あらすじ
「売れる商品がないから売れない」「値段が高いから、立地が悪いから売れない」……こうした考えはすでに前時代的なものである。「感性」を軸にすることで、どんな商品でも、どんな立地でも、あなたの思い通りに「売上を創る」ことは可能なのだ! 本書は、1千社を超える企業の会を主宰し、独自のマーケティング論で絶大な人気を誇る著者が、今話題の「感性工学」をベースに全く新しいマーケティングを説く。今までのビジネスが全く違って見えるようになる「感性フレーム」の説明から始まり、ビジネスを組み立てるための様々な要素、そして実際に結果を出すための方法を実践的に説明していく。「売上が前年比30倍になったお酒」「教室数を10倍にした塾」など、具体例・実践手法も満載。
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Posted by ブクログ
人が行動して初めて売上が発生する。
人が行動して『購入する』というプロセスに至るまでには、いくつもの動作・思考が発生する。
困っていることの解決策を提供するだけではなく、新たな目的・ビジョンを提案して具体的にそうだな。と感じてくださった顧客のマスターとして 新しい価値観への道筋を提示していくことが大切だな。
と認識した。
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小阪裕司さんの著書。
小阪さんの著書は氏が「ワクワク系マーケティング」を提唱されていた頃(今もこの言葉は使われているが)からよく読ませていただいているが、この著書は非常に重要な本。(と思った)
すっごくたくさんの気づきをいただいた。
いくつかメモ風に著者の主張のポイントを記しておきたい。
−これまでの「企業力」とはいわば「競争力」だった。しかし、これからの企業力は、いわば「伝道力」というものになるであろう。
−これまでの顧客サービスとは、手取り足取り「解決策」を教えるソリューション型のサービスであった。これからの顧客サービスは、「あなたは思ったこともなかったかもしれませんが、このようなことをやるととてもいいと思いますよ」と新たな目的やビジョンを提示して、それに共感した人にその実現を手助けしてあげる「マイスター型」のサービスとなる。
−これまでの顧客との関わりは「交渉・説得」をして獲得したお客さんを「囲い込む」という行き方だった。これからは、交渉・説得ではなく、「伝道」により「共感」をいかに生み出すか、という方向となる。
−これからの顧客の選択基準で最も重要となるのは「関係性」、つまり「誰から買うとうれしいか」である。
−「伝道力」とは、こちらが「これがいい」と考えるものを、いかに信念をもって相手に伝えられるかということ。
−これからは「顧客コミュニティ」の規模が収益を左右する。
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後半の居酒屋の例がなかなかいける。地味に営業で自分が実践していたり、していなかったり。
アイディアを与えても実行しない人が多いには納得。
実行力とは大事なものである。
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筆者の言う通り、世の感性消費行動は変化している。コトラーの時代はSTP、顧客をセグメントしてターゲットを絞り、ポジショニングを明確化することでヒット商品を出し、維持することができた。今日では商品が世に溢れ、ヒットは短命になり、何かのきっかけで面白さがウケて・・・みたいな話は多い。
そういう時代にありながら、これも筆者の言う通り、年長ボスの「オレはA案が好きだな」の鶴の一声で商品コンセプトやデザインを決めている会社は多い。
消費者の感性に着目しよう。手に取ってもらえるプロセスを考えてリピートに至る仕組みをデザインしよう。そのためには顧客とのコミュニケーションをいとわず・・・と、筆者のメッセージはわかりやすく、共感できる。
じゃあどうしたら、とまでこの新書に求めるのは酷だろう。事例としてアップル、リッツカールトン、(名は知らぬ)ディープな居酒屋と、濃い事例ばかり出てくるが、その通りのコミュニケーションがあなたの会社で展開できるわけではあるまい。感性工学という分野は筆者が言うほどにはちゃんと立ち上がっておらず、人間の感性は依然としてとらえどころがない。アンケート調査をして浮かび上がってくるほどの顕在性がないこともまたポイントだ。だからこそ、筆者のようなちょっとアーティスティックなコンサルタントに活躍の余地があるのだろう。
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感性を軸にしたマーケティングの考え方・手法が紹介されている。
感性のマーケティングの考え方はとても重要だと思う。
中でも、商品のサービスの価値をしっかりと顧客に伝えていくことの大事さは自分の仕事を通して感じていることでもあり、非常に共感した。
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感性工学という人が物事をどのように感じ、どのような印象を受けるかということを分析する学問とマーケティングのつながりを述べている本。「売れない商品」というものはほとんどなく、どのようなプロセスを経れば、消費者が「買う」という行動をとるか、ということに重点をおいてビジネスを行っていくべきだという主張だった。最初に例としてあげられていたのが、顧客との関係性を密にする工夫を徹底した酒屋のある銘柄の日本酒の売り上げが前年比三十倍になったという事例だった。それは従来のマーケティングのロジカルなデータ分析に基づいた行動ではなく、感性フレームという人の行動に着目した物事の捉え方だった。いつか見たカンブリア宮殿で幻冬舎の見城社長が執筆依頼する作家の作品を徹底的に読み込み、その作者との関係性を本物のものにする努力をするように、非合理的であり、人間臭い手法ではあるけれど、その非合理的であり、人間臭い地道な人間の心理・行動を考えたアクションは新たな価値を生み出すことに繋がるということを感じた。
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[ 内容 ]
「売れる商品がないから売れない」「値段が高いから、立地が悪いから売れない」…こうした考えはすでに前時代的なものである。
「感性」を軸にすることで、どんな商品でも、どんな立地でも、あなたの思い通りに「売上を創る」ことは可能なのだ。
本書は、1千社を超える企業の会を主宰し、独自のマーケティング論で絶大な人気を誇る著者が、今話題の「感性工学」をベースに全く新しいマーケティングを説く。
現場を知り尽くした著者だけに、具体例・実践手法も満載。
[ 目次 ]
第1章 「感性」を扱うマーケティングとは
第2章 「感性フレーム」で見えてくる新たな世界
第3章 感性でビジネスを組み立てるためのモジュール3+1
第4章 「感性」のビジネス活動を左右する六つのインパクト
第5章 今、結果を出していくための三つの重要な取り組み
第6章 これからのビジネスパーソン個々人に必要なことは
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
「そうそう、これが欲しかった」のほうが
体系的に整理されているので、最初に読むならそっちかな。
さらに、この本を読むことで、理解が深まる。
特に、感性のメガトレンドのところで、
感性は振り子のようにいったりきたりする、というのは面白かった。
クールな関係 ⇒ ウェットな関係
みたいに。
ロジック ⇒ エモーション
Posted by ブクログ
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▼ 100文字感想 ▼
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感性ってうまれもったものじゃないんだ、いくらでも身に
つけられるものなんだ。と自信が持てた。ようするに、
感性が豊かだというのは、いかに事例を知っているか
ということ。小阪さんの本はガツンと胸に響くなぁ〜。
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▼ 5つの共感ポイント ▼
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■お客さんにどういう行動をしてもらえば、最終的に
「売れる」のか、それを考える力、具体的に成し遂げる
力が感性消費行動のデザイン力
■情報量が重要、もっとも重要な情報は事例
■感性とはうまれもったもの、センスとは全く関係の
ないもの、情報量(事例)で補えるもの
■デザインとは設計すること、シナリオを構成すること
■ビジネスに奇跡も奇策もない、画期的な成果をあげる
決め手は、感性フレームと実際の行動
Posted by ブクログ
著者は、「ワクワク系マーケティング」など、独自のマーケティング理論を持つ小阪裕司氏です。
人の「感性」を中心に考えることで、仕事を楽しみながら売上も伸ばしていける、という内容です。
売上が前年比30倍になったお酒
「廊下の幅」で顧客を満足させるホテル(リッツカールトン)
地元の店よりも愛される全国規模の大企業(再春館製薬所)
「住人」を増やし続ける居酒屋
など、事例が豊富で、ぜひこれからのマーケティングの参考にして欲しいと思う本です。
小売業、サービス業の方々には、特におすすめの1冊です。
Posted by ブクログ
2006年12月4日初版
日本感性工学会理事である小阪氏が著者。
データを分析する従来のマーケティングの手法ではなく、「感性」というものに比重を置いたマーケティング手法の紹介。
Posted by ブクログ
売れないと諦める前に。
顧客に到達しているか(しっかりと買ってもらいたいお客様に伝えるべきことを伝えているか。伝わる方法を持っているか。)
顧客の価値を考えているか。そもそも顧客は何を価値あるものと感じているか、考えているか。
お客様の視点を意識して、記憶に粘る物語の様に、わかり易く伝え、共感いただく。
その商品の売上はお客様が買ってくれた結果であること。
それに気づいて、共感して、買いたいと思って、実際に買う行動をしてくれた結果ということを考えてみる。
Posted by ブクログ
ビジネスに奇跡はなく、奇策もない。ビジネスで画期的な成果を上げる決め手は、感性フレームと実際の行動なのである(P66) その感性フレームとはなんぞや、顧客への感性訴求、育成、コミュニティーづくりなど・・・今は昔、作ればバンバン売れた時代があったなんて信じられない(笑
Posted by ブクログ
マーケティング理論の本としては割と画期的な方ではあると思いますが、個人的にはこの手の考え方はだいぶ馴染んできているものだったのですんなりと受け入れられました。マーケティングの話の割には具体例が少なく、あえて奏しているのかわかりませんが冒頭の地方の酒屋の話が何度も出てくるのは若干くどい感じ。あと、文章については好き嫌いがあるかと思う。万人うけするような書き方・内容ではないという前提で星は3つですね。
Posted by ブクログ
結論、以前読んだ筆者の本と重複する内容が前半に多く、内容が濃いと感じなかったです。
つまりそこまで新鮮な内容はなく、読んでいて「ああこれはあの本人の主張に似ている」と何か所か感じながら読めました。
全体として、感性と行動を軸としたフレーム思考の話です。
そこから事例を絡めて解説をつける話でした。
勉強になったこととして
・人の感性と行動を軸にしたフレームから、ビジネスの現象、おこっている現象を見ることが大切。
・人の脳をseeからlookにする。(意識してみる/抽象化して共通項をみる)
・「関係性」
・人間的コミュニケーションのいて大切なことは、①接する間を開けないこと。②自分のことを語ること。
Posted by ブクログ
人の心の動きに注目してマーケティングをしようという本。
商品開発やその他の要素を不可変なものとして、販促にこういったアプローチの仕方があるのだという内容。
同時に人間工学というファクターを用いれば、新たな観点からマーケティングができます。
日ごろから、自分の心の動きに注目している人からすれば、確認の本ですね。
Posted by ブクログ
モノが売れない時代だからこそ、
人間の本質を見る必要がある。
マーケティングの原点というか、
消費者が持つ心の核心に迫るための
マーケティング手法の一つ。
心理的なマーケティング分野なので、
気軽に読みやすい。
マーケティングの新たなアプローチとして、
参考にしてもいいと思う。
実際にこれを実践している企業は、
成功しているのではないであろうか。
特に小売りとかね
Posted by ブクログ
たまには、ビジネス書でも…。お客さんが商品を買う行為を解明して、「もっと売れるためには?」「ずっと顧客であり続けてもらうには?」などなどが実例豊富に解説される。よし読んだ。ウチの店の売上も伸びるかな。