あらすじ
「ローマ帝国は“脱税”で滅んだ」「ナポレオンは“金融破綻”で敗れた」――お金の流れを読むだけで、歴史はよくわかる、さらに面白く見えてくる!「お金」「経済」「権力」の5000年の動きを徹底的に追跡調査!
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Posted by ブクログ
お金という発明を通じて、人類は富や財産の価値をいかに永続化し、運搬や交換を容易にし、総量以上の価値をレバレッジしようととしてきたか。国家の栄華と衰退が本テーマではあるが、それに止まらず、人類のお金に対する探求や工夫の歴史が学べて面白かった!
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国家衰退や、戦争発端には共通の原因があることを学んだ
世界史は先行してなかったが、教科書に書いてあることを別の視点で見ると違った受け取り方になることを学んだ
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だだ世界史を勉強するよりよっぽど分かりやすいと思いました。
地理と経済と歴史全部絡めて世界年表作ったらとっても楽しいことになるのではないかと思います。
こんな自由研究したかったなー
Posted by ブクログ
非常に面白い。
戦争や国の興亡を経済、お金の流れという側面から切り取って説明している。新しい見方。
第二次世界大戦が「イデオロギーの対立」ではなく「帝国主義経済の崩壊」の戦争だという視点が新鮮だった。知らないことだらけ。勉強になる。
しかし中世以降の欧米の強欲っぷりは酷いな。特にイギリス。まさに黒歴史。
あとがきの、「富裕層が税金を逃れ、中間層以下が重税に苦しむのは国が崩壊する時にありがちなパターン」という部分がドキッとさせられる。
Posted by ブクログ
経済から見る世界の歴史は、歴史の本質を理解するためにも、もっと早くから学ぶべきと改めて感じた。
戦争だけでなく、宗教や人種問題、国の成り立ちや国境、植民地など、ぼんやりと理解していた事がクリアになり、知識欲が刺激された。
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元国税調査官ならではの視点なのかな。学生の時、政治経済って科目あったけど、どこか現代史のようで、世界史や日本史とは切り離されていた。
世界史や日本史は、政治というか国家の栄枯盛衰が中心。その背景まで迫ることはあまりなかった。
でも、ナポレオンのあの強さやヒトラーが支持を集めた理由など必ず財政的な背景があったはず。そんな切り口が新鮮で楽しめました。
Posted by ブクログ
経済すなわちお金の流れが歴史を動かしてきたと、多くのエピソードを用いて示してくれます。それにしても英国は悪どいなと。海賊行為、奴隷貿易、阿片貿易などなど。紳士の国とはとうてい言えない悪業で、現代に生き残っているのではないかとも思ってしまいます。
Posted by ブクログ
「お金の流れ」「経済」を起点に歴史を解説する本。
・国の栄枯盛衰には一定のパターンがある。
└徴税がうまくいっている間は富み栄える。
└しかし、役人たちが腐敗して賄賂などをしだすと、国家財政が傾く
└それを立て直すために、重税を課すと民からの不満が爆発しする
└そのようにして国内で生まれた対抗勢力、または外国からの侵略者によって、その国の政権(王)が滅んでいく
・官僚組織は巨大化するほど腐敗しやすくなる
・ユダヤ人は世界中にネットワークを持っているので、商売がうまい
・また、ユダヤ人の国というのが数千年間なかったので、ピンチの時に助けになるお金の必要性が高かった
・通貨としての先駆けは紀元前1600年頃の中国の殷王朝
└紀元前2000年頃のメソポタミア文明では、銀が通貨代わりになっていたが、単に重量によって価値が設定されていたので、通貨と呼ぶには難がある
・第二次世界大戦前後はアメリカの金保有率が7割ぐらいを占めていたので、アメリカ優勢にするためにブレトンウッズ体制を取り、金との間に平価を設定するのは米ドルだけにし、他の通貨は米ドルとの間で為替レートを決めることにした。
・世界恐慌の要因の1つは、アメリカが金を溜め込みすぎたため
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元国税官僚の著者による、徴税システムから世界の歴史を紐解く面白い試みであった。
封建的な徴税請負人制は国の滅亡に必至であることなど、徴税システムに関し日本も含め古今東西恒久的な法則があることを主張している。
第一次大戦以降は貿易や国家間決済に題目を移し、ケインズの「バンコール」構想を紹介しつつドルを主軸通貨とすることの不自然さを説いている。
末尾で、タックスヘイブンの台頭による各国の徴税システムの歪みを指摘し、「現代はフランス革命前夜に似ている」と説く。本著は2015年の執筆で、それ以降パナマ文書の流出等を契機として是正が図られているところである。世界的な徴税システムが変化しつつある現況において、著者の最新作にも当たりたい。
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世界史をお金の流れという観点で解説しているのが面白かった。どの王朝、国家も繁栄と衰退は必ず裏付けとなる経済状況がある。どんな場所、時代であっても税制や財政の問題があるものだと改めて気付かされる。
歴史はどの角度から見るかで、解釈が異なる。この本に書かれているのはあくまでも一つの解釈であり、立場が変われば違う見方があるだろうと思った。
Posted by ブクログ
経済力を支える徴税システムが国力を左右する重要な役割を果たしていることが、お金の流れを歴史とともに学ぶことで一層理解することができた。現代の富裕層の税逃れが過去の国の滅亡を招いた民間による徴税システムの欠陥と酷似していることを知り、今まで以上に関連ニュースに関心を持ちたい。欲を言えば、昨今の中国の経済力の情勢についても言及してもらいたかった。
Posted by ブクログ
お金という視点で世界の歴史を見ると各国のエゴがよく見えると感じた。
国の徴税システムがうまくいっているときは繁栄が続き、一部の人間が私服を肥やすようになると衰退するというパターンがほとんどだと分かった。
Posted by ブクログ
世界史の裏側にある経済史の概観という感じで、歴史の転換点になぜそれが起こったのかを金銭の流れから考察する本。
著者が元国税調査官ということで、税金の話が多い。
徴税請負人が大きく利ざやを得ることで民衆が疲弊し、結果として国家が滅びるというエピソードには納得感があった。
また、貨幣の鋳造や宗教における税金・寄付、それによる国家の中でのパワーバランスの動きなども解説され、歴史の出来事の解像度が少し上がったように思う。
Posted by ブクログ
経済の視点から国の衰退、戦争までわかりやすく書かれている。そして、世の中の中心がアメリカなワケが、よくわかった。
月の資源を狙っている中国とロシア(だけではないと思うが)は、その強行さが国家存続の切実さに繋るんだろうな、とふとそんなことを思った。
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元国税調査官が国家の盛衰は徴税システムの整備と
国家生活の安定が条件であると。エジプト、ローマ、ユダヤと中国、ロスチャイルド家、第一次世界大戦エネルギー革命、ソ連崩壊、リーマンショックを通して考察する格差解消策として元税務官らしく相続税、所得税累進課税の重要性を解く。消費税減税、給付金支給を同時に語る財政ポピュリズムに踊られずよく見極めたい。
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歴史の栄枯盛衰をお金、特に徴税の面から紐解いていて面白かった。
結論で言っていた、高所得者が税を払わず、皺寄せが中流階級以下に行ったときに不満が蓄積し、ひいては時代が動くという流れは合点がいった。
#オーディブル
Posted by ブクログ
本書は、「お金の流れ」から世界の歴史を紐解くという内容で、現在の経済状況や世界経済の成り立ちを理解するためにも、とても役立つ本でした。
著者は、元々国税調査官で「税金の徴収のやり方で国の盛衰が決まる❕」という考え方には、とても納得できました。
ぜひぜひ読んでみてください
Posted by ブクログ
ざっと世界史の復習にもなった。
一番の収穫は、銀行と証券会社が一つの会社になれないということ。もし、同一会社だった場合、証券会社が会社Aの株を扱っていると、会社Aの経営状況が悪化しているときにもA社に貸付金などをお願いされると断れないからだという。
ずっと、楽天証券と楽天銀行が別アプリであることに少し疑問を感じていたが、別会社にする必要があると知って納得した。
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世界の覇権をめぐる戦いは「お金」という名の川の沿岸で起こっている。
覇権をめぐる主要国の血みどろの戦いは、語弊があるかもしれないがエンタメに近い感覚だ。悲劇の当事者らの痛みが伝わらない程度に古く、地理的にも日本から遠い(覇権争いにほぼ絡めてないからね)。僕には、ワンピースやキングダムのようなアニメより100倍面白い体験がそこにはある。
Posted by ブクログ
歴史は戦争や革命で動く――そう思いがちだ。だが元国税調査官の大村大次郎は言う。「世界を動かしてきたのはお金の流れだ」と。黄金、石油、そしてデータを握る者が権力を持ち経済の変化が時代の価値観を変えてきた。通貨の形が変わっても人の欲と恐れは変わらない。だが同時に税や制度を通じて公正を守ろうとする力もまた人類の知恵である。金の流れを追えば世界の真の姿が見えてくる。
Posted by ブクログ
世界史における様々な出来事を経済の視点から考察した1冊。一見何の関係もないような歴史でも、経済視点から見ると共通する要素があったりもする。例えば、「国が崩壊するときにありがちなパターン」として「財政システム・徴税システムに綻びが出る」があった。今の日本も、消費税の増減税等で意見が飛び交っているけど、果たして大丈夫なのか…。
世界史好きの人にとっては、新たな歴史の見方に触れられて面白いかもです=(^.^)=
Posted by ブクログ
いつも投資の話ばかりなので年初くらい俯瞰的な本を読もうと手に取った一冊。
国家の栄枯盛衰は徴税システムの洗練度合いそしてその腐敗度合いにかかっていると言う事例を古代エジプト、ローマ、中国などから学べた。後半は概ね既知の情報が多かったかな。
Posted by ブクログ
ザッと一気通貫に読み進められる読みやすさと面白さ
内容自体は財政の事情を念頭に歴史を違った視点で読み解いていくもの。
最後に現在の飽和資本主義に警鐘を鳴らしている
その結論に行きつくのは本の内容からみて整合的で腑に落ちる
Posted by ブクログ
Audible。古代から現代までの文明や帝国の盛衰を経済の観点から読み解く歴史読み物。重税による悪政→税の簡素化で民衆を味方につけ革命→徴税権者が貴族化し徴税代理人が私腹を肥やすために重税化→革命へという大まかな流れの共通点は面白かった。現代にいくにつれ経済にまつわるトピックが幅広くなるから仕方ないのかもだけど、読み解く視点がバラバラになっていったのは少し残念。経済の歴史や貨幣の歴史などしっかり学ぶには物足りないけど、さらっと読むには良い。
Posted by ブクログ
お金で歴史を見ていくと、従来言われている対立はこうだったけど、実はこういう対立だったから戦争が起こったなどの話がされていて面白かった。
税金の話について初めから近代くらいまでに行い、最後に伏線回収してくれてなるほどなと腹に落ちた。