あらすじ
17歳で天才落語家・立川談志に入門。
両親の反対により新聞配達をしながら、「上の者が白いと云えば黒いもんでも白い」世界での落語家前座修業が始まる。
三日遅れの弟弟子は半年で廃業。なぜか築地市場で修業を命じられ、一門の新年会では兄弟子たちがトランプ博打を開帳し、談志のお供でハワイに行けばオネーサンに追いかけられる……。
様々なドタバタ、試練を乗り越え、談春は仲間とともに二ツ目昇進を目指す!
テレビドラマ『下町ロケット』(TBS系)などで俳優としても活躍、「今、最もチケットの取れない落語家」の異名を持つ立川談春のオリジンがここに!
<2008年講談社エッセイ賞受賞作品>
感情タグBEST3
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『赤めだか』、落語の演目のような書名。文庫化される時点で、単行本は13万部以上売れたという。それも当然、内容はもちろん、その語りとサゲの巧さといったら。でも、それが本職か。
17歳で談志の門を叩き、33歳で真打になるまでの自伝。そこに描かれている談志がいい。矛盾だらけで、迷いがあって、弟子にはそれをそのままさらけ出して。談志なりに可愛い弟子たちのためを思っている。
最終章、真打昇進のかかった7日連続の独演会。談春は、なんと米朝と小さんに稽古をつけてもらうという正攻法に出た。そして小さんの稽古のつけ方が談志のそれだということに気づく。いい話だ。
途中には、高田文夫が登場する章がある。これが抱腹絶倒。可笑しすぎて涙が出た。
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2015年購入
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久々に読んでみた
6年前に読んだ時よりも談春さんもわかるし志らくさんもわかるしで理解度が変わった気がする。
2015年にやってたドラマも見直したけど濱田岳の志らく感がめちゃくちゃ上手かった。
いつか寄席行って落語をちゃんと聞いてみたい。
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立川談春さんが談志師匠のもとで落語を学び、幕内になるまでの出来事が書かれたエッセイ。落語に関して無知であるが、興味を持たせてくれる内容であり、読みやすかった。
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耳で聞いているような文章だった。好みかというとそう言うわけでもなかった気がするのだけれど。作中に没入するとか、登場人物に共感するとか、そういうこともほぼなく。ただもうひたすら読めてしまった。「するする読める」という表現をこれほど体感した本もない。噺家ってすごいな。
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筆者の立川談春は、立川談志の弟子。本書は、談春が談志に弟子入りし、真打ちになるまでのことをエッセイにまとめたもの。
驚くほど面白い。
落語家の世界、特に天才・立川談志について書かれているので、題材として面白くない訳がないのであるが、ストーリーとしての面白さばかりではなく、談春という人は、とんでもなく文章が上手で読ませる。
また、色んな意味で、過不足のない、絶妙なバランスのエッセイだと感じた。
まず、文章の抑制の効かせ方が素晴らしい。落語家の子弟関係は簡単な関係ではない。お互いに愛憎半ばするはずであるが、師匠の談志についての記述が、これ以上書くと愚痴や悪口になるぎりぎりのところで留まっており、かつ、談春の談志に対する敬愛の念が滲み出ている。
談志についてのエピソードなら、いくらでもあるだろうに、それも、本筋に関係のないところは書かず、本筋と関係のある大事なことは全部書くという、過不足のなさを感じさせる。
落語について詳しい訳ではないが、談志と談春の落語なら、絶対に聞いて損はないのではと思えた。
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師匠と弟子の理不尽でありながら愛情あふれる関係がとても良かった。
談志に憧れ弟子となるも、破天荒な師匠の言動に反発したりする事も多々。確かに理不尽だと思うが世の中そんな事が多いよな、と妙に納得した。
志らくとの関係も面白い。立川ボーイズで仲が良いのかと思っていたが、実際は色々とお互いに切磋琢磨していたライバル。複雑な胸の内を赤裸々に語るのはすごいね。
談春は弟子に厳しそうだ。前にテレビで弟子に厳しくしていたのを見た事がある。自分なら志らくに弟子入りするな。
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夢中になって読んだ
落語に少し興味が出ました
己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬というんです
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・買った経緯
夏フェスで談春の落語をみて惚れた
・買った理由
立川流に擬似弟子入りしたかったから
・のこってる感想
この本が好きな僕を好きなってもらいたい
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好きなアーティストとの対談でそれまでは名前しか知らなかった立川談春と言う人に興味を持ち、先ずはと思い読んでみた。
噺家のプロだからと言ってしまえばそれまでだが、文章にしても頁を捲る手が止まらない感じで惹き込まれた。
師匠である立川談志という人も、テレビで見かけるバンダナを巻いた気難しいおじさんとしてしか知らなかった事を今更ながら悔やむ。
今度は是非生の寄席に行きたい。
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立川談春さんの入門から真打ち昇進までの話。いやー落語家にだけはならないと心に誓いましたw 50個も噺覚えられないでしょ。みんな頭良いんだなあと感心します。子ども向けの見に行ったことありますけど、また爆笑しに行きたいですね。
あとこの本は、師匠と弟子の関係から学ぶコーチングの本でもあります。
>後年 、酔った談志は云った 。 「あのなあ 、師匠なんてものは 、誉めてやるぐらいしか弟子にしてやれることはないのかもしれん 、と思うことがあるんだ 」この言葉にどれほど深い意味があるのか今の僕にはわからないのだが 、そうかもしれないと思い当たる節はある 。
>型ができてない者が芝居をすると型なしになる 。メチャクチャだ 。型がしっかりした奴がオリジナリティを押し出せば型破りになれる 。
笑いあり、学びありで、最高の一冊でした。ドラマ化もされてるんですね。
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ほとんど知らない、実はよくわからない。
立川談春という落語家は素晴らしい
エンターテイナーなのだろう。
師匠を越えるということは、弟子の成長は、
師匠を喜ばせること。なにかひとつ、
どこでもいいから、ひとつだけでも。
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でもな努力して皆偉くなるんなら誰も苦労しない。
努力したけど偉くならないから寄席に来ているんだ。「落語とは人間の業の肯定である」
立川流は一家ではなく研究所である
なんの確約もない言葉でも、人間はすがりつく時がある
今後は自分達のために毎日を生きろ
噺家は皆異口同音に、真打より二つ目になれた時の方が嬉しかった、という
相場の神様は、人を出し抜く、ずるさを主とした才能は許さないですよ
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前に一度齧り読みしてるのかな、ところどころ読んだ事あるシーンが出てきたので。まぁ読んでるか。あの談春師匠の本だし。
何年、何十年も前に一度小平で、談春師匠の独演会を観たことがある。まー完成度の高い高座に膝を打った覚えがある。
観終わったあとの一杯やってるときの同行者との熱を帯びた会話がそれを物語る。
文才、というレベル感かどうか分からんが、題材が題材なだけに談志ってのはほんとおもろいなぁ、落語という枠よりも生き方が面白いということが伝わってくる。
自分としては談志はあくまで異端なので落語の本流とは思っていないが(知ればしるほどそう思う)、そんな彼に真底惚れ込んだ弟子たちの葛藤もまた面白し。
他の弟子からの視点も読んでみたいなと少し、思った。
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やっぱりリアルな人のノンフィクションで破天荒な話は面白い!談志は「芝浜」しか聴いたことがないけど、この本を読む限り考え方はすごい。弟子への説明がいちいち納得できる。よく中村勘三郎が「型があるから型破り、型が無ければ型無し」と言ってたけど、落語でも言うんだなー。
談春さんはいろいろ不真面目ではあるけれど、今は志の輔の下で志らくと二人で立川流を支えてる人。今度、生で聴いてみたい。
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なんとも不器用な男、立川談春のエッセイ。
このエッセイのすごいのは背伸びをせず等身大にありのまま書かれているところ。だから人間くさくてリアルで面白いんだと思う。
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立川談春(1966年~)は、高校を中退して17歳で7代目(自称5代目)立川談志に入門、1988年に二ツ目、1997年に真打に昇進した、落語立川流所属の落語家。
本書は、文芸評論家の福田和也氏の勧めにより、季刊文芸誌「エンタクシー」に2005~07年に連載されたエッセイ「談春のセイシュン」を改題の上、2008年に出版されたもの(2015年文庫化)で、講談社エッセイ賞(2008年)を受賞した。また、2015年にはTBSテレビでドラマも放映された(談春役は二宮和也)。
私は、ノンフィクションやエッセイを好んで読み、今般、過去に評判になった本で未読のもの(各種のノンフィクション賞やエッセイ賞の受賞作を含む)を、新古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。
本書は、著者が、高校を中退し、新聞配達所で働きながら、斡旋された下宿から家元(談志)宅に通う修業時代、築地の魚河岸に修業に出されたときの経験、兄弟弟子の談々(故・朝寝坊のらく)、関西(故・立川文都)、志らく等との付き合い、高田文夫との交流、二ツ目昇進試験とお披露目会、志らくとの昇進に関わる相克、人間国宝・桂米朝と柳家小さんの稽古、国立演芸場で開かれた「真打トライアル」の舞台裏等が、談志の様々なエピソードとともに綴られており、落語に特段の関心があるわけではなく、落語(家)の世界についての知識もなかった私にとっても、実に面白く、あっという間に読み切った。
その面白さの理由はいくつかあると思われるが、一つは、落語(家)の世界が、武道や茶道と似た所謂「道」の世界であり(この事実には少々驚いた)、そうした理不尽さをも持つ厳しい世界で著者が味わった苦悩や葛藤が赤裸々に描かれており、知らず知らずのうちに引き込まれてしまうのである。
そして、もう一つは、著者が過去を振り返り、当時の感情を率直に綴るとともに、連載執筆時には自らが40歳前後になり、談志の弟子に対する気持ちにも想像が及ぶ、重層的な記述になっていることだろう。
立川談春の半生記にして、(厳しい)落語家の世界を描いた、ときに笑い、ときに泣けるエッセイ集である。
(2022年12月了)
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落語家である立川談春のエッセイ。
落語はほとんどわからないが、読みやすく飽きさせない文章。
何より、師匠の立川談志とのエピソードが面白い。弟子から見た師匠の器の大きさ、優しさが所々で感じられる。師匠と弟子。落語を通し人情味に溢れてるエッセイ。
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落語と言えば、日曜日の夕方にやる「笑点」とイコールくらいの感覚でしかなかった。
それ故に全てが新鮮で、芸の深さや厳しさを知った。と同時にユーモラスな部分もあり、とにかく今は、落語を聞いてみたい衝動にかられている。「包丁」と「除夜の雪」YouTubeで検索してみよう。
この本の表紙の触感とデザインがスキ。
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立川談春さん
学生時代、ぼくはずいぶん談志さんの落語やラジオを聴いていた。どんな問題があろうとも明るく前向きに語ることがとても気持ちが良かった。談志さんのラジオは、ぼくの応援歌だった。
お前に嫉妬とは何かを教えてやる
己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱味を口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんだ。一緒になって同意してくれる仲間がいれば更に自分は安定する。本来なら相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし人間はなかなかそれができない。嫉妬している方が楽だからな。芸人なんぞそういう輩の固まりみたいなもんだ。だがそんなことで状況は何も変わらない。よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う
ぼくは、100万部の人間になるぞー
子供たちに愛を伝える小説を書くんだ!
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お前に嫉妬とは何かを教えてやる。
己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱味を口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです。
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ジーンと泣いちゃった。
談春さんの青春物語から。
お家元談志の生きざま…関係。
志らくさん、との、友情で、いーかな⁉︎
大きくならない金魚を赤めだかと、呼んで。
談志カレーも面白かった。
〜シチューの残りだ。これからカレーにする。〜
ラッキョと柴漬。チーズケーキ⁉︎
納豆のタレ、黒豆、トウバンジャンにオイスターソース…
競艇選手を目指し競艇場に通い⁉︎
ヒゲを描いていた少年が。
談志の芝浜を。
談志の言葉は沁みます。
包丁。聴きたい‼︎
あと、芝浜。文七元結。富久。紺屋高尾。
そして、除夜の雪。
Posted by ブクログ
立川談志とその弟子たちとの親子を超えた関係性は、現代ではなかなか経験できない尊いものがあるように思われる。だからこそ、本著を読んでいると、人生の師匠というものに自分も巡り会いたいという嫉妬の気持ちが湧いてくる。
Posted by ブクログ
赤めだか 立川談春 扶桑社
エッセイの難しさを感じました
内容も充分にスゴイし文章も下手ではないのだけれど
同じ内容が続くとマンネリになってしまう
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内容(「BOOK」データベースより)
17歳で天才・立川談志に入門。「上の者が白いと云えば黒いもんでも白い」世界での前座修業が始まる。三日遅れの弟弟子は半年で廃業。なぜか築地市場で修業を命じられ、一門の新年会では兄弟子たちがトランプ博打を開帳し、談志のお供でハワイに行けばオネーサンに追いかけられる…。様々なドタバタ、試練を乗り越え、談春は仲間とともに二ツ目昇進を目指す!笑って泣いて胸に沁みる、破天荒な名エッセイ、待望の文庫化!「今、最もチケットの取れない落語家」の異名を持つ立川談春のオリジンがここに!2008年講談社エッセイ賞受賞作品。