あらすじ
長引くデフレ不況で「失われた20年」から未だに脱することのできない日本。この異常事態にもかかわらず「本当の経済の話」がなされていない。本質をとらえない議論がまかり通っているのだ。そこで経済学のエッセンスを「インセンティブ」「トレード・オフ」「トレード」「マネー」の四つに整理。よりよく生きるために必要な経済学の思考ツールの使い方を懇切丁寧に伝授する。わかりやすさに定評のある気鋭の経済学者と、シャープに切り込む評論家が展開する。知的でスリリングな対話式講義。
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Posted by ブクログ
早稲田の大学教授とライターとの対談集。
海外の経済学者の論説を持ち出して、素人講義しているだけ。読んでも得るものがなさそうだったので、途中でやめた。
これが高校生向けの読書で紹介されていたのが理解に苦しむ。性商品の会社やグラビアアイドルなど下策な話が出ていて、品がない。
私立大学の学者の低レベルさがよく分かる本。
Posted by ブクログ
経済学者の若田部氏と、経済についてはズブの素人(とはいえ連載中にかなり自学なさったとのことだが)である人文系ライターの栗原氏。両者の対談形式ということもあり、経済学の基本的な考え方が無理ないかたちで言及されている。
たとえば、どんな優秀な人材であっても協同する凡人を必要とする、という比較優位説。こんなことさえも知らずに今後こうしたお仕事をするのも末恐ろしいものがあったので、今読んでおいて損はなかった。
ただ、若田部氏が実際の諸問題を論じる段になってこぼれる本音からは、経済学者と人文系学者が相手の領域を見つめてそれぞれ抱くであろう「どうしようもない感じ」が、きっと今後絶対ぬぐわれることはないのであろうなあ、という思いを改めて抱かされたことも事実である。両者の溝は分析の道具立ての根本的な違いであり、埋める埋められないという次元で語るものでは、そもそもないのかもしれない。