも追い出していないし、買い物袋を爪で引き裂いたりもしていない。これはおかしい。“猫の行動の共感力者”と名乗る猫のセラピストによると、自分を出来損ないのように感じているという。あのふてぶてしいハムレットがそんなふうに思っているとは! 愕然とするダーラだったが、通っている武術道場で、さらに驚きのできごとが……。名探偵(かもしれない)黒猫が大活躍するコージー・ミステリ! シリーズ第2弾。
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Posted by ブクログ
『書店猫ハムレット』の二作目ですね。
〈ペティストーズ・ファイン・ブックス〉のオーナーのダーラ・ペティストーズは、最近元気がない看板猫のハムレットを気にかけている。どうやら、ハムレットは、前作の事件で自分が十分に働きをしていないと思い悩んでいるらしい!
そんな中、ダーラは事件を受けて、店員のロバートと一緒に、〈トムリンソン・アカデミー・オブ・マーシャル・アーツ〉の空手道場に通い始める。
空手道場には、可愛い犬のローマがいる。ロバートととても仲が良く、ロバートも可愛がっている。
事件は、ダーラとロバートが、昇段試験でトムリンソン道場にやって来ると、真冬の玄関先に、ローマがたたずんで吠えていることから始まる。不審に思ってローマを抱いて道場に入り、ともかく昇段試験のために着替えをしようと更衣室に別れて入ったとき、ロバートがトムリンソン師匠が、更衣室で首吊りをしているのを発見する。トムリンソン師匠を懐抱してみるが、危ないようで、救急車と警察に連絡をする。
事件は、トムリンソン師匠が自殺ではなく、誰かに殺害されたようだと、刑事のリースから、告げられて、急展開をみせる。
ハムレットの回復を店長のジェームズ教授に相談して、猫の行動の共感力者(エンパス)に診てもらう事になるのが、面白いですね。テレパシーのようなもので、交流して、互いに理解しあえるようなのが(テレビでもよく見かけます)不思議で興味を覚えました。
事件は、今回は私立探偵のジェイクは、不参加で、ダーラとロバートとジェームズ、そしてリースの推理で、進行する。ハムレットは、エンパスのブロディのお陰で次第に元気になっていく。お得意の事件の真相に迫るヒントの本の落としも……?
なんといっても、ダーラの空手の練習で覚えたのか、「空手猫」になるシーンと、またしてもダーラの危機を救うシーンが圧巻です。
シリーズ二巻目で、登場人物にも馴染みがでて、物語をしっかり味わえるように成っているので、ストーリー展開が頭に入りやすく、愉しく読めました。
(この本も、メメさんの本棚登録の素敵な感想に惹かれて読みたいと思いました。
メメさん、ハムレットの大活躍にワクワクしながら楽しめました。ありがとうございます♪)
Posted by ブクログ
書店猫ハムレットの第二弾。
ハムレットがなぜかふさぎ込んでいる中、
ガーラと従業員のロバートが通う、
空手の道場主が殺される。
倒れていた現場に居合わせた二人は、
飼い犬イタリアン・グレーハウンドを保護するが、
道場主の妻に取り上げられてしまう。
犯人は犬に愛情のない妻か、
義理の双子の息子か、
強いが態度が悪い高校生の生徒か、
はたまたその母親か。
今回は猫の”共感力者”が登場して、
ハムレットの通訳をしてくれたのが驚きだった。
しかもただの通訳ではなくテレパシー能力があるらしく、
リードを手に書店に現われたりする。
ハムレットとお散歩に行けてうらやましい。
すったもんだの末、
ロバートが犬を引き取ることができて良かった。
本当の主人公、というかお話の中心は
ロバートな気がしてきた。
それと、仕方ないのかもしれないが、
空手道場に涅槃仏はおかしいし、
カマが登場するのもおかしい。