あらすじ
1983年。異星起源種BETAの侵略を受ける東ドイツは血みどろの消耗戦を続けていた。テオドールは、最強と謳われる戦術機中隊「黒の宣告」の一員でありながら国も人も信じず、己が生き残るためだけに戦う衛士であった。そんな彼が、戦場で孤立した西ドイツ軍の衛士の少女を助け……。大人気PCゲーム『マブラヴ オルタネイティヴ』の物語より遡ること18年前――欧州の苛烈な戦争に身を置く若き衛士たちの、生死を賭けた戦いがいま語られる!!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
マブラヴアンリミ・オルタの世界観を同じにする作品.
著者の内田さんは過去にも戦争ものの小説を出しているようで,武器なども含め戦闘描写の細かさを感じた.
ただ,ちょっとその描写が細かすぎて煩わしかったり,ややこしいと感じることはあった.
ストーリーとしては,東ドイツを舞台にしているということで,社会主義やシュタージによる思想統制がキーとなっている.
マブラヴオルタ自体もかなり思想的なものが激しいが,こちらはさらに輪をかけて激しい.
その分話が重たくなっており,マブラヴシリーズの中でも一番重厚なストーリーになっていると感じた.
1巻ではまだまだ序章という感じで,思惑が行き来しているのはわかるが具体的な答えは見えない.
かなり良い長編作品になりそう.
Posted by ブクログ
前々から読もう読もうと思っていた ”柴犬” こと「シュヴァルツェスマーケン」をアニメ化を機に読み始めました。
物語初っ端から定数の2/3と既に壊滅している中隊、次々とBETAに飲み込まれる防御陣地、そして仲間の死と絶望的な末期戦の展開で驚きましたし、そこがまた内田先生らしいと感じました。
途切れることのないBETAの侵攻という国家どころか人類存亡の危機の中であっても「西と東の対立」があり、東ドイツの中であっても「国防省と国家保安省の対立」があるという救いようのない国をそれでも守るべく戦う主人公達の戦いは目が離せません。
意外だったのは政治将校グレーテル中尉の心境の変化でしょうか。
当初はステレオタイプな「面倒くさい」政治将校であったものの、カティアが加わりシュタージに中隊自体が目をつけられるに至り中隊員としての仲間意識を否が応にも抱くに至った展開ですね。
最初はてっきり彼女が敵役なのかと思いましたがどうも外れたようですね。
早く2巻以降も読みたくなる大変良い作品でした。
Posted by ブクログ
PCゲームマブラヴオルタネイティヴのスピンオフとして描かれる過去の欧州戦線での闘い。
闘いの最前線である東ドイツ、そこには異星起源種BETAとの激しい消耗戦と国家の構造のゆがみから、滅びに近づきゆく故国で己以外を信じることなくただひたすらに生き残るためだけに闘う青年衛士の姿があった。
戦場で出会った少女が彼にもたらす過酷な闘いの運命とは…
極限状況の中で見つけた守るべきものために成長してゆく主人公テオドール、彼の行く先に何が待ち受けるのか今後の展開も楽しみ。
戦術機Mig-21バラライカの戦闘もカッコヨク描かれている。
Posted by ブクログ
読んだよ.
マブラヴシリーズのスピンオフ作品ですね.
東ドイツ最強の部隊である<黒の宣告>の一員であるテオドール君が
戦場で孤立した西ドイツ軍の少女を助ける.
欧州の苛烈な戦争に身をおく若き衛士たちの,
生死をかけた戦いが今語られる.
というわけで,オルタの世界から18年前ですね.
カティアのキャラが面倒くせぇなぁ・・・.
上官殿はなんとも素敵キャラだ.
このシリーズのスピンオフは毎度毎度命賭けだなぁ….