あらすじ
3学期に入って、萌は司書のひとみ先生に、転校してきてからずっと抱えていた秘密を打ち明けた。萌が、二年前に亡くなった宙の双子の兄、海の姿が見えることを聞いたひとみ先生は、図書館の奥から一冊の本を萌に手わたす。『霊能少女サキ』というその本の内容は、驚くほど萌の体験と似ていたのだ。そんなある日、ひとみ先生との秘密の会話を、クラスメイトの奈津に聞かれてしまう。
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Posted by ブクログ
宙の双子の兄、海が見えるということを打ち明けた萌。萌はそこで「霊能少女、サキ」という本を借ります。読んでみると今まで萌が体験してきたようなことが書かれていて!?という話です。
萌が現実にいたらお話をしてみたいです。同じ読書好きとしてはかなり会話が弾みますよね︎︎❤︎︎
Posted by ブクログ
主人公の萌は、れい感がある。転校してから気付いたことだから、とまどいがあった。萌の周囲の人にたすけてもらいながら、成長していく萌も、見どころです!!
Posted by ブクログ
“(あれっ?)
わたしは、ひとみ先生の目が、涙ぐんでいたようにうるんでいることに気づいた。
(どうしたんだろう?その友だちと、なにかあったのかな……?)
きいてみたいけれど、どこか遠くを見ているような目のひとみ先生に、なにもいってはいけない気がする。”[P.128]
海君が消える辺りは思わず泣いてしまった。
“「どうして、もっと早くに気がついてあげられなかったんだろう?海は、海。宙は、宙よ。二人とも、大切な子どもたち。」
「おかあさん……。」
「海、愛してるわ。あなたが宙にためだけにいたなんて、そんなこと、絶対にない。海も、宙も、二人とも、愛してるわ。」
またおかあさんの目から、涙がすうっと流れた。
「ありがとう、おかあさん。でも、ぼく、きっともう行かなきゃ……。」
「そんな、せっかく会えたのに、どこへ行くっていうのよ?」
「今は、宙のことが心配で、そばに来られただけだと思う。あっちで、おとうさんがまってる。」”[P.203]