【感想・ネタバレ】異端の人間学のレビュー

あらすじ

野蛮で残酷、時に繊細で芸術に過剰なまでの情熱を傾けるロシア人。日本と近く、欧米に憧れて近代化してきたという似通った過去も持つ。だが私達は、隣国の本性を知っていると言えるのか。欧米中心のヘゲモニーが崩れつつある今、世界はロシアが鍵の一つを再び握った。ロシアを知り理解し得なければ、今後日本は生き残れない。一九六〇年代からソ連・ロシアと深く関わってきた二人の作家が、文学、政治経済、宗教他あらゆる角度からロシアを分析。人間とは、国家とは、歴史とは、そして日本人とは何かを浮き彫りにしたスリリングな知の対論。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

五木寛之氏がこんなにソ連に通暁している作家だったとは恥ずかしながら知らなかった…!
初期の名作を知ることができて、それだけでも大収穫な一冊。

罪と罰のラスコーリニコフの名前は分離派ラスコーリニキからきていて、「ラスコーリニコフという名前の時点で、彼はもう斧を持って異常なことを行う人間に宿命づけられている。」なんて、『はじめに』に書いておいてくれないと全く分からないよ~~~そんな差別的な話を活字で明示できるわきゃぁないんだろうけど…!

0
2017年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ロシア通の二人が、自らの大変に基づき隣国ロシアに関する人間・歴史・宗教など様々な点を対談する。気になった文面はロシアはソ連が崩壊するまで、驚くべき読書大国であったこと。それは消費的な文化産業が入ってこなかったので、読書は普通の人の娯楽だったから。また国民が詩をものすごく愛する文化であることも興味深い。小学校高学年から高校までの教育の中で読本を暗唱するため、さらさらっと詩を暗唱するらしい。ロシア人の知り合いは少ないが、次の機会にはドストエフスキーとかトルストイを読んで付き合おうと邪に思った。

0
2016年11月26日

「雑学・エンタメ」ランキング