【感想・ネタバレ】シャーロック・ホームズの帰還のレビュー

あらすじ

自ら歴史小説家と称していたドイルは『最後の事件』をもってホームズ物語を終了しようとした。しかし読者からの強い要望に応え、巧妙なトリックを用いて、滝壺に転落死したはずのホームズを“帰還”させたのである。本編はホームズ物語の第三短編集で、帰還後第一の事件を取上げた「空家の冒険」をはじめ、「六つのナポレオン」「金縁の鼻眼鏡」など、いよいよ円熟した筆で読者を魅了する。

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「空家の冒険」「踊る人形」「美しき自転車乗り」
「プライオリテ学校」「黒ピーター」「犯人は二人」
「六つのナポレオン」「金縁の鼻眼鏡」「アベ農園」
「第二の汚点」

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2025年10月13日

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ネタバレ

 ホームズを完全に終わらせるつもりでいたドイルがどうやってホームズを復活させるのか、後付け要素満載で強引に復活させてしまうのではないかと心配だったが、大した違和感もなく、見事に華麗にホームズを復帰させていた。空家の冒険は推理・ミステリーというカテゴリーに入るかどうかは怪しいが、ひとつの物語として素晴らしい出来栄えだった。何より僕たちのホームズを再び甦らせたことをドイルに感謝したい。
 名作として名高い踊る人形はやはり面白かった。多様されるアルファベットのeと登場頻度の多い人形をeと結びつけるところからはじまり、次々にホームズが人形の謎を推理し、解読していく様は推理小説の真骨頂だと感じた。「なぜ人形の謎を知らないはずのお前に人形の秘密が分かったのか?」と犯人に問われ「人間が発明したものなら人間に解けないはずがありません」と言い返したホームズという男のかっこよさは痛快!!
 プライオリ学校は伸び代があり、それなりの冒険をした点や登場人物の多さからももう少し練れば良い長編になったのでは?と感じた。ただ、プライオリ学校・金縁の鼻眼鏡・第二の汚点などのように、依頼人(あるいは依頼人の側近)が既に犯人が誰だか分かっているというパターンが少し多く感じた。これだけ多くの作品を出せばマンネル化というものは避けられない故にしょうがないことだが。
魅力的な悪役としてミルヴァートンの登場が印象深い。とにかく抜け目のない男。相当頭の切れる人物でありながらも、あっさり短編一話で死去してしまうのが少々残念なところ。ミルヴァートンとホームズの対決を再び見てみたいところだった。

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2020年12月29日

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ネタバレ

相変わらず面白い。
作者がホームズを殺して終わらせようとしたのに、読者から批判が殺到したとかで今回ついに復活!
いかにしてシャーロック・ホームズが生きていたか詳細に語られるものの、少々苦しいなとも思った。笑
ホームズを目の当たりにして、ワトスンが気を失ってしまうシーンが好き。

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2023年07月31日

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ホームズの鮮やかすぎる帰還のシーンは、ドキドキとワクワクが止まらなかった…これでこそホームズ!という感じでたまらない!!
あと、ホームズが生き残った理由に日本の柔術を心得てたから、というのがあって少し嬉しかった。

だいぶホームズシリーズも読み慣れてきたのもあると思うけど、とても読みやすい文章でテンポよく展開していくから飽きないな…

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2023年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

空家の冒険
ホームズ復活、ライヘンバッハ、モリアーティ配下モーラン大佐、狙撃手

踊る人形
3つの弾丸、夫死亡、妻重体

美しき自転車乗り
ストーカー、求婚、結婚強制

プライオリ学校
息子行方不明、懸賞金、自転車の跡、牛の足跡(偽装)、もう一人の息子

黒ピーター

犯人は二人

六つのナポレオン

金縁の鼻眼鏡

アベ農園

第二の汚点

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2022年10月28日

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ネタバレ

おもしろかった。
表題のとおり、帰ってきたホームズ!
滝つぼに落ちたのはモリアーティ教授のみで、
ホームズは自分が死んだことにして、
もろもろの悪意から身を隠していたのだった!という
あまりのホームズ人気に仕方なくコナン・ドイルが
おそらく無理やり考え出した設定の下再び始まる探偵譚。

死んだと思っていた親友がいきなり現れて驚きはするものの喜ぶワトソン。
現代ドラマのワトソンの方は確かメッチャ怒ってたような気もするけど、原作ワトソンは怒りのいの字もない感じ。
この人は、結構バカにされたような言い方をされてちょっとムッとしたりもするんだけど、最終的にはホームズのすること全部を肯定するんだよなあ。
ホームズの才能(?)に心底心酔している感じ。
んでもってホームズはそれを素直に喜んでる感じもあり。

ちょい前に読もうとしたホームズものはそのワトソンの態度が結構ホームズに否定的なとこが多かったのが違和感ありで
最後まで読めなった。
結局のところ事件のおもしろさもあるんだけど、
ホームズものってこのふたりの関係性が一番の魅力なのではないかと・・・・。

踊る人形、暗号ものっては覚えていたんだが、
そーゆー話だったかあーっと。
犯人は二人は結構衝撃的。
現代ドラマホームズのあの人はこの人がモデルかあっと納得。あっちではホームズがホンとに殺しちゃったけど・・・。

6つのナポレオンは
なるほど~感が強くてすき

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2017年10月22日

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The Return of Sherlock Holmes(1905年、英)
ホームズ・シリーズ、短編集。シリーズ復活の第1作「空き家の冒険」、ポーの「黄金虫」の流れをくむ暗号解読もの「踊る人形」、傑作と名高い「六つのナポレオン」「金縁の鼻眼鏡」など。

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2022年09月06日

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ネタバレ

やはりどうしても「そんなこと書いてあったか?」とかフェアじゃないだろ、とか思ってしまうのだが、本書が書かれた時代にフェアだアンフェアだなんていう概念が存在しないのは言うまでもない。

それでも、やはりこのホームズシリーズが近代探偵小説や、探偵像の基礎を作り上げたのは間違いないだろう。

〈収録作〉
空家の冒険
踊る人形
美しき自転車乗り
プライオリ学校
黒ピーター
犯人は二人
六つのナポレオン
金縁の鼻眼鏡
アベ農園
第二の汚点

特に良かったのは、『金縁の鼻眼鏡』
ただの鼻眼鏡からそれの持ち主の人物像を暴きあげるのも見事だし、「近眼で視力が極めて悪い人物が、鼻眼鏡なしに草の上だけを上手く歩いていくことはできない」という推理も納得。

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2021年09月01日

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