あらすじ
【電子オリジナル特典】・生頼範義イラスト原画2点収録 ・連載第一回の加藤直之イラスト入り「SFアドベンチャー」誌面 ・小松左京直筆原稿 ・小松左京ライブラリ解説 ●地球から五・八光年の宇宙空間に突如出現した巨大円筒形物体“SS”の正体は? 超AI開発プロジェクトの研究員遠藤秀夫は、完全自立型人工知能の開発中に、AI(人工知能)に魂を与えたAE(人工実存)という新しい概念に到達していた。やがてSS探査に送り込まれた“AE”が遭遇したのは、複数の地球外知的生命体の姿だった。日本SFの巨匠・小松左京が広大な宇宙を舞台に、「生命」「知性」「文明」の意味を問いかける、本格SF巨篇にして最後の長篇小説、ついに電子化! 堀晃×山田正紀×谷甲州巻末特別座談会も収録。
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Posted by ブクログ
SFの魅力は数あれど、私にとって「理屈の通ったホラ話」が第一だ。小学生の頃、アシモフ『われはロボット』所収「堂々めぐり」を児童向けにリライトした話に熱狂したものである。
『虚無回廊』、まずSS(スーパーストラクチャー)の大風呂敷の広げっぷりに圧倒される。地球から5.8光年。この微妙な距離感はどうだ。そこへ到達するためのAE(人工実存)の開発。
AEひとりでは間が保たないので、VP6人を設定。唯一の女性はベアトリス。ダンテの恋人ベアトリーチェ。あれ? ベアトリーチェはアンジェラEの役回りなのでは?
瀬名秀明によって続編が書かれているのを知った。大先輩の広げた大風呂敷を、どう畳んでくれるのか楽しみだ。
Posted by ブクログ
小松先生が書いた小難しい理屈はすべてスルーして、ストーリーのみを読んだけれど、読み終わってから思うに、小松先生が本当に言いたかったのは小難しい理屈なんだなあと思いました。
あと人物の描き方は20世紀ですよね。未来なのに古くさい。未来で過去を見る感じです。しかたないけど。