【感想・ネタバレ】花はらはら人ちりぢり 私の古典摘み草のレビュー

あらすじ

「もうどうでもいやになりました」――。初恋のお関につぶやく車夫、録之助(樋口一葉「十三夜」)、「水島さん」にひたすら憧れながら打ち明けられない少女、豊子(吉屋信子「花物語」)、破滅をいましめつつも、恋のぬかるみに足ふみ込む赤良の狂歌などなど……。極北の絶望にむしろ力を得たり、少女の可憐にエールを送り、愛とエロスに酔いしれる。今も昔も変わらない、恋する心の花びらを摘んで束ねた、お聖さんの古典案内。長谷川青澄画伯の美しい装画入り。

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Posted by ブクログ

田辺聖子さんと言えば、『文車日記』。
古典文学に興味を持つきっかけになった。
それから四十年近く経って出た古典案内の本が本書。
とはいえ、吉屋信子など、明治以降のものも取り上げられている。
『源氏』や『枕草子』など、王朝文学も取り上げられているけれど、近世文学の比率が高くなっている。
また古典文学の間口を少し広げてもらえたような気がする。

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2013年07月18日

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