あらすじ
どうせ死んでしまうのに、なぜ今死んではいけないのか? 愚直なほどに真面目な質問に、真摯に向き合い、徹底的に考え抜いてゆく、中島哲学の恰好の入門書。
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Posted by ブクログ
本の中身に100%同意したとか、完全に理解できたとかそういうのではない。
中島義道がこの中で述べている「哲学病」、ないし死に対する感覚に大変共感したのだ。
共感というのもちょっと違っていて、少し傲慢な言い方をすれば「同じ事考えてた(る)」というところか。
厳密に言えば同じではないだろうし、自分は中島義道と違って、それなりにコミュニケーションもとれるし、人間関係の構築に未練あるし、生きにくさは今はあまり感じていない。感じてないことにしてるのかもしれない。
ただ、この「死」というものへの「恐怖」、「哲学」「哲学研究」の差異など、節々に納得同意してしまうことが多く、もっと著作を読みたいと思った。
時間概念に関する記述はまだ難しい。「未来が『ある』」という言い方の不自然さは何となく理解したものの、未だ至るものではない。
一度でいいからお目にかかりたいと思った著作者は久しぶりかもしれない。
Posted by ブクログ
「時間」について。「時間」は流れない。未来は過去を延長しているだけ。今と過去は断絶している。「私」は現在と過去とを「切り離して結びつける」操作において登場する。哲学者ではない文学者「三島由紀夫」の自決についての思い出。哲学は下品である。「音」を元に、絶対的少数派の「迷惑」は抑圧されるという話。