あらすじ
クリスマス、デパートのおもちゃ売り場の店員テレーズは、人妻キャロルと出会い、運命が変わる……サスペンスの女王ハイスミスがおくる、二人の女性の恋の物語。映画化原作ベストセラー。
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Posted by ブクログ
最後まで読んでよかった。
途中まで睡眠を疎かにするほど夢中になって読み進めていたけど、テレーズとキャロルの距離が離れてから読むのが苦痛で仕方がなくて、この本との距離も離れてしまった。
今は晴れやかな気分で感想を書いている。この本はテレーズがモラトリアムを脱するまでを描いているのかな。そう思えば、テレーズの感受性豊かなところ、惚れっぽいところも納得できた。ただの恋愛小説ではなかった。翻訳が素晴らしく読みやすかったし、何よりどちらかと言うと地味で淡々としたストーリーなのに、読ませる力が凄い。情景が、温度や湿度が、感情が、全身に染み渡ってくるような文章だった。
言葉にできない感想が沢山ある。言葉にしないままでいたい。こんな本に人生であと何度出会えるだろうか。
これからあらすじを読むのが楽しみ。
Posted by ブクログ
面白いミステリー書かれるだけあって、話の展開がとても秀逸。特にニョーヨークで2人が再会した場面からラストにかけて。
幸せの絶頂から一気に地に落ちて、神様のような存在だったキャロルは自分と変わらないただの人間だと気付いて…
そうしたテレーズの変化を察しながらも一緒にいたいと願うキャロルの純粋な思いに胸が締め付けられるほど切なくなった。
前半は超然とした、余裕のある大人の女性だったけど、だんだんと人間味が出てきて、臆病なところも垣間見えてくるキャロルのことが読んでいて大好きになってしまった。
別れを経て、華々しい世界に足を踏み入れようとするテレーズは、キャロルとの経験を踏み台にできる若さがあって。
ああそうやってキャロルも思い出にしていくのか、あの燃えるような恋心も若さゆえの一時の感情にすぎなかったのかと虚しくなってしまったんだけど、、
愛のある結末で良かった。
Posted by ブクログ
テレーズの目に映るキャロルは、大人でミステリアスで我儘な面もあって…魅了される理由がわかる。やめておけばいいのに目が離せなくなる感覚がよく伝わってきた。最初は振り回されがちだったけど、テレーズ自身もキャロルとの関わりの中で成長し、自分の芯を構築して、最後は自分の意思でキャロルに向き合おうとする。
ここから先はきっと大丈夫。
どんなことがあっても目を逸らさず、向き合い、長い時間をかけて互いを知っていくんだろうな。
私は若きテレーズの成長物語として楽しみました。
Posted by ブクログ
この季節に丁度良さそうな本だと思い読んでみましたが、読みやすく、当時の時代の雰囲気も感じられてとても素敵な小説でした。内容が分かりやすかったのも良かったです。ラストも悲しいまま終わらないのが好みでした。
Posted by ブクログ
きっとテレーズにとって本当の初恋。
だからこそキャロルしか見えないし、他のものに対して苛立ちが伴う。人を初めて苦しくなるほど愛するとはこういうことだったなぁと思い返したりした。
2人が離れてからのほうが結構好きだったかな。
冷静になって彼女をまた愛するの良かった
Posted by ブクログ
レズビアンへの差別や社会風刺が、とかよりもまず、単純に恋愛ものとしてとても刺激的。
物語は終始テレーズ視点で進むが、上品で魅力的で思わせぶりなキャロルの態度にはらはらさせられる。
そして、そんなキャロルがついに囁く「私の天使」という言葉!
テレーズが夢中になってしまうのもわけはない人物だと思わせられる。
運命というものは存在するし、どこにも転がってる。ただ、何もかもを捨ててそれに飛び込む勇気が普通の人には無いんだと思う。でもこの「キャロル」のテレーズは、最後はきっとうまく飛び込めた。